Things

魚の目利きは先代以上!? 新鮮な魚介をその場で堪能できる「古川鮮魚」。

本町の馴染みの魚屋さんに、去年登場した飲食スペース。

新潟市中央区の本町市場は、八百屋や魚屋が立ち並び、古くから「新潟市の台所」として賑わってきました。「古川鮮魚」は馴染みあるお店のひとつ。店頭にはいつも新鮮な魚介類が並び、毎日たくさんのお客さんが訪れます。そんな「古川鮮魚」に、昨年、飲食用のカウンターができました。その場で海鮮丼や定食を食べられるようになったんです。どうして飲食スペースを作ったのか、社長の山田直隆さんとお母さんの隆子さんにお話を聞いてきました。

 

 

古川鮮魚

山田 直隆 Naotaka Yamada

1972年新潟市中央区生まれ。「古川鮮魚」3代目社長。居酒屋などの飲食店で働いた後、20代半ばから「古川鮮魚」で働き始める。目利きに関しては2代目を凌ぐほどの才能を発揮している。

 

古川鮮魚

山田 隆子 Takako Yamada

1947年新潟市東区生まれ。「古川鮮魚」でずっと魚屋を続けてきたベテラン女将。以前は絵画鑑賞などの趣味があったが、二つのことを同時にできない性分のため、現在は魚屋の仕事一本に専念しているとか。

 

天才的な目利きの力を持つ3代目社長。

——店頭には活きのよさそうな魚が並んでますね。これは誰が仕入れてくるんですか?

隆子さん:毎朝、市場で3代目社長の直隆が目利きして、仕入れてくるんですて。

 

——直隆さんが魚を選ぶときの基準って決まってるんですか?

直隆さん:いやぁ…もう私の好みですね(笑)

 

隆子さん:同じような魚がたくさん並んでいる中から、見ただけで美味しいものを選んでくるのよ。我が子ながらたいしたもんだと思うわ。目利きに関してはお父さんより上じゃないかしらねぇ。経験っていうより、これは才能じゃないかって思うのよ。だから私も安心してお客さんに美味しい魚を勧められるんですて。

 

——それはすごいですね。季節ごとに魚の種類も変わるでしょう。せっかくなので直隆さんオススメの魚を教えてください。

直隆さん:そうですねぇ…。春はサクラマスかな。新鮮ないいものだったら白焼きにして、醤油をちょっと垂らして食べると最高にうまいですよ。夏は岩牡蠣。生牡蠣にレモンをしぼって食べると爽やかでいいですよね。秋だったらイクラ。うちは味付けまで全部自家製なんですよ。正月料理用に注文するお客さんが多いですね。冬は魚の美味しい季節だから、ブリ、ノドグロ、ズワイガニとたくさんおすすめがありますね。

 

隆子さん:でも最近は温暖化の影響もあって旬の時期も流れてしまうことも多いわね。獲れる年や獲れない年もあるし。そんな中でも美味しい魚をお客さんに届けられるよう、努力してます。

 

魚屋一筋の女将と、魚屋に興味のなかった社長。

——「古川鮮魚」はいつ頃から創業してるんですか?

隆子さん:終戦後すぐに人情横丁で魚屋を始めたの。うちの両親は九州出身なんだけど、満州から引き上げてきて新潟にたどり着いたのよ。私には兄がいるんだけど、兄は居酒屋をやっていたので私が魚屋を継ぐことになって。それからずっと魚屋一筋にやってきましたて。

 

——へ〜、最初はお隣の人情横丁でやってたんですね。この場所に移ってきたのはいつなんですか?

隆子さん:もともと漬物屋さんがあったこの場所にショッピングセンターができるっていうことで、完成と同時に入店したのよ。それからずっとこの場所で魚屋をやってきたのよねぇ。

 

——隆子さんは最初から魚屋さんの仕事をしてたんですよね。直隆さんも最初から「古川鮮魚」で仕事をしてたんですか?

直隆さん:若い頃は魚屋なんてまったく興味がなかったんですよ(笑)。だからあちこちの居酒屋とかの飲食店で働いてましたね。20代の半ばくらいでなんとなく「魚屋をやってみようかな」って思い始めて、店の人に教わったり自分で勉強したりしながら、なんとかやってきました。

 

魚ってこんなに美味しいんだ!と思って欲しいから、新鮮な海鮮料理を。

——去年からカウンターでお酒や料理を提供するようになったのはどうしてなんですか?

隆子さん:本町商店街も閉店が相次いで、どんどん人通りが少なくなってきたのよ。それで、どうすれば本町に人を呼べるのか、どんなものが求められているのか考えたときに、美味しい食べ物や飲み物をお出しすることで喜んでもらえるんじゃないかって思ったわけ。

 

——始めてみて反響はいかがでしたか?

直隆さん:お食事をされていく若いお客さんが増えましたね。美味しいお刺身をつまみにに昼からお酒を飲んでいるお客さんも多いですよ(笑)。新型ウイルス感染症が蔓延する前は県外のお客さんも多かったんだけど、今は地元のお客さんがゆっくりしていってくれます。

 

 

——地元の人たちに愛される場所、って感じがしますね。どんなメニューがおすすめなんですか?

隆子さん:一番人気があるのは「刺身定食」。6種類のお刺身がついてくる定食で、新潟名物ノドグロのお刺身が必ず入ってるの。お客さんにお出しするときは必ずお刺身の説明をさせてもらってるから、安心して食べてもらえるんですて。もうひとつのおすすめは「ちょい飲みセット」。お刺身と小鉢にお飲み物がついたセットで、お飲み物は生ビール、ハイボール、佐渡の地酒から選べるのよ。

 

——料理はどんなことにこだわって作ってるんですか?

直隆さん:素材の味を生かしてシンプルに作ってます。とにかく魚自体の美味しさを味わってほしいんですよ。スーパーで売ってる魚は冷凍物がほとんどだけど、それじゃさみしいと思うんです。うちは活きのいい美味しい魚をお出ししてるから、食べたお客さんはみんな感動してくれますね。

 

隆子さん:とにかくお客さんに美味しい魚を食べてほしいっていうのが一番。「魚ってこんなに美味しいんだ!」って思ってほしいのよ。

 

本町にもっと活気を。人を集めて、みんなに喜んでもらえたらそれだけでいい。

——今後はどんなふうにお店を続けていきたいですか?

直隆さん:本町商店街はここ数年でどんどん閉店が続いて、街も活気がなくなって灯が消えたようになってしまってますよね。うちの店ではカウンターで料理や飲み物の提供を始めたので、ここが少しでも人の集まる場所になってくれたらいいと思ってますし、そのことで本町の活性化に協力できたらいいなって思ってます。

 

隆子さん:料理を食べたお客さんに喜んでもらえたら、それだけでいいと思ってますて。

 

——どうもありがとうございました。それにしても、この甘海老のお刺身、すっごく甘いですね!ここまで甘い海老って初めて食べました。

隆子さん:あららら…かわいそうに(笑)。これが普通の甘海老なのよ。

 

 

閉店が相次いで寂しくなりつつある本町商店街に、「人の集まる場所を作ろう」とカウンターでの提供を始めた「古川鮮魚」。鮮度抜群のお刺身は食感も甘さも素晴らしかったです。「古川鮮魚」のカウンターで市場の雰囲気を感じながら、新鮮なお刺身をつまみにして、昼から一杯引っ掛けてみるのも乙かもしれません。

 

 

古川鮮魚

〒951-8067 新潟県新潟市中央区本町通6番町1147-1

025-223-2966

9:00-18:00

木曜休

  • She
  • Things×セキスイハイム 住宅のプロが教える、ゼロからはじめる家づくり。
  • 僕らの工場
  • 僕らのソウルフード


TOP