立地も雰囲気もひと味違うパン屋さん「COBO BAKERY SHOP」。
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2024.01.28
新潟縣護国神社の敷地内にオープンした「COBO BAKERY SHOP」。すぐそばに日本海が眺められる立地とパンの量り売りという珍しいサービスで注目を集めています。「これまで新潟になかったパン屋にしたい」と、20代の職人さんと一緒に奮闘している山崎さんにお話を聞いてきました。

COBO BAKERY SHOP
山崎 繁人 Shigeto Yamazaki
1980年燕市生まれ。高校を卒業してすぐに横浜にあるベーカリーで修業を開始。その後は広島、千葉を渡り歩き、2006年に新潟へ戻りベーカリーの立ち上げを経験。2023年11月「COBO BAKERY SHOP」をオープン。3歳、1歳の娘さんの育児で大忙し。

立地、雰囲気、商品、価格、サービス。5つの視点で差別化したベーカリー。
——オープンおめでとうございます。気になっていたお店なので、お邪魔できて嬉しいです。まずは「COBO BAKERY SHOP」さんのコンセプトを教えてください。
山崎さん:ひとことで言うと、「新潟にないパン屋」を作りたくて。そのためには、立地、雰囲気、商品、価格、サービスの5つの要素が大切だろうと思っていました。それをどうしようかと考えて、この場所にたどり着いたんです。海が見えて、神社の敷地内というのは「尖っている」んじゃないか、新潟にはないなと思いました。
——すごくわかりやすい場所ですよね。
山崎さん:ここなら原材料の値段を気にせず、高価格帯の商品を展開できるとも思ったんです。コーヒーも本格的なものをご提供しています。

——原材料は高騰していると思います。価格を抑えて販売するのとは真逆の戦略ですよね。
山崎さん:材料は良いものを使って、作りたいパンをどんどん作る。「価格は上がってもいいよ」という考えですね。800円、1,000円のサンドイッチもありますし、一般的なパン屋さんの1.5倍くらいの価格です。
——作り手さんとしては、おもしろみがありそうです。
山崎さん:おもしろいですね。1個100円でも売れると嬉しいのに、500円でもお客さまに手に取っていただけるんだからありがたいですよね。好きな材料を使えるからモチベーションが上がりますし、職人の腕が鳴ります。
——でも値段が高くなることで、お客さんから敬遠されたらどうしようって思いませんでした?
山崎さん:500円のパン……高いかなとは思いますよね(笑)。オープン前に、神社に来たおじいちゃん、おばあちゃんが声をかけてくれたんですよ。「年金受給者でも買えるパンを作ってね」って。「そういうコンセプトじゃないんだけどな」と思いましたけど、ご年配の方も多くいらっしゃるし、もっとかわいらしいパンも必要かなと思うんです。これから増やしていきたいですよね。

新潟らしさを込めた人気のバゲットに、量り売りサービスも。
——先ほど奥さまが、オススメは「手捏ねバゲット」と教えてくれました。
山崎さん:実は店名の「COBO」は酵母から取ったんですよ。新潟らしい酵母を生かしたパンを作りたいと思って。「手捏ねバゲット」は新潟っぽさを出そうと思って、甘酒と麹、ここで培養した酒種を入れた売れ筋商品です。
——それに「手捏ね」という商品名の通り、機械を使わずに作られているとか。
山崎さん:「レスペクチュスパニス」というフランスで生まれた昔ながらの製法がありまして。作り方とか材料の分量とかに決まりごとがあるんです。それをベースに新潟っぽくちょっと崩したやり方で作っています。

——ちょっと変わったサービスもあるそうですね。
山崎さん:ハード系パンの量り売り販売をしています。量り売りは新潟にはないサービスですし、全国でも珍しいと思います。でもここは新潟市内でも地価が高い場所だし、自然に囲まれているっていう特別感もあるから、量り売りみたいな尖ったサービスをやってみてもいいかなと思って。
——パンは何種類くらいあるんですか?
山崎さん:どれくらいでしょうね。60〜70種類でしょうか。販売スタッフは未経験者だったので、抑え目にスタートしたからそれほど多くはないです。これからもっともっと種類を増やす予定でいます。どこまでできるかなって自分でも楽しみです。

経験豊富なオーナーを支える、若い力。
——若いパン職人さんもいらっしゃるみたいですね。
山崎さん:このお店をはじめるとき、たまたま若いシェフがふたり、僕が大好きな千葉のパン屋さんから来てくれました。だから彼らと僕と奥さん、4人で立ち上げ準備をすることができました。ひとりじゃこの規模のお店はできませんから、すごく助けてもらっています。
——千葉からですか。いったいどんなご縁で?
山崎さん:偶然です。ひとりは奥さんが新潟の方で、出産のタイミングで新潟に来るというので「こういうお店をやりたいんだけど、一緒にどう」と誘いました。そうしたら、「いいですね。じゃ、もうひとり僕の先輩も呼びますよ」ということになって。
——へぇ。力のあるスタッフさんがいると、いろいろチャレンジできるのでは。
山崎さん:どんなパンにしようかとか、ほとんどふたりが考えてくれます。去年のクリスマスも年越しも正月も休みなく営業したんですけど、それも彼らのアイディアです。「営業してバゲットを売りましょう」って。まだぜんぜん知られていないお店だから呼び込みをしたんですよね。そしたら続々とお客さまに来ていただいて大忙しでした。
——山崎さん、刺激をもらえているんじゃ?
山崎さん:昔の自分を見ているようですよね(笑)。40歳をすぎると落ち着いてきちゃって、いろいろなことに「これでいいかな」って思うんだけど、若手を見ていると「俺も頑張らないと」「負けるもんか」って気になります。スタッフのおかげで、僕がやりたいかたちを実現できたと思っています。これまでもパン屋のオーナー経験はありましたけど、こんなに何もしないでいるのははじめてじゃないかな。もう僕はやられたい放題です(笑)

——若手の育成にも尽力されているわけですね。
山崎さん:ふたりには独立したい夢があるから、店の立ち上げから経験したっていうのが勉強になるんじゃないかと思います。作りたい商品を実際に作って、販売するっていうのも次のお店につながるわけだし。ぶっちゃけ独立されたら困っちゃいますけど、応援したい気持ちはものすごくあります。彼ら、確実に次世代のパン業界で有名なシェフになると思いますよ。バイタリティとやる気と根性がある。
——さて最後に、これからどんな展開を考えているか教えてください。
山崎さん:ここだけで終わろうとは思っていないので、多店舗展開をするつもりです。新しいお店でも「今までこんなお店なかったよね」と、お客さまを驚かせる仕掛けをしたいと思っています。

COBO BAKERY SHOP
新潟市中央区西船見町浜浦5932(新潟縣護国神社の敷地内)
tel 025-378-2056
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