クリスマス気分を年中楽しめる喫茶店
「メリークリスマス」。

食べる

2025.12.25

text by Kazuaki Yamazaki

今日はクリスマスですね。もともとはキリスト教の祭日ですが、今では宗教の壁を越えて多くの人から楽しまれるイベントになっています。「クリスマス」と聞くとワクワクした気分になる人も多いのではないでしょうか。そこで、今回は年中クリスマスを楽しめるお店を紹介したいと思います。その名も「メリークリスマス」。店長の土田さんから、お店のことをいろいろ聞いてきました。

Interview

土田 杏美

Azumi Tsuchida(メリークリスマス)

1986年村上市生まれ。東京や新潟で大型雑貨店に長く勤めた後、カフェや喫茶店での修業を経て、2024年に新潟で「メリークリスマス」をオープンする。雑貨や漫画が好きで、ディズニーやクリスマスを愛する。

本や雑貨が一緒になった店の、
わくわくする楽しさに魅了される。

――土田さんはずっと飲食業に携わってきたんですか?

土田さん:以前は「遊べる本屋」というキャッチフレーズでおなじみの、書店と雑貨店が一緒になった全国チェーンの店で働いていたんですよ。

 

――時間が経つのを忘れちゃう、楽しいお店ですよね。

土田さん:中学生のときに東京の下北沢でその店と出会って、「こんなにわくわくできる楽しい店があるのか!」と衝撃を受けたんです。高校生になってからは、古町のファッションビルにあったその店に通いまくりました。そして、いつしか自分もその店で働きたいと思うようになったんです。

 

――それで就職しちゃったんですか?

土田さん:どうしても下北沢の店にこだわりがあったので、アルバイトをして上京資金を貯めました。お金は貯まったものの求人はしていなかったので、とりあえず上京して他の雑貨店や飲食店でアルバイトをしながら機会を待ったんです(笑)

 

――どうしても、そのお店で働きたいという熱意が感じられます(笑)

土田さん:だから働けることになったときは、とても嬉しかったですね。30歳のときにはじめての地方転勤で新潟へ戻ってきたんです。ただその頃から商品管理の多くを本部が一括してやるようになったので、各店舗の個性が出しにくくなってきました。

 

――自由に商品を仕入れることが、できなくなったんですね。

土田さん:それが残念だったし、やりたいことをやり切った気持ちもあったので、退職して、新潟にはあまりなかったパフェの専門店を自分でやってみようと思いました。

 

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東京の喫茶店で提供されていた
名物のサンドイッチを受け継ぐ。

――パフェの専門店が出発点だったんですね。

土田さん:そうなんです。勉強のために東京の有名なパフェを食べて回りました。ところがオープンの準備にかかろうとした矢先に、コロナ禍で飲食店どころじゃなくなってしまって……。

 

――あらら……。タイミングが悪かったですね。

土田さん:しばらくは飲食店で働いて経験を積むことにしたんです。ホールで働いたことはあったんですけど、キッチンで働いたことはなかったので、その期間に勉強しておこうと思いました。特に見た目が綺麗なメニューを勉強したくて、フルーツサンドやスイーツの有名な店で働いたんです。

 

――コロナ禍の間も、着実にオープンへの準備をしてきたわけですね。

土田さん:その期間のおかげで、サンドイッチをメニューに加えることができたんです。

 

――どういうことでしょう?

土田さん:カフェ営業だけではなく、ランチ営業もやりたいと考えはじめたときに、たまたま東京の喫茶店で提供しているサンドイッチのことを知ったんです。食べに行ってその美味しさに感動してしまって、ぜひ自分の店でも提供したいと思いました。そこで喫茶店のマスターにお願いしてみると、「できるならやってもいいよ」と受け流されてしまったんです。

 

――あまり本気に受け止めてもらえなかったんですね。

土田さん:そこで、正式にカフェをオープンすることが決まったタイミングで、あらためてお願いに伺って修業をさせてもらえないか頼んでみたんです。

 

――強い熱意を感じます。修業させてもらえたんでしょうか?

土田さん:タイミングよくその日スタッフが病欠したので、そのままお店を手伝うことになったんです。それまでの経験のおかげでマスターから気に入られ、その後も新潟と東京を往復しながら修業をさせていただくことになり、そのサンドイッチをつくれるようになったんです。

 

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サンドイッチやパフェの
おすすめやこだわり。

――おすすめのサンドイッチは、どれなんでしょう?

土田さん:「タマゴサンド」です。ざっくり混ぜたゆで卵とふかふかしたパンとの相性がよくって、シンプルだけど人気があるんです。あと「ハンバーグサンド」もおすすめですね。「ハンバーガー」はよくあるけど「ハンバーグサンド」って珍しいんですよ。クリスマスをモチーフにした店だからか、「ローストチキンサンド」も人気があります。

 

――どれも美味しそうです!

土田さん:写真では分かりにくいんだけど、実物を見てボリュームに驚かれるお客様が多いですね。

 

――確かに結構なボリュームですよね(笑)。他にはどんなメニューがあるんですか?

土田さん:喫茶店ではおなじみの定番メニュー「クリームソーダ」があります。うちはソーダのシロップが濃厚なので、緑色が赤い店内に映えるんです(笑)。「メリークリスマスパフェ」は、一年中クリスマスを味わえるようにつくってあります。

 

――具体的にはどのように、クリスマスを味わえるんですか?

土田さん:雪のようなクリームの上に、赤や緑のベリーやナッツがトッピングしてあって、クリスマスっぽい見た目が楽しめます。クリームとロータスクッキーの組み合わせも、クリスマスっぽい味を感じさせるんです。

 

――いろいろ考えられているんですね。

土田さん:もちろんです。甘いだけでは飽きちゃうかなとか、意外な組み合わせもいいなとか、全部混ぜて食べても美味しいかもとか……。入れようと思っている材料をお皿に並べて、実際に食べながら順番を決めたりしています。私がパフェに求めているのは、上から下まで色々な味が楽しめることなんです。

 

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絵本のようなお店で体験する
一年中クリスマス。

――「メリークリスマス」っていうのは、思いきった店名ですよね。

土田さん:私の好きだった雑貨店みたいに、わくわくできて楽しい店にしたかったんです。そこで、自分がわくわくするものは何だろうと考えてみたら、頭に浮かんだのがクリスマスでした。赤い内装からの連想も大きかったですね(笑)

 

――思いっきり真っ赤な店内ですもんね(笑)

土田さん:「わくわくするような店」という私の希望を伝えた上で、店舗デザインを「lim design(リム デザイン)」さんにお任せしました。具体的なイメージを伝えるよりは、プロにお任せした方が私もお客様もわくわくできる店になると思ったんです。

 

――そしたら、一面が真っ赤なお店になったんですね(笑)。確かにクリスマスムードを感じます。

土田さん:店に入ってくるなり、驚きの声を上げるお客様が多いですね(笑)。クリスマスは一年に一度きりですけど、ここへ来れば一年中クリスマスが楽しめる、絵本みたいな非日常空間になっていると思います。サンドイッチやパフェが、お客様へのクリスマスプレゼントになってくれたら嬉しいですね。

 

メリークリスマス

新潟市中央区東堀通3番町382 東堀ホンダビル1F

050-1048-0724

11:00-18:30

水曜他不定休

※最新の情報や正確な位置情報等は公式のHPやSNS等からご確認ください。なお掲載から期間が空いた店舗等は移転・閉店の場合があります。また記事は諸事情により予告なく掲載を終了する場合もございます。予めご了承ください。

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