今やテレビよりも閲覧されているんじゃないかと思うほど、老若男女問わず夢中になっているYouTube。再生回数が多いほど稼げるシステムから、「将来の夢はYouTuber」という若者も少なくありません。今回はそんなYouTubeを舞台にして、抜群のインパクトを放つビジュアルで「あるあるネタ」などを発信している美容師3人組のYouTuber「わがブスチャンネル」にインタビュー。YouTube配信の裏側に迫ります。
わがブスチャンネル
やす
「わがブスチャンネル」のリーダー兼司会進行役。ガリガリ君を食べるのが日本一早い(自称)。ラーメンスタンプラリーが趣味。
わがブスチャンネル
とっちー
ブス担当のヒロイン。メイン動画編集を担当。カラーが得意で、自身もさまざまなカラーにチャレンジ。
わがブスチャンネル
ヘコ
いつでも能面をかぶっているボケ担当。温泉が好きで、ちょっとおじいちゃんな一面も。天狗のお面も持っている。
――今日はよろしくお願いします。「わがブスチャンネル」とは、どんなチャンネルなんですか?
やす:普段、僕たちは美容師として働いています。でも、美容師のキラキラしたカッコイイ姿は持ち合わせていなくて(笑)。だからその逆の、キラキラしていない部分をあえて晒しながら、泥水の中でもがいているような裏の部分を交えた美容師っぽくないチャンネルをやっています。
――なるほど。確かにキラキラした様子はない…ですね。なんか能面の人もいるし…。
ヘコ:あ、僕ですか?
――あ、はい(笑)。なんとく今のやり取りで「わがブスチャンネル」の雰囲気が掴めた気がします。それでは気を取り直して、チャンネル結成について教えてください。どんなキッカケだったんですか?
とっちー:私たちって、美容師としてはボチボチなんです。それで年齢的にも(非公開だけど)これから先の将来を考えていて。さてどうしようかと思った時に「YouTubeやりたいね」って、私とやすで話していたんです。でも、私たちだけじゃキャラクターが弱い。それならプライベートで能面を被って出歩いているヘコも誘ってみようと思ったんです。
やす:たまたま一緒にご飯を食べる機会があったから、その話をヘコにしてみたんです。そしたら、ヘコもYouTubeにチャレンジしようかと考えていたらしくて、意見が合致して「わがブスチャンネル」は結成しました。
――「やりたい気持ち」と「タイミング」が一致したんですね。って…プライベートで能面? えっと…結成当初は、どんな内容を配信していたんですか??
やす:スタートはオリジナルの「うまい棒」を調理してみたり、大物YouTuberが配信している人気の動画をマネしてみたり、とにかくYouTubeっぽい内容ばかりを配信していました。
ヘコ:浅はかだったよね(笑)
とっちー:そうそう。配信回数が全然伸びなくて、いろんな内容にチャレンジしてどうにか行き着いたのが、今、メインとしてやっている「美容師のあるあるネタ」。動画によっては浮き沈みやいろんな評価があるけれど、「わがブスチャンネル」としてのイメージになってきていると思います。
――「美容師のあるあるネタ」って、例えばどんな?
やす:お客さん目線だと「前髪を切られ過ぎてしまった」とか、美容師の裏側だと「昼休憩はほぼないから、食べるのが早いやつが偉い」「30分も休憩できたらデザートも食べちゃう」などがありますね。
とっちー:店長に詰められたりして「一度は辞めたいと大体の人が思う」、「おまかせって言ってくれたけど、こだわりが多い」とかもね。
ヘコ:○○カットにチャレンジするとか「カリスマに憧れる1年目」なんてのも。まぁそんな内容の再現VTRを撮影してメインで配信していますね。基本はキラキラしていない面を(笑)
――「美容師あるあるネタ」って、たくさんあるんですね。ちなみに、新潟で活動している他のYouTuberとは交流ってあるんですか?
やす:大食いYouTuberのおごせ綾ちゃんは、「大食いYouTuberとデートしたらいくらかかる?」って企画でコラボしたことがあります。正直、そこまでではないと思っていたけど、目の前でハンバーガー5個、ハンバーグ、ピザなどが超速で胃袋に消えていくのを目の当たりにして、理解が追いつきませんでしたね(笑)。撮影が終わってからラーメンを2杯も食べていたし…。
――撮影終わってからも食べるって、本当に大食いなんですね。…YouTuberの裏側的な話って、聞いてもいいですか??
ヘコ:はい。答えられる範囲であれば大丈夫ですよ。
――それじゃあ、チャンネル登録者数1.5万人の「わがブスチャンネル」の収入ってどのぐらいですか?
とっちー:おお…突っ込んだ質問ですね(笑)
やす:配信した動画の再生回数によって変動するから一概には言えないけれど、悪いと高校生のアルバイト代ぐらいで、いい時は美容師1人分の給料が目安ですね。私腹を肥やすまでにはまだまだです。
――答えてくれた(笑)。そのお金ってどうしているんですか? やっぱり三等分に?
やす:グイグイ来ますね(笑)。撮影の経費や編集用パソコンのローン返済、あとは機材を買って、余った分は三人で分配しています。
ヘコ:いずれは豪遊したいですね!
――いろいろ教えてくれて、ありがとうございます。 もうこの辺にしておきますね(笑)
誰もが醜い一面を持っている、それが人間というもの。キラキラ輝いているように見える美容師にだってそんな一面があることを、コンプレックスの塊でもある“ブスなヒロイン”担当のとっちーが主体となり発信している「わがブスチャンネル」。能面を被っていたり、ゴリゴリにタトゥーが刻まれていたり、ちょっとアンダーグラウンドな雰囲気の彼らだけど、根底にあるのは、実は新潟愛。人気YouTuber「東海オンエア―」の活躍によって愛知県岡崎市が盛り上がっているように、自分たちの活動や知名度向上によって、新潟を盛り上げていきたいという想いがありました。
わがブスチャンネル