フレンチ惣菜のテイクアウトができる、松浜の「bistro de côte」。
食べる
2020.09.24
フレンチのお店が惣菜テイクアウトを始めた理由とは。
みなさんは食事を「お店で食べる派」でしょうか? それとも買って帰って「家で食べる派」でしょうか? 新潟市北区の松浜にあるフレンチのお店「bistro de côte(ビストロ ド コート)」では、「家で食べる派」のお客さんのために、容器持ち込みができるフレンチ惣菜のテイクアウトを始めました。今回はオーナーシェフの古山さんに、テイクアウトを始めることになったいきさつなどを聞いてきました。


bistro de côte
古山 桂介 Keisuke Furuyama
1983年新潟市北区生まれ。ライブハウス、カフェ、沖縄居酒屋で働いた後、新潟市中央区の「ビストロ de またのり」でフレンチの修行をする。2016年12月に北区松浜で「bistro de côte」をオープン。今年5月からテイクアウトのサービスを始める。趣味は幅広いジャンルの音楽を聴くことで、以前はバンドを組んでいた。
寿司屋や和食屋が多い松浜に、洋食屋をオープン。
——うわ~!とっても眺めのいい場所ですね。
古山さん:ありがとうございます。今日は曇っていてちょっと見えにくいですけど、晴れていると遠くの山々まで綺麗に見えるんですよ。
——この場所は元々どんなお店があったんですか?
古山さん:大家さんがスナックをやっていたんです。地元ではわりと有名なお店だったみたいで、道案内をするときにその店の名前を出すとわかってくれる人も多いんですよ。この建物を自分のイメージ通りにリノベーションさせてもらいました。
——どんなイメージでリノベーションしたんでしょうか。
古山さん:誰もが昼夜問わず入りやすいような、白と木目を基調にした、カフェとカジュアルレストランの間をイメージしました。初めてフレンチレストランを利用する人の練習場みたいな店になればいいなって思ってたんです。
——たしかに明るくて落ち着きのある、入りやすいお店ですよね。松浜でお店を始めたのはどうしてなんですか?
古山さん:松浜は私の地元なんですよ。港町だから寿司屋や和食屋はとっても多いんですけど、洋食屋がほとんどなくって、子どもの頃から洋食屋があったらいいなってずっと思い続けてたんです。昔からのそんな思いもあって、2016年に松浜で「bistro de côte」をオープンしました。

古山さんの飲食業の原点はライブハウス?
——古山さんはいつから飲食業に進んだんですか?
古山さん:昔から音楽が好きだったのでライブハウスで働いてたんです。そのときにお客様にドリンクを出したりしていて、飲食業に興味を持つようになったんですよ。それでカフェに勤めて、コーヒーを淹れたり接客したりするようになって。
——飲食業のどんなところに興味を持ったんですか?
古山さん:自分の作ったドリンクをお客様が喜んで飲んでくれるのが嬉しかったんですよね。
——最初は接客がメインだったんですね。料理はいつ頃から始めたんですか?
古山さん:知り合いから誘われて沖縄居酒屋を手伝うことになったんです。調理スタッフが足りなくて沖縄料理を作ることになったのが最初ですね。その店で料理を作り続けているうちに、だんだんと自分の店を持ちたいと思うようになったんです。
——スタートは沖縄料理だったんですか(笑)。かなり方向転換しましたね。
古山さん:自分で始めるお店の勉強のために、イタリアンレストランで働きたいと思ったんですよ。ところが勤めたお店がイタリアンじゃなくて、フレンチの「ビストロ de またのり」というお店だったんです(笑)。それでフレンチを作るようになって。そこでの修行は大変だったけど、その反面、何もかも初めての体験だったので楽しく仕事できました。

外食の機会が少ない地元の人に、お店の料理を味わってほしい。
——最初はフレンチのお店としてオープンしたんですよね。お惣菜のテイクアウトを始めたのはどうしてなんですか?
古山さん:新型ウィルス感染症の影響もあったんですが、前々からちょっとやってみたいと思ってはいたんですよ。松浜の人たちって、めったに外食しないんですよ。だったら美味しいものを家で食べられる方が喜んでもらえるのかなって思ったんです。
——始めてみて反響はどんな感じですか?
古山さん:食べていく人と持って帰って家で食べる人が半々くらいの割合ですね。個人的な感想としては、地元の人たちにはビストロよりもお惣菜屋さんの方が合っているのかなって思います。でも、このテイクアウトのお惣菜を通して、お店で食べるプロの味の美味しさをわかってもらえて、外食するきっかけになってくれたらいいなって思ってます。
——なるほど。容器を持ち込むシステムのテイクアウトっていうのは?
古山さん:私自身、コンビニとかでお弁当を買って食べた後に、容器を洗って捨てるのが面倒だったんですよ。容器を持ち込みにすればそういう手間もなくなるし、ゴミも減るじゃないですか。その上、容器代もかからないから原価を下げることもできますよね。結構メリットが多いんです。もちろん、必要な方のために容器の用意もしてますけどね。

店で出す料理とテイクアウト惣菜の違いとは。
——料理に対してのこだわりを教えてください。
古山さん:生産地や生産者がわかった方が安心感もあって美味しく感じられるので、地元で作られている食材を使ってますね。あと自分で作れるものは自分で作るようにしています。当たり前のことだけど、自分で作った方が自分の好きな味になりますからね。
——確かに、生産者のわかる材料で作る自家製の料理だったら安心して食べられますね。そういう外食って少ないですもんね。テイクアウトのお惣菜を作り始めて、今までの料理と変わったところってあるんでしょうか?
古山さん:ありますね。今まではその場で食べて美味しいものを作ってきたんです。でもテイクアウトのお惣菜は、家に持ち帰ってから美味しく食べられるように考えなきゃならないんです。自分でやってみると、お弁当屋さんって大変だなって思いましたね。
——へ~。お店で食べる料理とは作り方も変わるんですね。テイクアウトならこれ、っていうオススメはありますか?
古山さん:お惣菜を始めるときに、一番最初に出そうと思ったのが「きんぴらごぼう」なんです。赤ワイン、ハチミツ、牛肉を使った洋食屋の作る「きんぴらごぼう」になってますので、普段とは違った味わいを楽しめると思いますね。

今後はタクシー会社と連携してデリバリーの予定も。
——テイクアウト惣菜の他には、どんなことをやっているんでしょうか?
古山さん:お店に来て食事をしたいというお客様のために、金土日の週末限定でハイボールバーの営業をやっています。お酒を飲みながら作りたての料理を楽しんでもらえますよ。
——今後やってみたいことってありますか?
古山さん:まだいつ始めるかは決まってないんですけど、地元の「ハマタクシー」さんと提携してテイクアウトのお惣菜をデリバリーする予定があります。お店に来られないお客様にも、ご自宅でお惣菜を味わっていただけます。

外食の少ない松浜の人たちに、「お店の味を届けたい」という思いでテイクアウト惣菜を始めた「bistro de côte」の古山さん。家に帰ってからも美味しく食べられるよう、苦心して作り上げたお惣菜はどれも工夫がいっぱい。自宅や職場でお店のフレンチを味わいたい方はぜひ訪れてみてください。きっと次はお店で、できたての料理を味わってみたくなるかもしれませんよ。
bistro de côte
〒950-3128 新潟県新潟市北区松浜東町2-5-16
025-278-0320
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