今年の8月、魚沼市にオープンしたハワイアン料理とクレープが楽しめる「Cafe&Bar LEALEA(レアレア)」は、保育園からの同級生という大の仲良しご夫婦が営むお店。おふたりにお店のことをいろいろと聞いてきました。
Cafe&Bar LEALEA
小幡 善範 Yoshinori Obata
1975年魚沼市生まれ。高校卒業後、新潟市内などでさまざまな仕事を経験。2008年に旧小出町にあるバー「リスボン」で働きはじめ、バーテンになる夢を叶える。2009年に麻里代さんと結婚。2022年「Cafe&Bar LEALEA」をオープン。カメラが趣味。
Cafe&Bar LEALEA
小幡 麻里代 Mariyo Obata
1975年魚沼市生まれ。東京の短大を卒業後、都内の製薬会社で2年間働く。その後地元に戻り、祖父の会社で経理を担当。30歳のとき旧小出町でクレープ店をはじめ、数年後に父親が営んでいたバー「リスボン」を任される。2022年「Cafe&Bar LEALEA」をオープン。メイクマニアで読書が趣味。
——まずは、「LEALEA」さんをはじめるまでのことを教えてください。
麻里代さん:コロナ禍となる前は、ふたりで小出の本町にある「リスボン」というバーをやっていたんです。「リスボン」はもともと父のお店だったんですけど、15年くらい前に任されるようになって。ちょうど善範さんが「バーテンになりたい」って夢を持っていたから、「じゃあ、家に婿に来たら? 一緒にバーをやろうよ」ってプロポーズしたんです。
——バーテンとお婿さんになるお誘いを同時に受けて、善範さん、びっくりしませんでした?
善範さん:まったく驚きませんでした。保育園からずっと一緒だったし、お互いのことはよく分かっていましたから。
——おふたりがやっていた「リスボン」はどんなお店だったんですか?
麻里代さん:2次会からのお客さまが多い「カラオケ&ダイニングバー」でした。夜中の2時まで営業していてちょっとハードでしたけど、飲み放題歌い放題のどんちゃん騒ぎのお店で楽しかったですよ。
——飲み放題歌い放題……そそられます(笑)
麻里代さん:そんなお店だったからコロナ禍で大きな打撃を受けたんですよね。一旦お店を閉めることになって、私たちも別の仕事をしていた時期がありました。でもやっぱりお客さまを「いらっしゃいませ」ってお迎えしたい、って気持ちがずっとあったんです。
善範さん:会社員として働く道も考えたんですけど、ふたりとも飲食の仕事が大好きなので、お店をやることを諦められなかったんですね。リスタートする準備を整えて、今年の夏に「LEALEA」をはじめました。
——「LEALEA」さんはどんな思いが込められた場所なんでしょう?
善範さん:会話と食事をゆっくりと楽しめる場所にしたいと思っています。
麻里代さん:みんなの憩いの場所、「家みたいな場所にしたい」という気持ちを込めて、お店のロゴを「家」の形にしたんですよ。
——ハワイアン料理のお店にしたのはどうして?
麻里代さん:最初はお料理のジャンルがなかなか決まらなかったんです。でも「LEALEA」という店名を思いついてから、やりたいことがどんどん浮かんできました。「LEALEA」はハワイの言葉で「幸せ、喜びの場所」という意味です。まさに私たちが目指していることを表した言葉だったんです。
善範さん:新婚旅行でハワイに行って、ハンバーガー、パンケーキ、中華料理、何を食べてもぜんぶ美味しくて「ハワイの料理って、こんなにレベルが高いんだ」って感動しました。あんなに美味しいんだから、魚沼のみなさんにもハワイアン料理を喜んでもらえると思いましたね。
——お料理のメニューは、以前お店をやられていた頃より充実しているのでは?
善範さん:前は手軽につまめるものが多かったですからね。できる限りのものを手作りすることが「LEALEA」のこだわりなので、料理にはいっそう力を入れています。
麻里代さん:「地域のみんなで盛り上がっていきたい」とも思っているので、なるべく地元のものを使うようにしています。ハンバーガーのお肉は「越後もち豚」ですし、コーヒーは近所の「丸由茶舗」さんが力を入れているオリジナルブレンドです。
——お店にはもうひとつの看板メニュー、クレープがありますよね。
麻里代さん:クレープのお店は私が30歳くらいのときにはじめたんです。以前は「リスボン」をやりながら営業していたので、不定休だったし、オープンする時間が遅くて「夜のクレープ屋さん」って言われていました。でも「LEALEA」をはじめてからは、日中のテイクアウトメニューとしてクレープを提供できるようになったんです。お子さんも来てくださいますし、お昼にクレープのお店を開けることができてすごくハッピーです!
——人気のメニューについても教えてください。
善範さん:夜のバーメニューは、ガーリックシュリンプ、モチコチキン、LEALEAヌードルが人気です。LEALEAヌードルはチャーシューもお出汁も自家製で、「ラーメン屋さんより美味しい」と言ってくださるお客さまもいました。恐縮でしたけど、すごく嬉しかったですね。
麻里代さん:クレープはブリュレが人気ですね。今まではチョコバナナがダントツで1番人気だったんですけど、メニューを増やして人気が分散したのか、どのメニューもまんべんなく出るようになりました。テイクアウトの窓口があるので「立ち寄りやすい」と好評をいただいています。
——「リスボン」から「Cafe&Bar LEALEA」へとお店が新しくなって、どんなことに変化を感じますか?
麻里代さん:女子が増えましたね。居心地がいいみたいで、何時間もおしゃべりしてくつろいでいる姿を見ると嬉しくなっちゃいます。長く居てもらえるのがいいんですよ。「家みたいにくつろいでもらえているのかな」って思うので。
善範さん:「リスボン」時代は、お客さまとは「時間ですよ」「延長しますか」って会話を交わすくらいでした。「わ〜っ」とみんなで騒ぐのも楽しかったんですけど、今はお客さまとじっくりコミュニケーションを取れているように思います。
——理想のお店づくりができているんですね。
善範さん:人と接することができるからこの仕事が好きなんですよね。僕たちとお客さまもそうだし、お客さま同士のつながりも広がっていく。「笑っていいとも!」のテレフォンショッキングみたいな力が飲食の仕事にはあるんですよ。
——最後に夫婦仲良しの秘訣を教えてください。
善範さん:一緒に同じご飯を食べることですね!
麻里代さん:同じ仕事をしていると「お客さまのあの反応、嬉しかったね」って喜びを共有できていいですよ。休業中のときみたいに、ふたり別々の仕事に行くことはもうしたくないですね。夫婦で同じ目標に向かっていくのが生き甲斐なんです。
Cafe&Bar LEALEA
魚沼市井口新田294-1
TEL:025-706-0528