レトロな雰囲気のなか、あくびが出るほどゆっくり過ごせる「喫茶あくび」。
食べる
2023.09.10
洗練された雰囲気の今っぽいカフェもいいけど、落ち着いた雰囲気のレトロ喫茶もいいですよね。三条にある「喫茶あくび」はゆったりした店内で、ナポリタンやプリンなどの王道の喫茶メニューが楽しめるお店です。福井県のご当地グルメを味わうこともできちゃうとか。今回はオーナーの関さんにいろいろなお話を聞いてきました。


喫茶あくび
関 美香 Mika Seki
三条市生まれ。新潟理美容専門学校卒業。三条の美容室で12年間働いた後、結婚を機に退職。その後は飲食店でパート従業員として働き、2015年に「喫茶あくび」をオープン。ラーメンが好き。
昭和レトロなムードの喫茶店を目指す。
——関さんはいつから「喫茶あくび」をはじめたんですか?
関さん:8年前にオープンしました。当時勤めていたラーメン店の社長から「この物件を使って何か飲食店をやってみないか」と誘っていただいたんです。自分でお店をやることなんて考えてもいなかったけど、せっかくの機会だから挑戦してみようと思いました。
——ちなみに、それまで飲食業の経験は?
関さん:三条の美容室で美容師を12年間やってきたんですけど、結婚と出産を機に退職してからは、和食屋さんやラーメン屋さんでパート従業員として働いてきました。
——いろいろな飲食店のなかで、喫茶店を選んだのはどうしてなんでしょう?
関さん:失礼なことかもしれませんけど、「喫茶店だったら自分にもできそうだ」と思ったんです。これが大きな間違いだと、後になって気づくんですけどね(笑)

——思っていた以上に大変だった?
関さん:そうなんですよ。コーヒーを出すだけじゃなく料理やスイーツを出すとなると、想像していたよりも遥かに大変だということがわかりました。
——「喫茶あくび」をはじめるにあたって、どんなお店にしたいと思っていました?
関さん:お洒落なカフェじゃなくて、昭和レトロな喫茶店を目指しました。だからテーブルゲーム機なんかも置いているんです。でもレトロな喫茶店っていうのはアンティーク家具を揃えたりしなければならないので、実はお洒落なカフェをはじめるよりもお金がかかるんですよ(笑)。だからせめて雰囲気だけでもレトロ喫茶にしようと、照明を薄暗くしたりしています(笑)。若い子だけじゃなくお年寄りも気軽にも入りやすくて、ゆっくりくつろいで過ごせるようなお店にしたかったんですよね。

——「喫茶あくび」という店名からも、その思いが感じられますね(笑)
関さん:「あくびが出るまで長く過ごしてほしい」という思いを込めたんですけど、常連のお客様からは「スタッフがいつも大あくびをしているから『大あくび』っていう店名の間違いじゃないか」と言われています(笑)

名物メニュー「ボルガライス」って、どんな料理?
——関さんは今まで料理の修業をしたことはあったんですか?
関さん:特に修業はしたことがなかったんですけど、姉が花嫁修業で通わされていた料理教室について行っていたことはありました(笑)
——そうなんですね。「喫茶あくび」では、どんな料理が楽しめるんですか?
関さん:オムライス、ナポリタン、ピラフ、サンドイッチといった、喫茶店の王道メニューをご提供しています。
——オムライスはオムライスでも、トンカツが乗っかってるオムライスもあるじゃないですか。これって何ですか?
関さん:これは「ボルガライス」という福井のご当地グルメなんです。前オーナーが福井に出張したときに出会って、「喫茶あくび」の名物料理にしようということではじめました。

——評判はどうでした?
関さん:テレビの情報番組でも紹介されたおかげで評判を呼んで、人気メニューになりましたね。福井にある「ボルガライス」を盛り上げる活動をしている「日本ボルガラー協会」にも認定していただきました(笑)
——他のオススメメニューも教えてください。
関さん:季節ごとに旬のフルーツを使った「タルト」と「カスタードプリン」です。「カスタードプリン」は卵感が強い味わいのプリンと、ほろ苦いカラメルソースのバランスがいいんです。そのプリンを使った「プリンパフェ」も人気がありますね。

——見た目も喫茶店のプリンっぽいですね。ところで、お店を営業する際に心がけていることってあるんでしょうか。
関さん:スタッフ同士楽しく和気あいあいと仕事をするようにしています。自分たちが楽しくなければ、お客様も楽しくないんじゃないかと思うんです。
——なるほど。
関さん:あとは常にお客様への感謝を忘れないことですね。こんなにたくさんお店があるなかで「喫茶あくび」を選んで来てくれることは、本当にありがたいと思っています。そういう気持ちを忘れずに、細く長く体力の続く限り営業を続けていきたいですね。最近は身体のあちこちが痛いんですよ(笑)
——まだそんな歳じゃないでしょ(笑)
関さん:カウンター席に座っている常連のお客様からは、あまりにオペーレーションがバタバタで笑われているんですよ。もの忘れも年々酷くなってるし(笑)

喫茶あくび
三条市南四日町4-1-3
0256-64-7890
11:30-17:00/11:30-17:00
月曜休
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