カレー好きの夫婦がはじめる「カレーとごまどうふの店 石本商店」。
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2020.06.30
ごまどうふ屋の夫。元アナウンサーの妻。カレー屋になる。
ジメジメな梅雨を吹き飛ばしてくれる新潟の素敵なカレー屋さんをご紹介する「カレーデイズ」の、今日は最終日。「カレーとごまどうふの店 石本商店」のご紹介です。7月9日にオープンを控えた大島夫婦にインタビューしてきました。

カレーとごまどうふの店 石本商店
大島 史也 Fumiya Oshima
1993年新発田市生まれ。専修大学卒業後、キッチンメーカーで勤務。2015年に新潟へUターンして祖父母が営む「石本商店」を継ぎ、ごま豆腐「ごまうふふ」の製造販売を任される。現在はカレー店「カレーとごまどうふの店 石本商店」も営む。

カレーとごまどうふの店 石本商店
大島 梢絵 Kozue Oshima
1993年埼玉県生まれ。学習院大学文学部卒業。NHK宇都宮、UX新潟テレビ21でアナウンサーを努め、「カレーとごまどうふの店 石本商店」の開業を機に退職。「伝える仕事」の経験を生かして、instagramの更新担当を任されるピチピチの新妻。
ごまどうふ屋さんは、どうしてカレーをはじめたの?
――オープン準備でお忙しいなか、今日はありがとうございます。オープンは7月でしたよね?
史也さん:はい。7月9日のオープンを予定しています。只今、絶賛オープン準備中です(笑)。店内が雑然としていてすみません。
――いえいえ。それでは一番気になっていた質問から…。ごまどうふ屋さんがどうして、カレー店をはじめようと思われたんですか?
梢絵さん:キッカケは、私たちが交際をはじめて10日後のことです。突然、史也さんが「お店をやりたい」と言い出したんです。昔から漠然と飲食店をやってみたい願望があったらしくて、その願望に私も便乗したのがそもそものスタートです。

――なるほど。でも、カレーじゃなくてもよかったのでは…?
史也さん:ごまどうふ屋をしているから、和食や定食屋でもいいかなって、最初は思っていました。でも、「毎日食べても飽きないものがいいよね」って結論に達して、ふたりとも好きだったカレーに辿り着いたんです。
――ふたりともカレー好きなんですね。
史也さん:そうですね。毎日でもカレーが食べられるほど好きです。でも、実は考えた当初はカレーが作れませんでした(笑)
梢絵さん:私は、宇都宮から新潟に拠点を移した際に住んでいた場所の近くにカレー店「VOVO(ボボ)」があって、そこのカレーにハマったのがキッカケでカレー好きになりました。相当通わないともらえないプラチナカードを進呈されたほどです(笑)

Google先生から教わって。独学で学んだカレーのコト。
――ふたりでカレー店をやろうと決めてからは、どのような準備をしてきたんですか?
史也さん:カレー店だから、カレーを作れなければ話になりません。でも、ふたりともカレー店で働いたことすらなかったから、とりあえずスパイスカレーを作ってみることからスタートしました。
――経験ゼロからのスタートだったということですね。スパイスカレーは、誰かに教わったんですか?
梢絵さん:はい、Google先生に教わりました(笑)。美味しそうなレシピを見つけて、作ってみたら大成功で。でも、2回目はレシピを見ないでアレンジして作ったらとても苦くて、辛いカレーになって大失敗でした。それからはいろんなカレーを知ろうと思って、東京や新潟の気になるカレー店をとにかく巡って、毎日のように試作を繰り返していましたね。

史也さん:ふたりでいればカレーを作り、デートの行先もカレー店。カレーに取りつかれたカップルでしたね(笑)
――じゃあかなりのカレーフリークですね(笑)。でも、自分たちで作っていても、評価してくれる人はいないじゃないですか? お店に出せるカレーかどうかの基準は、どのようにして判断していたんですか?
梢絵さん:ふたりでカレーを試作して、ふたりで自己採点をしていました。その点数が80点を超えていれば合格点。ごまどうふ屋をしているならと考案した「黒ゴマチキンカレー」や「生姜のスープキーマカレー」、「海老煮干しカレー」などが合格したカレーメニューたちです。

7月9日から食べられる「カレーとごまどうふの店 石本商店」のカレー。
――それでは、オープンを控えた「カレーとごまどうふの店 石本商店」についても教えてください。どんなカレーが看板メニューになりますか?
史也さん:日替わりカレーを提供していくから、いつも違ったカレーを提供する予定です。だから、「これぞ、石本商店のカレー」というカレーはないんです。
――コンセプトみたいなのはあるんですか?
梢絵さん:カレー店をしようと決めたときに、「どんなカレー屋になりたいか」をふたりで考えました。その答えが、「新潟の食の豊かさを表現できる店」だったんです。だから、茶豆や大口レンコンをはじめとした新潟野菜はもちろん、新潟県産のお肉だってたくさん使いたい。そうなると定番のカレーを作ってしまったら、いろんな表現ができなくなります。それで、日替わりカレーにすることにしたんです。

――ふむふむ。ひとつお願いがあります。これから登場する予定の日替わりカレーを、ちょっとだけ教えてもらえませんか?
史也さん:あさりの出汁が染み出した「あさりカレー」、ピリッとした辛さがクセになる「辛トマトキーマカレー」、ちょっと珍しいカレーだと「レモンセロリキーマカレー」なんてメニューもありますよ。


――おお! 美味しそうなメニューばかりですね。それでは最後に、これからどんなカレー店を目指していきますか?
史也さん:オープン準備期間は、ショッピングモールなどでキッチンカーの出店をしていました。そこでは、わざわざ有休を取って食べに来てくれたり、上越から買いに来てくれたり、とにかくたくさんの人たちが僕たちのカレーを目指してきてくれたんです。だからこそ、「わざわざ行きたいカレー店」を目標に、たくさんの元気を与えられるように夫婦で頑張っていきたいと思います。

カレー店をはじめた、もうひとつの馴れ初め。
「アナウンサーという仕事を辞めてカレー屋さんをはじめるには、相当な覚悟があったのでは?」と、梢絵さんにうかがうと、「取材をする立場の仕事をしていて、モノづくりとか、自分のコンテンツを持っている人に憧れていました。だから、カレー店をしようと言われたときは、ワクワクする気持ちの方が勝ちました」。それにちょっと照れながら、「ふたりじゃなかったら、カレー店はやりたくない」と旦那さんが言っていたと教えてくれました。とっても幸せいっぱいなカレー大好き夫婦のカレー。ぜひ、食べてみてください。

カレーとごまどうふの店 石本商店
新潟県新潟市江南区袋津2-3-11
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