しっかり昼食を摂る大切さを提案する
農家の嫁のおにぎり屋さん「十六代」
食べる
2026.01.15
皆さんはしっかり昼食を摂っていますか? 忙しくて毎日つい遅めの昼食になってしまうという人も多いのではないでしょうか。今回ご紹介する「十六代 (じゅうろくだい) 農家の嫁がむすぶおにぎり屋」は、そんな方々にしっかりとした昼食を提供したいという思いで、十五代続く農家の奥さん・樋口さんがオープンしたお店です。ダンス教室も主宰している樋口さんを訪ね、おにぎり屋さんをはじめた理由やこだわりを聞いてきました。
樋口 法子
Noriko Higuchi(十六代 農家の嫁がむすぶおにぎり屋)
新潟市西区生まれ。大学在学中に「関東ダンス連盟Σ(シグマ)」での振付活動をきっかけにダンスの世界へ。ホリプロのアイドル育成やa-nation(エイ・ネイション)といった大型エンターテイメントにも関わる。寿司割烹のマネージャーを経験後、新潟に戻って農家へ嫁ぎ、ダンス教室「glamorous & charm(グラマラスアンドチャーム)」を主宰。2025年に「十六代 農家の嫁がむすぶおにぎり屋」をオープンする。
ダンス教室を主宰する農家の嫁が
どうしておにぎり屋をはじめたのか。
――ダンス教室を主宰している樋口さんが、おにぎり屋さんをはじめたいきさつを教えてください。
樋口さん:健康をサポートする、食、身体、心の総合的なお店をずっと作りたかったからです。 2024年の元旦に起こった能登半島震災の後、いろんなことが重なってカタチにすることになりました。
――どうしておにぎり屋さんを選んだんでしょう?
樋口さん:私の夫はお米を主とした農業を営んでいるんですけど、いくら手間暇をかけても、誰がつくったお米なのか分からないまま食べられています。そこでお米づくりの苦労を発信して、少しでも多くの方々に知っていただきたいという思いでおにぎり屋を選びました。
――おにぎりって、お米の美味しさがダイレクトに伝わりやすいですよね。
樋口さん:最初は釜が小さ過ぎてオペレーションが間に合わなかったです。そこで大きな釜に取り替えたんですけど、今度は美味しく炊けなくて、なんだかんだで釜を5回も取り替えました。
――強いこだわりを感じます。
樋口さん:お米への思いは強いので、余って廃棄することがないよう、ギリギリの量を炊くようにしています。でもお米が少ない日にお客様が多かったり、たくさん用意している日にお客様が少なかったり、なかなか見極めるのが難しいですね。
――他にもお店をはじめてみて、難しいと思うことはありますか?
樋口さん:いろいろ難しいことはありますが、スタッフと一緒に現場でミスをしながら学んでいます。お客様からご指摘をいただくことは、本当にありがたいですし勉強になるんですよ。こちらが皆様を応援するつもりでやっているのに、逆に応援していただいてばかりです。

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海苔、梅、塩、具材……
天然素材にこだわったおにぎり。
――おにぎりのこだわりについても聞かせてください。
樋口さん:やはり素材にはこだわっていますね。夫のつくるお米や野菜はもちろん、天然素材を使って身体に優しいメニューを提供しています。
――天然素材というと例えば……
樋口さん:海苔は愛知県知多半島の生産者にお願いをして、状態の良いものを仕入れていますし、梅は紀州の梅農家「横畑農園」さんから卸している「福よか梅」を使っています。この梅は農薬や肥料を通常の半分以下に抑え、できるだけ自然に近い形で育てられているものなんです。
――身体によさそうですし、なにより美味しそうですね。
樋口さん:ありがとうございます。塩も具材に合わせて使い分けているんです。例えば「しおむすび」には塩分強めの藻塩を使いますが、「おかかチーズ」や「香ばしエビチーズ」には素材を生かすため、まろやかな岩塩を使うようにしています。
――細やかな部分にもこだわりを感じますね。素材以外の面ではどうでしょうか?
樋口さん:注文を受けてから握るようにしていますし、寿司割烹でマネージャーをやっていた経験から、空気を含めながらしっかりと結ぶようにしています。

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「十六代」という店名に込められた
次の世代と結びたい思い
――樋口さんはどんな思いで、おにぎり屋さんをやっているんでしょうか?
樋口さん:私にも経験があるんですが、忙しいと昼食を忘れがちになるんですよ。仕事が落ち着いた午後2時〜3時頃にやっと昼食を摂ったりして……。でもそれだと、自律神経の乱れにつながることもあるので、決まった時間にきちんとした昼食を摂ってほしいんです。特に忙しい人ほど効率よく栄養が摂れる、しっかりした食事が大切だと思うので、そんな方々の昼食を提案していきたいと思っています。例えば食物繊維を多く含んだ、血糖値の上がりにくいお弁当をご用意しています。
――なるほど。そうしたおにぎりやお弁当の評判はいかがですか?
樋口さん:お客様から「美味しかった」と言われるのは、自分たちのこだわりが届いているようで嬉しいですね。先日も小学校低学年くらいの男の子が、「おにぎりが美味しかったことをどうしても伝えたかった」と、わざわざ学校帰りに立ち寄ってくれたんですよ(笑)
――それは嬉しいですね。
樋口さん:おにぎりって単価はけっして高くないけど、売れたときは本当に有り難さを感じるんです。家族もいろいろ手伝ってくれるので、絆が深まったように感じています(笑)
――おにぎり屋さんをはじめて、嬉しいことが多いみたいですね。最後に「十六代」という店名の由来を教えてください。
樋口さん:私の夫は農家の十五代目なんですよ。家や土地、そして何よりも食や思いを次の世代に結んでいきたい。そんな思いを込めて「十六代」と名付けました。

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