五泉の人たちに焼きいもの楽しみを伝える「いも奉行ごせん」。
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2023.12.21
新潟県内に広がりつつある焼きいも店ブランド「いも奉行」。今回紹介するのは五泉に登場した「いも奉行ごせん」。焼きいもの甘い香りが漂う店内で、店主の熊倉さんから焼きいもに対するこだわりを聞いてきました。


いも奉行ごせん
熊倉 祥太 Shota Kumakura
1987年加茂市生まれ。看護師として病院勤務していたが一度退職し、休養期間を経て再び夜勤専門の看護師として現場復帰する。新発田市にある「いも奉行」での修業を経て、2023年に暖簾分けの形で「いも奉行ごせん」を五泉市にオープンする。テクノやパンクが好きで、以前はよくクラブに通っていた。
看護師が五泉で焼きいも屋をはじめた理由。
——焼きいも屋をはじめる前は、どんなお仕事をしていたんですか?
熊倉さん:僕はずっと看護師をしていたんです。
——それはまた、まったく違った業界で働いていたんですね。
熊倉さん:高校の先生から「看護師は食いっぱぐれがない」と勧められて看護師になったんですけど、仕事がきつくて4年目くらいでドロップアウトしちゃったんですよ。
——あらら……そうだったんですか。
熊倉さん:でも、その後また看護師として復帰しました。僕は生活が夜型なので、夜勤のみの看護師として。
——きつかった看護師の仕事に復帰したのはどうしてなんですか?
熊倉さん:確かにきつい仕事ではあるんですけど、具合が悪くて入院してきた患者さんが元気になって退院していくお手伝いをすることに、やり甲斐は感じていたんです。

——夜勤のみの看護師というのも大変そうですけど。
熊倉さん:患者さんが寝ている時間ですので静かではあるんですけど、急患や急変があったときには、スタッフが少ない分、対応に追われて大変でしたね。
——ずっと看護師を続けてきたのに、焼きいも屋をはじめようと思ったのはどうしてなんですか?
熊倉さん:もともと新発田にある「いも奉行」の師匠とは知り合いで。焼きいもを買いに通っているうちに「いも奉行」の魅力に取り憑かれて、ぜひ自分でもやってみたいと思ったんですよ。看護の仕事にはやり甲斐を感じていたんですけど、35歳を過ぎて将来を考えたときに、自分でお店をやってみたいと思うようになりました。

——将来を焼きいもに賭けたんですね。でも、どうして五泉でお店をはじめたんですか?
熊倉さん:コーヒーにハマっていた時期があって、少しでもいい水を使ってコーヒーを淹れたいと思っていたので、湧水を汲むためによく五泉を訪れていたんですよ。五泉のお店で食事をしたり、人と触れ合ったりしているうちに、すっかり五泉のことが好きになっていたんです。
——好きな土地でお店をやりたかったと。暖簾分けにあたっては、師匠の下で修業をするんですよね?
熊倉さん:はい。店舗の準備をしながら半年以上は師匠のところに通いましたね。いもの焼き方はもちろん、開店に必要な設備や道具を教えていただいたり、農家さんを紹介していただいたりしました。
——暖簾分けとなると、決まり事の縛りが多くて自由に営業できないイメージがありますけど……。
熊倉さん:「いもに関係したもの以外は扱わない」というルール以外は自由にやらせていただいているんです。とはいっても暖簾分けの仁義もありますから、新しいことをやるときには師匠に相談しています。

より楽しんでもらうため、挑戦した焼きいもアレンジ。
——いもを焼くときに気をつけていることがあったら教えてください。
熊倉さん:気温の低い新潟では、いもの保管が難しいんです。だから保管場所を温室に改造して室温を15度に保つよう気をつけています。それでも難しいときには、籾殻をかけるなどの工夫をしているんですよね。あと、どうしたら美味しい時期のまま夏場にもいもを楽しんでもらえるのか、方法を考えているところなんです。
——美味しく保管するのは大変そうですね。あと焼き方も難しそう……。
熊倉さん:焼き時間が早過ぎても長過ぎても美味しく焼けないので、師匠から教わったタイミングを元に火加減や焼き時間には気を使っています。ただ、いもそれぞれのコンディションによって火の入り方も違うので、いつまでも火が入らないこともあるんです。開店時間に間に合わなくなりそうな日もあるので、そんなときは焦りますね。

——いもによって焼き方も変わるんですね。どんないもを選ぶようにしているんですか?
熊倉さん:僕は新潟県産のいもにこだわっています。特に地元のいも農家を応援したいんです。実際に農家を訪ねていもへの思いを聞いたりすると、そこまでこだわって育てたのら美味しく焼かなきゃって思えて、いもを焼くときのモチベーションにつながるんですよ。
——なるほど。焼きいも以外の商品もあるんですね。
熊倉さん:お客様から楽しんでいただきたいという思いがあるので、焼きいもをアレンジした商品にもいろいろ挑戦しています。なかでも「五頭」と「菅名岳」には力を入れていますね。
——それって、さつまいもの種類ですか?
熊倉さん:「五頭」は大学いも、「菅名岳」は揚げいもに砂糖をかけた商品なんです。その砂糖も、知り合いの和菓子職人から「いもにはこの砂糖が合うから使ってみるといいよ」と勧めていただいたものなんですよ。

——いものアレンジメニューなんですね。ネーミングからも五泉愛を感じます。
熊倉さん:ありがとうございます。その他にも焼きいもを使った味変メニューとして、「かりとろ無限ブリュレ」「やみつきチーズカレー」「魅惑のハニーバター」もやっています。焼きいもの楽しみ方が広がるように考えたんですけど、やっぱり無難な焼きいもをチョイスするお客様が多いですね(笑)。

——「やみつきチーズカレー」は攻めたメニューですね。かなり気になるんですけど(笑)
熊倉さん:美味しいんですけど、攻め過ぎているせいか人気はイマイチなんです(笑)。今後は地元にある「さくらんど温泉」とタイアップした商品も登場する予定もありますし、より五泉と関わりながら自分にできることをやっていきたいと思っています。
——それは楽しみですね。
熊倉さん:師匠の掲げているモットーに「お芋あるところ笑顔あり 笑顔あるところ人集う」という言葉があるんです。僕もお客様が笑顔になれる焼きいも屋を続けていきたいと思っています。
——焼きいも屋に転職してみて、いかがですか?
熊倉さん:慣れないことだらけで、1日があっという間に終わってしまいます。そんな新鮮な気持ちで働けている今がとっても楽しくて、やりがいを感じていますね。

いも奉行ごせん
五泉市駅前1-4-16
11:00-18:00
月曜休
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