プランツギャザリングが得意な海辺の花屋さん「コノハナ」。
ものづくり
2020.05.31
プランツ・ギャザリング®︎ってどんなもの?
青山海岸のすぐ近くに白亜の建物が建ち並ぶスペースがあります。まるでその一帯だけ新潟じゃないどこかの異国みたいな雰囲気。その一角に「flowers,greenery & youコノハナ」という小さな花屋さんがあります。その花屋さんでは「プランツ・ギャザリング®︎」と呼ばれる手法で従来とは違った寄せ植えを作っているんです。その手法とはいったいどんなものなのか?店主の杉原さんに「プランツ・ギャザリング®︎」をはじめ、花への思いを聞いてきました。


Flowers,greenery & youコノハナ
杉原 知子 Tomoko Sugihara
1978年静岡県生まれ。地元の美容師専門学校を卒業し美容師を経験後、花屋でアルバイトをしたことが花に関わリ始めたきっかけ。観葉植物の生産農家や八ヶ岳の山小屋で働いた後、新潟にきて園芸専門店で働き始める。その頃出会った「プランツ・ギャザリング®︎」を生かした仕事をしたいという思いで、2016年新潟市西区に「flowers,greenery & youコノハナ」をオープンする。趣味はキャンプ。家では愛猫をかわいがっている。
美容師から転向して花や植物に関わることに。
——今日はよろしくお願いします。杉原さんは子どもの頃から花が好きだったんですか?
杉原さん:そうですね。母方は農家をやってましたし、父方の祖母は花が好きな人でしたから…その影響で私も物心ついた頃には花が好きでしたね。
——ずっと花屋さんで働いてきたんでしょうか?
杉原さん:いいえ。花は好きだったんですけど職業にしようとは思ってなかったので、静岡の美容師専門学校で学んで美容師になったんです。ところが、お客さんの髪を切っている途中で「これやりたい事と違うな」と思ってしまったんです(笑)
——まさか切ってる途中でやめたわけじゃないですよね(笑)。その後はどうしたんですか?
杉原さん:花屋でアルバイトをして、あらためて植物に触れる楽しさを知りました。それからは観葉植物の生産農家で働いたり、八ヶ岳の上にある山小屋に住み込みで働いたりしました。
——や…山小屋?なんか大変そうですね。
杉原さん:冬は閉鎖されるので1年もいませんでしたが、山に詳しいオーナーから高山植物のことをいろいろ教えてもらいました。おかげで平地では見ることのできない植物のことも知ることができて、とてもいい経験になりましたね。
——植物が身近にある仕事を続けてきたんですね。新潟に来てからも植物に関わる仕事をしてきたんですか?
杉原さん:新潟に来たときは事務職を探してみたんですけど、なかなか見つからなくって、結局、園芸専門店に勤めたんです。

「プランツ・ギャザリング®︎」との出会いが「コノハナ」開店のきっかけ?
——ご自身で花屋を始めたのには何かきっかけがあったんですか?
杉原さん:園芸専門店で働いていたときに「プランツ・ギャザリング®︎」っていう手法と出会ったことがきっかけですね。社長が市場で仕入れてきたギャザリングで作られた寄せ植えを見てすごい感動と衝撃を覚えたんですよ。今まで自分がやりたかったことが、この手法だったら表現できるって思いました。
——そんなに画期的なものだったんですか?わかりやすく説明してもらうと、どんな手法なんでしょうか。
杉原さん:そうですねぇ。従来の花束やフラワーアレンジメントみたいに切り花を使うんじゃなくて、根のついたままの花や植物を組み合わせて器に植えていくものです。「根っこは崩さない」とか「間隔を空けて植える」とか今までいわれてきた寄せ植えの常識を覆す手法だったんです。
——なるほど。その手法を覚えるためにどこかで勉強したんですか?
杉原さん:「プランツ・ギャザリング®︎」は愛知県にいらっしゃる青木英郎先生によって生み出されたものなんです。群馬県に青木先生がいらっしゃるということで、園芸専門店の社長に連れて行ってもらい、先生と初めてお会いしたんです。それから個人的に「プランツ・ギャザリング®︎」のレッスンを受けるようになって1年で免許をもらいました。先生の紹介で生産農家とのつながりもできたし自分の技術に自信もつきましたね。
——その自信も「コノハナ」を始めるきっかけになったんでしょうか?
杉原さん:それもありますね。「プランツ・ギャザリング®︎」を広めたいと思って自分で花屋を始めることにしたんです。最初は店舗を持つつもりはなくて自宅でやろうと思ってました。ところが、私の行きつけの美容室を通して「jelicafe(ジェリカフェ)」のオーナーさんと知り合い、カフェの一角を貸してもらえるようになったんです。なんだかいろんなご縁に助けられてきた気がします。

長く育てられる「プランツ・ギャザリング®︎」や「ルーティブーケ」
——「プランツ・ギャザリング®︎」の魅力について教えてください。
杉原さん:切り花と違って根っこがあるから、長く育て続けることができるところが魅力ですね。まるで花畑を切り取ったような感じで、どの植物もみんなが主役なんですよ。
——花束と鉢植のいいとこ取りのようなイメージですね。では作るときに気をつけていることってあるんですか?
杉原さん:使う植物の性質を考えて、同じ性質のものを組み合わせるように気をつけます。例えば水を好む植物なのか、乾燥を好む植物なのか、上に伸びるのか下に伸びるのかですね。あと、雰囲気を統一するようにしています。あまり植物を詰め込み過ぎないようにも気をつけていますね。
——ほかにはどんな商品を扱っているんですか?
杉原さん:「ルーティブーケ」っていう花束を作ってます。普通の花束って切り花で作るんですけど、「ルーティブーケ」は根っこがついたまま花束にするんです。だからウエディングとかで花束として贈られた後は鉢に植え替えて、思い出とともに長く育てることができるんです。コサージュにもできるので、入学式や卒業式に身につける事もできます。とっても手間のかかる作業が必要なので作るのは大変なんですが、2年経ってもまだ元気だよ。って話を聞くと、こっちもうれしくなっちゃいますね。

会話が生まれる花の魅力。今後はお店を飛び出したい。
——杉原さんは花の魅力はどんなことだと思いますか?
杉原さん:通りがかった人が店頭に並べられた花を見て「きれいですねー」とか「いい色ですねー」とか話しかけてくれるんです。そんな感じで自然に人との会話が生まれるんですよ。だから花には人の気持を惹き付けるような魅力が備わってるんじゃないかって思いますね。
——では花や植物を育てる際のアドバイスってありますか?
杉原さん:枯らす事を怖がらずに育ててみてほしいですね。あと、園芸専門店でなんでも聞いてください。相談にのってくれますよ。
——最後に今後やってみたいことを教えてください。
杉原さん:お店から外の世界に飛び出していきたいと思ってるんです。お洒落な車に花を積んで、いろんなところに行って移動販売したり、「プランツ・ギャザリング®︎」のレッスンをしてみたいですね。


【閉店】flowers,greenery & youコノハナ
〒950-2075 新潟市西区松海が丘4-6-14
025-367-9627
11:00-17:00
日曜祝日休
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