「SUIT by LIT」でスーツをつくろう。
阪田さんに聞く、オーダースーツ。
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2026.02.05
大人になると、何かと必要になってくるスーツ。せっかくならお気に入りの一着を着たいですよね。以前取材した明石通りのアパレルショップ「LIT」の阪田さんが、お店の2階ではじめた「SUIT by LIT」では、カジュアルからフォーマルまで、様々なスーツを自分好みに仕立てることができます。今回は阪田さんに、オーダースーツができるまでのことをいろいろ聞いてきました。
阪田 康太
Sakata Kouta(SUIT by LIT)
1995年柏崎市生まれ。高校卒業後、国際トータルファッション専門学校に進学。卒業後は長岡のスーツショップで勤務したのち、新潟市の「ONE DAY STORE」で働く。2023年10月に「LIT」をオープンする。最近の趣味は、バー巡り。
スーツをつくるための場所を、
ちゃんとつくりたかった。
――セレクトショップ「LIT」の2階に、新しくオーダースーツのフロアができました。この場所をつくろうと思った経緯は?
阪田さん:最初はこの場所で古着を販売しようかなって考えていたんです。1階では、カジュアルなアイテムとスーツを一緒に置いても違和感のないように、スーツを置くスペースは他の場所とは違う雰囲気にしていましたし。ただ、もっと世界観をはっきりさせたくて、それで2階をオーダースーツのための場所にしようと思ったんです。
――そもそも、阪田さんがオーダースーツを扱うようになったきっかけは?
阪田さん:学生の頃から、スーツはなんとなく好きでした。卒業後は、ファミリー層向けのスーツからメンズとレディースのカジュアルなアイテムまで、幅広く取り扱っているお店で働くことにしたんです。ここだったら、スーツもカジュアルなアパレルも学ぶことができるし、接客の基礎も身につけることができるなって。
――スーツの販売を通して、いい成績を残したこともあったんだとか。
阪田さん:毎年4月と12月に「スーツフェア」っていうのを開催していて、その期間中は全国の店舗で売上を競うんです。そのとき、僕がいた店舗が全国で1位になったんですよ。店舗内でも、ベテランの先輩と競い合って、最終的に僕がいちばん良い結果を残すことができたんです。
――それはすごい。そちらのお店で、オーダースーツのことも学ばれたのでしょうか。
阪田さん:いえ、そこでは「吊るし」と呼ばれる既製服を販売していて、その中でウエストや裾など、お客さまの体型にあわせて販売していました。そのうち、お客さまの個性がもっと出せるスーツがつくりたいと思って、オーダースーツの勉強をはじめたんです。オーダースーツは「吊るし」とはまったく違うものなんですけど、元々あった知識を参考にして、自分でもつくれるようになりました。
――同じスーツであっても既製品とオーダースーツとでは、いろいろ違うんですね。
阪田さん:スーツのつくり方を学んでいるうちに、「なんでこのサイズを測るのか」を知ると、スーツの見え方がすごく変わってきて。オーダースーツは、袖や裾の丈だけじゃなくて、パンツの太さやシルエットも含めて、その人に合った形をつくれるところが、すごく良いなって思ったんです。それからはオーダースーツをつくるのが楽しくて、面白くて。もっとスーツをつくりたくて、独立して「LIT」をはじめてからも続けているくらいです。
――そして、2階にオーダースーツのための場所をつくりました。
阪田さん:2階は、パキッとしすぎない、柔らかい雰囲気も残した内装にしました。 スーツを選ぶための場所になるように、スーツをかけられるポールも高さを変えられるようにしたんです。ただ、この場所もこれからもっとアップデートしていこうと思っていて、今は床に玉砂利を敷いているところをモルタルに変えようと思っています。


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何を、どう決める?
オーダースーツができるまで。
――オーダースーツを実際につくるとき、どんなことを決めていくのでしょう。
阪田さん:順番にいくと、まずは生地を選ぶところからはじまります。生地は200種類以上の中から選んでもらっています。定番の色や柄の生地、その年のトレンドを取り入れた生地などから選べますよ。今月から、今年の春と夏仕様の生地も用意しています。
――これだけ色や柄の種類が豊富だと、どう決めたら良いかわからなくなりそうです……。
阪田さん:最初に着ていきたいシーンや、好きな色、今持っているスーツを聞いて、そこからその方に合ったものを提案しています。今は成人式のためにつくってくれる方が多くて、グリーンやブラウン系の生地が特に人気ですね。
――生地を決めたら、次はサイズを決めるんですね。
阪田さん:ここにある試着用のサンプルスーツを着てイメージを共有していきます。ここにはないサイズにも対応していて、今持っているスーツをお持ちいただいて、それぞれのサイズを測ってつくることもできます。それから襟やポケットなど、各パーツを決めていきます。
――いよいよ細部に、といったところでしょうか。
阪田さん:「シングル」や「ダブル」といったジャケットの形や、襟の幅や形、パンツのシルエットなどを決めていきます。ジャケットの前ボタンが2列に並んで、前身頃の重なりが深いデザインの「ダブル」が最近人気で、成人式やちょっとしたパーティーにぴったりな、カジュアルなスーツスタイルですね。これに太めのパンツを合わせるのが僕のイチ押しです。
――ポケットの数も、選ぶことができるんですね。
阪田さん:ジャケットの形が変わっちゃうので、基本的にポケットを使うことはないんですけど、僕はポケットがある方が好きなんです。オーダースーツだからこそできる違いが出せますし。オーダースーツならではでいうと、ボタンも大事なパーツです。ボタンの種類はもちろん、袖のボタンの付け方次第でも、他の人との違いを出せますよ。
――オーダースーツだからこそできることがたくさんあります。きっと裏地もそのひとつですよね。
阪田さん:裏地は遊びがいがあるし、こだわってくれるお客さまが多いんです。柄や色によって印象がすごく変わりますね。今はペイズリー柄が人気ですね。ここまでたくさん決めるのがあると、どうしても迷っちゃうと思うんですが、生地やボタンに合わせて、その方のオリジナリティを大事にした組み合わせ方も提案させてもらっています。


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フォーマルも、カジュアルも。
その人にちょうどいい一着を。
――お話を聞いていると、オーダースーツの幅広さをあらためて実感します。
阪田さん:ここでつくるスーツは特に幅が広いかもしれないですね。かっちりしたスタイルはもちろん、普段着として着回しができるくらいカジュアルなスーツもつくれます。その方の希望に合わせて、カジュアルとフォーマルの中間をかたちにできるところは、僕の強みかもしれないですね。
――今後、やってみたいことはありますか?
阪田さん:日常の生活の中で、スーツを着ていける機会をもっとつくっていきたいと思います。お客さまからも「せっかくつくったスーツを着る場が少ない」っていう声が多くて。このお店としてもスーツを着て集まれるようなイベントを企画していきたいですし、この場所の世界観も、もっとアップデートしていけたら良いなと思っています。
――特別な日も、当たり前の日常でも、自分だけのスーツを着たくなります。
阪田さん:そう思ってもらえる方がもっと増えたら嬉しいですね。僕は、新潟で成人式に出る人のスーツを、すべて「LIT」でつくりたいんです。大きな目標かもしれませんが(笑)。お店が遠くて来られない方は、僕がそちらに出張してスーツをつくることもできます。オーダースーツなら「LIT」って思ってもらえるように、成長していきたいと思っています。


SUIT by LIT
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