新潟駅万代口から徒歩3分のところにある「居酒屋からふる」。入口は全面ガラス張りで、通りがかったときにちょっと覗いて、つい立ち寄りたくなる、開放的でアットホームな雰囲気の居酒屋です。今回は店長の小川原さんに、おすすめのお料理やこだわりについて、いろいろとお話を聞いてきました。
居酒屋からふる
小川原 歩 Ayumu Ogawara
1980年新潟市生まれ。20代半ばで接客業に興味を持ち、飲食業界へ入る。東京の居酒屋で10年ほど働き経験を積んだのち新潟に戻り、2018年に「居酒屋からふる」をはじめる。趣味はゴルフ。
――小川原さんはいつから飲食のお仕事を?
小川原さん:20代の半ばからですね。それまではぜんぜん違う仕事をしていたんですけど、「接客の仕事をしてみたい」と思って飲食店を経営している会社に入って、東京の居酒屋で10年くらい働いていました。
――「接客の仕事をしてみたい」と思ったのはどうしてですか?
小川原さん:笑ってできる仕事ってあんまりないじゃないですか。それが、いいなと思って。
――確かにそれが接客業の素敵なところですね。それから独立したいと思うようになったのは、どんなタイミングで?
小川原さん:飲食の仕事をはじめるまでは料理経験もなかったので、最初のうちは下働きをしながら勉強していました。しばらくしてお店を任されるようになって、だんだん楽しくなっていって、それからですね。お客さんと話す回数も増えますし、いろんな人と出会えて、やりとりができるっていうのがやっぱり楽しかったんです。
――お客さんとお話するのが本当にお好きなんですね。
小川原さん:それと僕が入った会社は、「独立して自分でお店を出しなさい」っていう方針だったんです。だからそこで勉強した後は自分でお店を出すっていう人がほとんどでした。僕みたいに地方で出す人は2割程度ですけど。
――じゃあお店を出そうと思って新潟に戻ってきたわけですね。
小川原さん:そうですね。「お店を出すなら地元でやりたいな」と思って。帰ってきてからは現場や流通の仕事をしながら、知り合いのお店を手伝ったりしていました。それと同時にお店を出す物件を探していたんですけど、なかなかいいところが見つからなくって。それに3年近くかかって、2018年にここをはじめました。
――お店をはじめられるにあたって、「こういうお店にしよう」だとかイメージはあったんですか?
小川原さん:細かいところを挙げるとたくさんあるんですけど……。外からでもお店の中が見えるとか、開放感のある雰囲気とか。僕から店内全体が見えたほうがいいなと思ったので、個室は作りませんでした。このくらいの距離だったら、テーブル席のお客さんともお話できますし。
――「からふる」っていう店名には何か由来があるんですか?
小川原さん:店をはじめたころ、僕、服装が派手めで「カラフル」って言われていたので、そこから付けました。ほんとにたわいもない由来なんですけど(笑)。お店の名前に思いを込めすぎるのが嫌だったのもあって。
――なるほど(笑)。今着られているシャツも、カラフルでかわいらしいですね。
小川原さん:それ以外にこの店の「からふる」要素はないんですけどね(笑)
――お料理のことも教えてください。「からふる」で出しているお料理はどんなことにこだわって作っているんですか?
小川原さん:僕は修業っていう修業をしていたわけじゃないし、新潟のお店は味がしっかりしているところが多いので、そういうところで勝負はしていなくて。演出みたいなものをちょこちょこ織り交ぜて、目や耳で楽しめるようなものを出しています。「美味しい」もあるけど「楽しい」もある、っていうのがテーマです。
――目や耳で楽しめる料理って、例えばどんなものが?
小川原さん:「炙り〆鯖」はこんな感じでお客さんの前でバーナーで炙っています。レモンはお客さんに絞ってもらって。
――お~!これはテンション上がりますね。
小川原さん:あと「もつ煮込み」だったら、オーブンで熱した柳川鍋に盛り付けて、グツグツ音が出るようにしています。トマトや赤ワインを入れていて、和と洋の要素が入っているんです。「ガーリックトースト」を浸して食べてもらうのがおすすめですよ。
――お酒が進みそうですね……。お客さんはどういう方が多いですか?
小川原さん:県外から来られたお客さんが結構多いです。割合としては地元の方と半々くらいですかね。出張で来たようなお客さんが、ひとりでふらっと入って来てくれたりします。
――カウンター席も多いし、確かにひとりでも入りやすい雰囲気ですよね。
小川原さん:入口がガラス張りになっているので、中が見えるのがやっぱりいいみたいで。覗いてみて、カウンターがあるのを確認して入るっていう人、多いですよ。そうやってはじめて来た人がまた来てくれることも多いので、それはすごく嬉しいです。
――最後に、小川原さんは今後どんなふうにお店を続けていきたいですか?
小川原さん:新しく何かをやろうっていう気持ちはあんまりなくて。ずっと同じだとマンネリ化することもあるので、自分が飽きないようにちょっとずつ変えながら続けていきたいなと思います。
居酒屋 からふる
新潟市中央区東大通1丁目9-4
025-369-4128
17:30-24:00
日曜定休