今年1月にオープンした新発田市の「Pizzeria Locale(ピッツェリア ロカーレ)」。オーナーの増田さんは20代から飲食に携わり、出身地である新発田市でお店をはじめました。店内でひときわ目立つピザ窯で焼かれるピザは、増田さんこだわりの絶品。飲食に携わった経緯や、料理のこだわりなど、いろいろ聞いてきました。
Pizzeria Locale
増田 翔 Sho Masuda
1987年新発田市出身。20代は東京の飲食店で経験を積み、29歳のときに新潟に戻り「Tsubamesanjo Bit」で料理長を経験する。2025年1月に新発田市内に「Pizzeria Locale」をオープン。最近のお休みは、家族で神社巡りをしたそう。
――まずは増田さんのこれまでを教えてください。
増田さん:20代の頃に東京のピザ屋さんで修業をして、それから他の飲食店でも働いて経験を積みました。その後新潟に帰ってきて、「Tsubamesanjo Bit」で働きはじめました。料理長までさせてもらいましたね。2年前に独立を決めて、今年の1月にお店をオープンしました。
――最初に飲食業界に入ったきっかけは、どんなものだったのでしょうか。
増田さん:高校を卒業した後、医療関係の専門学校に入ったんです。でもなんか違うなと思って。当時飲食店でバイトをしていて、それが楽しかったので、せっかくだしこっちを頑張ってみようかなって思って、東京の飲食店で働くことにしました。
――料理というと、フレンチや和食などありますが、どうしてイタリアンにしたのでしょうか?
増田さん:そんな深い意味はなくて、ピザをつくっている姿ってかっこいいなと思ったからです(笑)。でも、ピザだけではだめなんだと思わされた出来事があって、しっかりと料理も学びたいと思って他の飲食店でも経験を積むことにしました。
――どんな出来事だったのか、教えてください。
増田さん:ピザ屋さんで働いていたとき、いつか働いてみたいって思っていたお店のシェフから「一緒に働かないか」って声をかけてもらったんです。でもそのお店を経営しているオーナーからは「ピザが焼けても料理ができないならだめだ」って言われてしまって……。
――あらら、それは悔しい思いをしたんですね。
増田さん:その経験があったおかげで、ピザだけじゃなくて料理にも自信があるお店をつくることができました。「Pizzeria Locale」はピッツェリアとトラットリアが合わさったようなお店になっています。
――増田さんが独立を決めたのには、どんな経緯があったのでしょうか。
増田さん:新潟に帰ってきて「Tsubamesanjo Bit」で働きはじめたときから、独立したいと思っていたし、オーナーにもそれは伝えていたんです。料理長として働く中で、ふと「独立したいな」と本格的に思ったタイミングがあって。そこからオーナーに話して、準備を進めていきましたね。
――オープン前はどんな気持ちでしたか?
増田さん:お店のオープン前は、メニューや値段が本当にこれでいいのか、ずっと悩んでいましたね。もっとできることがあるんじゃないかって、お店で何かしていないと不安になっていた時期もありました。
――そんな「Pizzeria Locale」ですが、「Locale」はイタリア語で「地元」という意味なんですよね。
増田さん:イタリアンをするならイタリア語がいいなと思って。響きもよくて覚えやすい「Locale」を店名にしました。地元に愛されるお店になるように、という思いも込めていますし、食材も新潟のものを使うようにしています。
――まさに「Locale」という言葉がぴったりなお店ですね。ここのオススメは、やはりピザでしょうか。
増田さん:そうですね、はじめてくる方には「マルゲリータ」を食べてほしいなって思っています。窯を作る職人さんが直接お店にきて、組み立ててくれたピザ窯で焼いてお出ししています。アラカルトの中だと「前菜の盛り合わせ」もオススメですね。内容は日替わりですし、少しづついろんな種類のものが楽しめますよ。
――ピザを焼いているところが見られて、食べる前からワクワクしますね。それにしても、結構大きいんですね……。
増田さん:サイズは大きいかもしれないですが、女性の方でも1枚食べ切れるくらいのボリュームなんですよ。イタリアでは、ピザはひとり1枚食べる文化があるので、ここでもそうできるように、生地の軽さは意識しています。
――確かに、最初は食べれるか不安でしたけど、ぺろっと食べられちゃいました。ディナーでは、ピザやパスタの他にもいろんな料理が楽しめるんですね。
増田さん:今までの経験を活かして、前菜やお肉、お魚料理もご用意しています。料理に合わせて、ワインも一緒に楽しんでもらえると嬉しいですね。ここで出しているワインは駅南の「Sync.」の福田さんに選んでもらったんです。
――以前Thingsでもお話を伺った福田さんに!それには何か理由があったのでしょうか。
増田さん:福田さんは以前一緒に働いていたこともあるし、独立する前によく相談に乗ってもらってもいたんです。その流れで、ワインを一緒に選んでもらうことにしました。飲みやすいものから、ちょっと変わったものまで、イタリアのワインをいろいろ楽しんでもらえますよ。
――お店を持ってみて、改めて今の心境はいかがでしょうか?
増田さん:お店を開けるまでが不安だった分、オープンしたらすごく感動するのかと思いきや、ありがたいことに忙しくさせてもらって感動している暇がないんです(笑)。以前働いていたお店のオーナーが食べに来てくれて「美味しかった」って言ってくれたとき、独立して良かったと思いましたね。
――今後の増田さんの目標を教えてください。
増田さん:まずは目の前のことをひとつひとつこなして、お店が繁盛するように頑張りたいです。スタッフの教育として、食材の産地巡りや飲食店に行って勉強できる機会もつくりっていきたいですね。あとは、独立したからこそできることもやってみたくて。
――それはいったい、どんなことなのでしょうか。
増田さん:他のお店とコラボしたイベントをしたいなって考えています。独立したから、自分の判断でイベントをすることができますし。何か面白いイベントを作れたらいいなと思います。
──最後に読者の方にひとこと、お願いします!
増田さん:ランチではピザやパスタを気軽に食べれるかたちでご用意していますし、ディナーではワインと一緒にランチよりも幅広い料理をお楽しみいただけます。それぞれの時間帯で異なった楽しみ方ができるので、ぜひ一度お越しください。
Pizzeria Locale
新発田市新栄町1丁目10-15
050-8883-6910
定休日 月曜日(月曜が祝日の場合は火曜日)