新鮮な地魚にこだわる漁師夫婦の鮮魚店「お魚屋りょうちゃん」。
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2023.04.27
個人経営の鮮魚店が少なくなっていくなか、新潟市東区の閑静な住宅街に小さな魚屋さんがオープンしました。その名も「お魚屋りょうちゃん」。漁師のご主人とその奥さんとで営業している魚屋さんです。今回は奥さんの東海林良子さんから魚屋さんをはじめたいきさつや、こだわりについて聞いてきました。


お魚屋りょうちゃん
東海林 良子 Ryoko Syoji
1977年新潟市南区生まれ。医療事務専門学校卒業後、歯科クリニックや病院で医療事務の仕事に従事。2023年1月、漁師のご主人と共に「お魚屋りょうちゃん」をオープン。好きな魚はヤナギガレイとフナベタ。
サラリーマンだったご主人が漁師に?
——見事な包丁さばきですね。
東海林さん:そんなことないですけど、小さい魚の骨を取ったりする細かい作業が好きなんです(笑)
——やりはじめると止まらなくなりますよね(笑)。東海林さんは鮮魚店とか和食店とか、魚を扱う仕事をされてきたんですか?
東海林さん:これまでは歯科クリニックや病院で、医療事務の仕事をやってきました。まさか自分が魚屋さんをはじめるなんて、夢にも思っていなかったんです。

——では、魚屋さんをはじめたいきさつを教えてください。
東海林さん:私の主人はもともと左官工事の会社に勤めるサラリーマンだったんですけど、余暇にはじめた釣りにハマってしまったんです。凝り性なので、釣り用にプレジャーボートを買ったり、釣った魚を漁協で買い取ってもらったりするうちに、どんどん夢中になっていきました。
——好きなことはとことん極めるタイプなんですね。
東海林さん:そうなんですよねぇ……(笑)。漁師に興味がある人のために漁協で開かれる説明会があって、いつの間にかそれにも参加していたんです。その説明会をきっかけに、船が余っている漁師さんに弟子入りしちゃったんですよね。

——趣味を通り越して、漁師への第一歩を踏み出しちゃったんですね。
東海林さん:まだ下の子どもが生まれたばっかりだったこともあって、周囲はみんな反対したし私も泣いて止めたんですけど、主人の意思は固かったんですよね。そのまま漁師さんに弟子入りしてしまいました。
——東海林さんもご主人の手伝いをするようになったんですか?
東海林さん:主人は10年前に漁師として独立したんですけど、荷揚げやら網作りやらの作業があるので、ひとりだけでやることが難しいんです。そこで私も勤めていた病院を辞めて、主人の手伝いをするようになりました。
——そうだったんですね。
東海林さん:そのうち、師匠のお父さんがやっていた「あかひげ」と呼ばれる小エビの漁もやることになって、下本町商店街に露店を出して販売をはじめたんです。ところがお客様から他の魚のリクエストもいただくようになったので、自宅のウッドデッキスペースに「うおよし」という屋号で魚をさばくための加工場を作りました。「うおよし」の「よし」は私の名前の「良子」にちなんでいます(笑)
——その流れで「お魚屋りょうちゃん」をはじめることになったんですね。
東海林さん:「将来のことを考えたら、露店ではなく自宅でお店をやった方がいいよね」とふたりで話していたんです。私は将来のことのつもりで話していたんですけど、主人はすぐに準備をはじめてしまいました。

漁で取ってきた新鮮な地魚にこだわりたい。
——店名は「うおよし」じゃなくて「お魚屋りょうちゃん」に変わったんですね。「りょうちゃん」は東海林さんのお名前から取っているんですか?
東海林さん:そうです。最初は絶対に嫌だったんですけど、「お魚屋りょうちゃん」は社名占いの結果がよかったんです。反対に「うおよし」は結果が悪くて(笑)。今ではこの店名にしてよかったと思っています。

——親しみやすくていい名前だと思いますよ。でも、オープンする際はご苦労もあったんじゃないですか?
東海林さん:知り合いの板前さんが業者さんを紹介してくれたり、アドバイスをしてくれたり、いろいろと手伝ってくださったのでとっても助かりました。今でもレシピの相談に乗っていただいています。最初はその方も一緒にお店をやっていただく予定だったんですけど、オープン前に主人の病気が発覚してしまって……。
——ええっ、それは大変でしたね。
東海林さん:オープンはしたものの、1ヶ月もしないうちに休業することになったんです。さすがにひとりきりでお店を開く自信はなかったので……。でも、おかげさまで主人も無事治療を終え、4月1日からお店を再オープンすることができました。待っていてくださったお客様には申し訳ない思いと同時に、ありがたい気持ちでいっぱいですね。

——本当によかったですね。ここで、おすすめの商品についてお聞きしたいと思います。
東海林さん:新鮮なお魚を使ったお惣菜のなかでも、グラタンは人気がありますね。カキやエビ、最近ではホタテが仲間入りして3種類になりました。お子さんにも魚介類を食べてほしいという思いで作っているので、大きいエビを使っています。

——まさかグラタンが出てくるとは思いませんでした(笑)。他にもおすすめがあれば教えてください。
東海林さん:個人的におすすめなのは「まるかぶりソウハチ」ですね。宗八ガレイの骨を丁寧に取ってありますので、丸ごと食べていただける干物なんです。お子さんにも食べていただきたいですね。からすみやあん肝もおすすめしたいです。
——あんまりスーパーでは見かけない商品も多いんですね。
東海林さん:できるだけスーパーでは買えないような、個人店ならではの商品を置くようにしています。あとは、できるだけ主人が取って来た魚や、知り合いから仕入れた地魚にこだわっていきたいですね。魚離れ解消のお手伝いができるよう、これからも美味しいお魚を紹介していきたいと思っています。

お魚屋りょうちゃん
新潟市東区新石山3-5-15
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