食堂やファストフード店、屋台などで食べる機会が多い料理に「焼きそば」があります。気軽に食べられることから多くの人に親しまれていますが、その焼きそばを本格的にこだわって作る「焼きそば大野(おおの)」という専門店が「にいがた人情横丁」にプレオープンしています。今回はスタッフの白倉さんから、お店のこだわりについてお話を聞いてきました。
焼きそば大野
白倉 陽子 Yoko Shirakura
1977年福島県生まれ。整体マッサージの仕事に20年近く携わった後、生ハム料理店や「ゴリラプリン」で働き、2024年よりプレオープンしている「焼きそば大野」のスタッフも務める。盆踊り愛好会に入っていて各地の盆踊りを踊ったり、UFOを呼んだりと、幅広い趣味を持っている。
——開店おめでとうございます。
白倉さん:ちゃんとしたオープンは2月1日を予定していて、12月からずっとプレオープンが続いているんですよ(笑)
——ずいぶんと長いプレオープンですね(笑)。白倉さんはずっと飲食業に関わってきたんでしょうか?
白倉さん:人を癒すような仕事がしたかったので、以前は整体マッサージを20年近くやってきました。でも体力の限界を感じはじめたので、今度は人に食べる喜びを与える飲食業へ転職したんです。
——今まではどんな飲食店で働いてこられたんですか?
白倉さん:生ハム料理専門店と、同じ「にいがた人情横丁」内にある「ゴリラプリン」で働いてきました。
——もしかして、同じオーナーのお店なんでしょうか?
白倉さん:そうなんですよ。この「焼きそば大野」の店名も、オーナーの名前を文字ったものになっているんです。
——どうして「にいがた人情横丁」で焼きそば専門店をはじめることになったんですか?
白倉さん:この店のオーナーが新潟の食材を使った新しい店をはじめるにあたって、この街に馴染むような料理を考えたときに「焼きそば」が浮かんだんだと思います。
——じゃあ焼きそばに使っている材料は、新潟県産にこだわっているんですね。
白倉さん:そうですね。材料にこだわった本格的な焼きそばなんですけど、気取らない庶民的な雰囲気のお店で味わっていただきたいんです。
——焼きそばのこだわりを教えてください。
白倉さん:自家製の太麺には新潟産の小麦粉を使っていて、ツルッとしながらもちもちプリプリした食感になっています。麺を茹でたら一度冷水でしめて、それから野菜と一緒に香味ラードで炒めるんです。そうすることで香りが良く伸びない麺に仕上がります。
——太麺を使った焼きそばって、新潟ではちょっと珍しい気がしますね。鉄板で焼きそばを炒めるところが見られるのも、より美味しそうに感じさせます。
白倉さん:鉄板の扱いに慣れるまでは火傷ばかりしていました。オーナーから教わったコツは「ビビらずに強火で一気に炒める」ということです。当たり前のことかもしれませんけど、鉄板を綺麗に使うことが美味しく焼くいちばんのポイントだと思いますね。
——なるほど。他にもこだわりがあったら教えてください。
白倉さん:とにかく自家製の材料を使っていることですね。水餃子は皮からつくっていますし、焼きそばソースはスパイスを何種類も使ってつくっています。チャーシューなんて、皮付きのまま大きな豚肉の塊を仕入れてつくっているんですよ。味がぶれないように毎日試食してチェックを欠かさないようにしています。
——おすすめのメニューはあるんでしょうか?
白倉さん:みんな食べてもらいたいけど、新メニューの「チャーシューエッグ丼」がおすすめですね。「ゴリラプリン」でも使っている、平飼いでのびのび育てられた鶏卵を使っています。その卵に甘めに味付けしたチャーシューを合わせて楽しんでいただけるんです。
——それも気になるメニューですね。まだプレオープン期間中ですけど、どんなお客さんが多いんでしょうか?
白倉さん:場所柄おじいさんやおばあさんが多いんですけど、焼きそばをつまみにお酒を飲んでいく男性も多いですね。毎日来てくれるふたり組の常連外国人もいますよ(笑)。お客様から「今までで食べた焼きそばのなかで、いちばん美味しかった」と言ってもらえたときは嬉しかったですね。
——2月1日のグランドオープンが楽しみです。ゆくゆくはどんなお店にしていきたいと思っていますか?
白倉さん:暖かい季節になったらテーブルやベンチを店頭に並べて、屋台みたいな雰囲気で営業できたらいいなと思っています。あとインバウンドの外国人観光客に、日本の焼きそばを楽しんでもらいたいですね。そして、いつか新潟を代表するご当地グルメとして有名になってくれたら嬉しいです(笑)
焼きそば大野
新潟市中央区東堀前通6番町423-7 にいがた人情横丁内