10年修行をして地元に戻る。そんな夢のゴールが「bistro Rire」。
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2021.02.27
上越新幹線で東京へ向かう途中に停車する浦佐駅。そこで新幹線を降りる機会はあまりないものの、駅の近くにワインとフレンチが気軽に楽しめるフレンチのお店「bistro Rire(ビストロリール)」があると聞いて、早速お邪魔してきました。オーナーの石田さんが作る、この場所ならではのフレンチは、たくさんの「地元愛」が詰まっています!

bistro Rire
石田 剛史 Tsuyoshi Ishida
1985年南魚沼市生まれ。高校卒業後、埼玉県の調理専門学校へ進学し調理師免許を取得。横浜中華街や目黒、銀座などで中華・スペイン・フランス料理を学ぶ。2016年に南魚沼市浦佐で「bistro Rire(ビストロ リール)」をオープン。最近の趣味は、ロードバイクに乗ること。子どもたちに囲まれた賑やかな食卓が大好き。

10年経ったら地元で独立。その目標を叶えられたのは、意地と奥さんのひとこと。
——石田さんは、今まで調理師としてどんなお店で働いていたんですか?
石田さん:埼玉にある調理専門学校を卒業してから、横浜中華街の広東料理店で働きました。そのお店は日本ではじめて点心を提供した有名な店で、とても勉強になったんですけど、もともとは洋食をやりたかったので、東京のスペイン料理店へ移りました。そしたら今度は「やっぱり洋食の基本であるフレンチを勉強したい」という気持ちが出てきたんです。それでフレンチの道へ進むことになって。最後に働いていた銀座のフレンチレストランは、独立前の仕上げにしたかったので、指導が厳しくて味が良いと評判のお店を選んだんです。仕事はなかなか辛かったけど、いい経験になりましたね。
——中華、洋食、フレンチ……いろんなジャンルのお店で経験を積まれたんですね。独立は早くから考えていたんですか?
石田さん:「都会で10年間修行して、自分の地元でお店を出す」というのが当時の目標でしたね。念願叶って、地元を離れて10年経った2016年に「bistro Rire」をオープンさせることができました。
——10年って、結構長い道のりですよね。
石田さん:そうですね。離職が多い業界で、去っていく同僚もいたんですけど、厳しい状況が自分のやる気に火をつけたところもありました。「ここは踏ん張りどころだ。やってやろうじゃねーか」って(笑)。きっと逆境をバネにできたのは、目標が明確だったからなんでしょうね。
——地元に戻る。そのタイミングは、きっちり10年目と決めていたんですか?
石田さん:「そろそろ戻ろうかな……」と思っていたものの、なかなか決断できなくて……。最後は奥さんの「早く決めてよ!」って言葉に背中を押されました(笑)。ちなみに、奥さんは同じ新潟出身(上越市)なんですよ。
——あ、そうだったんですね。
石田さん:南魚沼は豪雪地帯だから、雪に馴染みのない人だったら、この雪のあまりの多さに参っていたかもしれませんね(笑)。今は奥さんも一緒に「bistro Rire」で働いているんですよ。彼女は銀座のレストランでパティシエとして働いていたから、スイーツは奥さんの手作りで、ランチに+200円でセットにもできます。これは、お客さまにとても喜んでもらっているんです。

笑顔に満ちたお店で、安心な食材を気軽に楽しんでもらいたい。
——店名には、どんな意味が込められているんですか?
石田さん:「Rire」はフランス語で「笑う」という意味です。このお店を「笑いが集まる場所」にしたくて「bistro Rire」と名付けました。肩肘張らず気軽に足を運んで欲しいし、このお店でみんなが笑顔になってくれたら最高ですね。
——「カジュアルに楽しめて笑顔が集まるフレンチのお店」ってことですね。料理のこだわりも聞いていいですか?
石田さん:安心して口にできる食材を使うことが大切だと思っています。なので両親が栽培している自家製無農薬野菜を使ったり、同級生が地元で生産している「八色しいたけ」を使ったりしていますね。生まれ育った町でお店をやっているから、なるべく地元の食材を選ぶように心がけています。
——ここでしか楽しめない贅沢な味ですね。
石田さん:そう言ってもらえると嬉しいです。新鮮な野菜や地元の食材をたくさん提供したいから、収穫内容や季節によってメニューは変えています。ランチは、ほぼ日替わりなんですよ。

——日替わりだと大変そうですね(笑)。どんなときに新しいメニューを思いつくんですか?
石田さん:厨房で仕事をしているときが多いですね。大変だけど、フレンチだけじゃなくて中華やスペイン料理を経験したことが今、役に立ってると思います。いろんなお店でやってきてよかったですよ。
——ちなみに、一番人気のメニューは?
石田さん:今は、冬限定の「牛タンシチュー」ですね。ワインとの相性も良くておすすめです。あとは、看板商品の「スペイン産の生ハム」を注文される方も多いですよ。


また来たい。そう思われるお店を目指して。
——2016年にオープンしたということは、今年で5周年ですね。これからどんなお店にしていきたいですか?
石田さん:「地元で独立する」という目標は達成できましたけど、「楽しい」と「大変」を比率にしたら「大変」が6割って感じです。特にこの1年は、お店を続けられるありがたみを強く感じました。だからこそ、少しでも長く続けて、地元に愛されるお店にしたいです。これからも家族や地元のつながりを大切にして、まだまだ精進しなくちゃですね。

「bistro Rire」の駐車場には「満車の場合はお声がけください」と書かれた看板が置かれていました。車での来店が多いとはいえ、お客さんの気持ちに配慮する心意気が素敵です。季節に合わせたメニューと自家製の野菜を味わいに、皆さんもぜひ「bistro Rire」に足を運んでみてください。大勢でワイワイ楽しみたい人にも、しっとりワインを楽しみたい人にも、ピッタリのお店ですよ。
bistro Rire(ビストロ リール)
〒949-7302 南魚沼市浦佐1421
025-775-7573
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