Things

アンティークなレトロ空間でゆったり過ごせる「気ままな喫茶店」。

今月、JR新津駅前の細い路地に「気ままな喫茶店」というお店がオープンしました。一見、民家のような建物ですが、なかに入ると確かに喫茶店で、レトロな雰囲気のアンティーク家具と気さくなオーナーが出迎えてくれます。ゆったりした雰囲気の店内で、オーナーの吉原さんからいろいろとお話を聞いてきました。

 

 

気ままな喫茶店

吉原 かおり Kaori Yoshihara

五泉市生まれ。秋葉区のアパレルショップで販売スタッフとして働いた後、加茂市の観光大使「ミス雪椿」として1年間活動。その後は書店や飲食店でサービス業を経験し、2023年に秋葉区で「気ままな喫茶店」をオープン。趣味はアクセサリー作りで、店内やイベントの他、知り合いの美容室でも販売している。

 

喫茶店のオーナーは元「ミス雪椿」。

——吉原さんって、こちらのお店をはじめる前はどんなお仕事をされていたんですか?

吉原さん:高校を卒業してから2年間くらいは、アパレルショップで販売スタッフとして働いてました。

 

——ファッションに興味が?

吉原さん:もともとファッションやメイクといったお洒落が好きでしたね。父がニット会社で営業をしていて、母も縫製の仕事をしていたので、家のなかに服のある環境で育ったからなのかもしれません。

 

——でも2年間だけだったのは?

吉原さん:「ミス雪椿」として1年間、加茂市の観光PRに関わっていたんです。その間は兼業で働くことができなかったんですよ。

 

 

——おおっ、観光大使を務めていたんですね。

吉原さん:親戚が私に内緒で応募していたんです。驚きましたけど、せっかくの機会だからチャレンジしてみようと軽い気持ちでオーディションを受けてみました。そしたら、そんな心構えじゃ受からないだろうと思っていたのに合格してしまって……(笑)

 

——「ミス雪椿」として活動してみて、いかがでしたか?

吉原さん:いろいろなイベントに出ることができて楽しかったですね。普通に暮らしていたらできないような体験をたくさんさせていただきました。もともと人と話すのは好きだったんですけど、その活動を通じて人と触れ合うことがますます好きになったかもしれませんね。

 

——その後はどんなお仕事をされたんでしょうか。

吉原さん:飲食店や書店でサービス業をメインに働いてきました。やっぱり人と接することが好きなんですよね。

 

アンティーク家具が並ぶ、レトロな雰囲気の喫茶店。

——「気ままな喫茶店」をオープンされたいきさつを教えてください。

吉原さん:以前から「自分でお店をやってみたい」という憧れは持っていたんです。私はコーヒーが好きなので、特に喫茶店をやってみたいと思っていたんですよ。でもそんなに現実的な願望だったわけじゃなくて、あくまでも遠くから憧れているような感じでした。

 

——その夢が実現することになったのには、何かきっかけが?

吉原さん:知り合いがこの物件の大家さんでカフェをやっていたんですけど、昨年の秋に事情があって休業することになったんです。その方は「私が喫茶店をやりたがっている」という話を聞いていたようで、「店舗からインテリアまで好きなように使っていいので、代わりにオーナーとしてお店をやってみない?」とお話をいただきました。

 

——それで「やってみよう」と決心されたんですね。

吉原さん:私はレトロな雰囲気やアンティークが好きなので、そういう雰囲気の喫茶店をやりたかったんですよ。その思いとこのお店の雰囲気がぴったりと重なったんですね。あと前のお店の常連さんたちから復活を望む声も多かったので、それに応えたいという思いもあり、オーナーとしてお店をやることにしました。

 

 

——お店をそのまま使えたのはラッキーでしたね。ずいぶん古そうな家具もあるようですけど……。

吉原さん:バーカウンターは100年前のものらしいです。前オーナーは骨董品のコレクションが趣味だったので、アンティークコレクションに囲まれてお茶ができるカフェ&ギャラリーをやっていたんですよ。お店のものは何でも自由に使っていいと言われていたんですけど、壊したらどうしようと思っています(笑)

 

——それはそうですよね(笑)。ピアノもお洒落ですね。

吉原さん:アメリカ製のピアノなんです。豪華列車が新津駅に停車したとき、列車内で演奏していた有名な演奏家がわざわざ来店して、ピアノを弾いていったそうです。これも壊すのが怖くてあまり使っていませんけど、ゆくゆくはお客様に開放して弾いていただけたらいいなと思っています。

 

懐かしくて新しい、喫茶メニューの数々。

——こちらでは、どんなお料理やスイーツを楽しめるんですか?

吉原さん:「ナポリタン」や「クリームソーダ」といった、昔の純喫茶のような懐かしいメニューをご提供しています。その他「チキンと焼き野菜のカレー」「チーズケーキ」「コーヒーゼリーパフェ」も人気があるんですよ。

 

 

——メニューまで純喫茶なんですね。オープンしてから間もないですけど、どんなお客さんが来ますか?

吉原さん:学生から年配の方まで、幅広い年代のお客様がいらっしゃいますね。ありがたいことに、もう常連になってくださったお客様もいらっしゃいます(笑)。毎日コーヒーを飲みに来たり、ランチを食べに来たりしてくださるんです。とっても嬉しいですね。

 

——こういう雰囲気のお店に学生が来るのは意外でした。

吉原さん:年配のお客様には懐かしく感じるんでしょうし、若い方には新鮮に映るのかもしれませんね。写真を撮影してSNSに投稿してくれる方も多いんですよ。

 

 

——お客さんにはどんなふうに過ごしてほしいですか?

吉原さん:「気ままな喫茶店」という店名の通り、ふらっと立ち寄っていただいて、ゆったりと気ままに過ごしていただきたいですね。

 

——これからやってみたいことはありますか?

吉原さん:先日行われた「にいつ夏まつり」をきっかけに、テイクアウトメニューをスタートしたんです。ここは駐車場がないので、お店の前に車を停めてさっと買っていく人も多いんですよ。駅に向かって歩いている人も、通りがかりに買っていってくださいます。今はドリンクだけですけど、お料理やスイーツも増やしていきたいですね。あとは二階にも席を作ったり、ライブやワークショップなんかができるレンタルスペースとしてもご利用ただけるようにしたいと思っています。多くの方にこの空間の雰囲気を楽しんでいただきたいですね。

 

 

 

気ままな喫茶店

新潟市秋葉区新津本町1-5-23

0250-47-7246

10:00-18:00

月曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
  • 部屋と人
  • She
  • 僕らの工場
  • 僕らのソウルフード
  • Things×セキスイハイム 住宅のプロが教える、ゼロからはじめる家づくり。


TOP