ひとを喜ばせたい。その思いと経験からスタートした「Petit pas」。
食べる
2019.07.11
住宅街にポツン。自宅の隣でシフォンを焼く、ステキな女性に会いました。
大切な記念日を彩るケーキ屋さん、食事を豊かにしてくれるレストランでのホール接客、トレーニングだけでなく食事や栄養バランスのサポートも行うジムトレーナー…そんな様々な分野の職業を経てたどり着いたケーキやお菓子作りの仕事。新潟市東区「シフォンと焼き菓子のお店 Petit pas(プティパ)」のオーナー・山賀さんは、ちょっと異色な経歴の持ち主です。職種は違えど、“誰かを喜ばせたい”という気持ちはずっと一緒でした。ステキなスイーツへのこだわり、そして“人を喜ばせたい”その気持ちについて、お話をうかがいました。

シフォンと焼き菓子のお店 Petit pas
山賀あゆみ Ayumi Yamaga
1980年石川県生まれ。宮城県、富山県を渡り歩き新潟に腰を据えた。銀行員、パティシエ、ジムトレーナーなど、さまざまな分野の活動を経て、現在は「シフォンと焼き菓子のお店 Petit pas」を営む。中学生2人の母。
たくさんの経験から得た気持ち。新潟にやってくるまでのコト。
――今日は、よろしくお願いします。山賀さんって、いろいろな県で暮らしてこられたんですよね?
山賀さん:そうですね。出身の石川県、宮城県、富山県、そして新潟…。仕事は銀行員、ケーキ屋、結婚して退職してからイタリアンレストランのホール…。
――ちょっと待ってください(笑)異色の経歴ですね。詳しく聞きたいです。
山賀さん:分かりました(笑)。まず、銀行員時代ですけど、ウエディングケーキが作りたくて、土日は(上司の許可を得て)ケーキ作りの仕事もしていました。本当はケーキ屋さんになりたかったんですけど両親に反対されて…。当時は2年という約束で銀行員をしていたんです。2年が経ってからは、ちょっと大きなケーキ屋さんに転職して。シュークリーム屋さんでも働きましたね。
――ケーキ屋さんになりたかったんですね。
山賀さん:昔からケーキ作りが好きだったので。シュークリーム屋さんでの経験は、今でも役立っていて。厨房でケーキを作っていると、お客さんの顔って見られないじゃないですか?でも、シュークリーム屋さんは小さな店舗で、お客さんと1対1でつながれたんです。今までケーキを作っていて直接「ありがとう」という言葉を言われたことがなかったので、嬉しそうな顔を見たりして、人に喜んでもらえるってとてもステキなコトだなって思ったんです。

――シュークリーム屋さんで勤めた後は、じゃあ再びケーキ屋さんですか?
山賀さん:いえ、夫の転勤で宮城県へ。そこでは、イタリアンレストランのホールをしていましたね。
――またまた新しい仕事ですね(笑)
山賀さん:まだまだありますよ(笑)。イタリアンレストランでの経験も大きくて。ホールでの接客を教えてくれた方が「友人をもてなすような接客を」と、教えてくれたんです。
――「友人をもてなすような接客」。ステキな言葉ですね。…で、次は?
山賀さん:同じ宮城県内なんですが、またまた夫の転勤があり。今度はトレーニングジムで働きはじめたんです。出産を経験して、なんと体重が16㎏も増加してしまい…元気そうな見た目になった私を見て、「トレーナーをしてみないか」と声がかかったんです。トレーニングをサポートするだけでなく、食事や栄養のバランスもアドバイスしたりする仕事で、栄養士にも興味があったのでチャレンジしました。
――職歴、すごいですね。さすがにもう…
山賀さん:まだありますよ(笑)。子供服を売っていたこともあったし、フルーツタルト屋さんで働いたことも。…夫の転勤で今度は富山県に行ってみたり(笑)。最終的には、夫の地元である新潟県に腰をすえました。

多くの経験から学んだコト。お店をはじめたキッカケ。
――新潟県に移り住んでからは、どうされていたんですか?
山賀さん:富山に住んでいた頃、世界から集めた珍しい食材を販売している「カルディコーヒーファーム」に勤めていたんです。接客することが楽しくて、新潟に来てからも同じお店で働きました。あ、働きながら国家資格が取りたくて通信のパティシエ専門学校にも通っていましたね。
――めちゃくちゃアグレッシブですね。国家資格まで…。
山賀さん:ケーキ作りはずっと好きだったので、理論とかを学びたくて。私、60歳になってもケーキの勉強がしたいと思っているだろうな、ってふと思ったので、35歳の今しよう!って。子どももいたので、頑張っている姿や、努力すれば報われるってところも見せたくて。

――お店を出そうと思ったキッカケは?
山賀さん:友人にケーキを作ってあげたら、あるとき「お金を出すから作って欲しい」と言われたんです。よくありがちな会話ですよね。もちろん断ったんですけど、「お店を出してくれればいいのに」って。そのときなんだかピンと来たんです。作るのは好きだし、接客も好きだし、何より人に喜んでもらいたいわけですから。
――今まで経験してきたことが、ひとつにまとまったんですね。
山賀さん:どの仕事をしていても、お客さんの喜ぶ顔が見たい、喜んでもらいたいという気持ちは常にあったので。それに、子どもたちからも「やってみなよ」って背中を押してもらったことも大きかったですね。

「シフォンと焼き菓子のお店Petit pas」の、ステキなスイーツたち。
――店名にもなっていますが、お店のメインはシフォンと焼き菓子ですか?
山賀さん:本当はデコレーションケーキを作りたかったんですけど、友人によく作っていたのがシフォンケーキだったし、何かの専門店もいいかなって。ちなみに「焼き菓子」っていう大きなくくりにしたのは、気まぐれにいろいろと作りたかったので。デコレーションケーキも(笑)。

――シフォンケーキ以外には、どのような焼き菓子がありますか?
山賀さん:マフィン、スコーン、ビスコッティなどなど。シフォンケーキも含めると全20種類以上が毎日並んでいます。

――どれも可愛らしいく、こだわりもたくさん詰まっていそうですね。
山賀さん:材料はすべて国産にこだわる、とかはないですけど、国内外にこだわらずに良質な材料を使うようにしています。企業秘密なので、あまりいえませんが…商品によって粉の種類を変えたり、おいしいと思ってもらえるよう努力しています。
――ちなみに、どうして住宅街にお店を開いたんですか?
山賀さん:ん~仕事人間なので。きっと仕事に没頭してしまうと、家に帰ってこないでずっとお店にいてしまうと思ったんです。家の隣であれば、自分が頑張れば家事との両立もできるし。かといって趣味の延長ではなく、しっかりとお店をやっていきたいとも思うので、人に喜んでもらえるように毎日奮闘しています。

たくさんの経験をしてきたからこその自分色。
「シフォンと焼き菓子のお店 Petit pas」をオープンして、Instagramで発信してきたこの3年間。最近ではクチコミで近所のお客さんも多く、「こんなステキなお店があったんだ!早く言ってよ~!」と嬉しい声が聞こえてくるようになったそうです。「儲けたい」「お店を大きくしたい」といった経営ではなく、「誰かの笑顔が見たい」というのが仕事への姿勢。それは、たくさんの経験をしてきた結果でもあります。「人を喜ばせたい」がたくさん詰まった山賀さんの人生。おいしいスイーツを食べに、ステキな女性に会いに、ぜひ皆さんも足を運んでみてください。

シフォンと焼き菓子のお店 Petit pas
新潟市東区東中島2丁目6−1 ※移転しました
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