新潟市内にはメロンパンの専門店がいくつかありました。それが今では西堀ROSA内の「めろんぱん専門 PlaiRe(ぷれーる)」と亀田の商店街にある「めろんぱん専門店 まちなかCafeぷれ〜る」の2店舗だけになったのだそうです。2店舗ともお店の名前は「ぷれーる」。もうおわかりの通り同系列のパン屋さんです。今回は、亀田にある「まちなかCafeぷれ〜る」にお邪魔して、オーナーの加藤さんにいろいろとお話を聞いてきました。
めろんぱん専門店 まちなかCafeぷれ〜る
加藤 純子 Junko Kato
1964年鹿児島生まれ。大阪で育ち高校3年のとき新潟に転居。専門学校を卒業後、不動産会社に就職。その後、ご主人が立ち上げた亀田の「宝建設」の仕事に携わり同社の代表取締役を務める。2011年、西堀ROSA内に「めろんぱん専門店PlaiRe」を、2013年に亀田に「めろんぱん専門店 まちなかCafeぷれ〜る」をオープン。
——今日は、よろしくお願いします。加藤さんは鹿児島のご出身なんですね。
加藤さん:鹿児島生まれ、大阪育ちです。高校を卒業する少し前に新潟に引っ越して来ました。南国生まれですから、新潟に来るまで雪国なんてまったく想像できませんでした。でもきっと、新潟に縁があったんでしょうね。ちなみに産まれたのは新潟地震が起きた1964年6月16日なんです。
——新潟ではどのような道を歩まれてきたのでしょうか。
加藤さん:専門学校へ進学して、それから不動産会社に4年間ほど勤めましたかね。会社を辞めてからは、主人が立ち上げた会社に入りました。材木屋を経て、今は「宝建設」という建設会社をやっています。主人はフットワーク軽く現場に出ていたいようで「2番手でいたい」と言うので、私が代表を務めているんですよ。
——なるほど、事前に「まちなかCafeぷれ〜る」のことをネットで調べたら「宝建設」さんのホームページに行き着いた理由が分かりました。
加藤さん:宝建設は「まちなかCafeぷれ〜る」と西堀ROSAにある「PlaiRe」の母体ということになりますね。
——では、メロンパン専門店をはじめたきっかけというのは?
加藤さん:宝建設は、西堀ROSAの改修工事などの仕事も受けているんです。そのつながりで、10年ほど前に「西堀ROSA内の空き店舗を使って、なにかやらないか」とお誘いを受けたのがきっかけです。主人が「パン屋でもやろうか」と言って、それではじめたのが「めろんぱん専門店 PlaiRe」なんです。
——そんな経緯だったんですね。でも、なんでメロンパンのお店にしようと?
加藤さん:それはね、単純に私がメロンパンが好きだから(笑)。特に「ドンク」という、関西にたくさんお店があるパン屋さんのメロンパンが大好きなんですよ。外側はカリカリしていて、中がとってもふわふわなんです。でも、新潟にはドンクのパンはないから、なかなか理想のメロンパンに巡り会えずにいたんですよね。
——「まちなかCafeぷれ〜る」のメロンパンはどうのように誕生したのでしょう。
加藤さん:あるとき、西堀ROSAに催事で出ていた専門店のメロンパンを食べて「これだ!」と思いました。でも、そのお店は期間限定で新潟に来ていたところだったから、すぐになくなってしまったんですね。どうしてもまたそこのメロンパンが食べたくて、人に聞いたり調べたりしたんです。そしたら、そのメロンパンは、東大阪にあるメーカーさんのパンだと分かりました。「まちなかCafeぷれ〜る」のメロンパンは、そのとき見つけた東大阪のメーカーさんのパンを使っているんですよ。
——何種類かあるようですね。
加藤さん:常時3〜4種類のメロンパンを置くようにしています。一番人気があるのは、ベーシックな「亀田メロンパン」。私は、甘党なので「ロイヤルメープルメロンパン」が好きですね。
——メロンパン以外もあるんですか?
加藤さん:カレーパン、ソーセージパンなど調理系のパンと食パンがあります。食パンは、メロンパンの生地を使っていてとても柔らかいんですよ。最近、食パンの専門店が増えていますよね。そこと比べるとお値段がリーズナブルなこともあり、人気がある商品のひとつです。
——西堀ROSAの「PlaiRe」と亀田の「まちなかCafeぷれ〜る」の違いはあるのでしょうか。
加藤さん:西堀ROSAの「PlaiRe」はテイクアウトのお店で、このお店(亀田の「まちなかCafeぷれ〜る」)はイートインができるところが違いですね。まだ西堀ROSAの店舗しかなかった頃に、新津や五泉方面のお客さまから「古町はちょっと遠いから、近くにお店を出して欲しい」とご要望をいただいて、それで亀田にも出店することにしたんですよ。亀田には宝建設もあるし、少しでも地域活性化の役に立ちたいと思ったので、地元の人の「憩いの場」になるようなお店を目指しました。だから絶対にイートインスペースが必要だったんです。お客さまに、この場所でお茶を飲みながら休憩してもらって、たくさんおしゃべりをしてもらいたいな、と思ったんです。亀田の人の声を聞きたいな、って。
——なるほど。憩いの場ということはパンを食べるだけでなく、いろんなお店の使い方をされているのでしょうか。
加藤さん:私、いろんなことをやりたがるタイプなんです。でも、お稽古ごとに通う時間がなかなか作れないんですね。だから、お店のスペースを使って、ビーズとかフラワーアレンジ、ペーパークラフトなどの体験教室をしています。お客さまに先生をやっていただいてね。教室が終わってから、参加者の皆さんとおしゃべりする時間も楽しいんですよね。体験教室をやって分かったことは、来てくださるみなさんも忙しいんだってこと。忙しいけど、創作活動をしたり、おしゃべりしたりしたいんだな、って感じました。私がやりたくてはじめたことだけど、みなさんのちょっとした癒しの時間になっているようで嬉しいですね。
——地域のためのお店だからできる素敵な活動ですね。さて、最後にこれからやろうと思っていることなどありますか?
加藤さん:「お彼岸にはおはぎ」「春には桜餅」みたいに、季節を感じられる商品もお出ししたいんですよね。メロンパンのお店におはぎも売っているなんて、おもしろいじゃない。そう思っているんだけど、忙しくてはじめられずにいるんです。本業の宝建設も「ぷれ〜る」も、私を必要としていないはずなのに、どうしてなんだろう(笑)。でも、「やりたい」って思っているだけじゃダメですよね。このお店ならではのおはぎと桜餅、はじめてみたいと思います。それから、体験会はこれまでと同じく続けていきたいですね。スタッフも一緒になって、みんなで楽しめる時間と場所を提供したいんです。
まちなかCafeぷれ〜る
新潟市江南区亀田本町2-7-7
TEL: 025-382-6677
定休日:火・日・祝日
営業時間:10時〜15時 ※売り切れ次第終了