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気軽に本格的なパスタやピッツァが楽しめる「La marina」。

新興住宅地として発展してきた新潟市東区の「はなみずき」。そこで16年前から営業を続けているイタリアンレストランが「La marina(ラ・マリーナ)」です。今回はオーナーの加藤さんに、オープンまでの道のりや料理のこだわりについてお話を聞いてきました。

 

 

La marina

加藤 雄樹 Yuki Kato

1977年群馬県生まれ。小学2年生のときに新潟県で暮らしはじめる。辻調理師専門学校を卒業し、東京のイタリアンレストランで6年間修業を積む。その後、語学留学のためイタリアへ渡り、半年間暮らす。2006年に独立し「La marina」をオープン。サーフィン歴20年のベテランサーファー。

 

イタリアでの生活で、文化に触れ刺激を受ける。

——加藤さんは昔から料理がお好きだったんですか?

加藤さん:アルバイトしていたファミリーレストランで料理の楽しさに目覚めました。僕は昔からサラリーマンには向いていないと思っていたので、自分のお店を持つことが夢だったんです。そこで、大阪にある辻調理師専門学校に入学して料理を学びました。

 

——専門学校を卒業してからは、どこかのお店で修業されたんでしょうか。

加藤さん:東京にあるイタリアンの名店で修業をしました。とても忙しくて厳しい職場でしたけど、イタリア人のシェフには可愛がってもらえて、イタリア料理の技術をたくさん教えていただきましたね。そのシェフとは今でも交流が続いているんです。

 

 

——とてもいいご縁だったんですね。そのお店ではどれくらい働いていたんですか?

加藤さん:6年間働いて、その後はイタリアに語学留学したんです。

 

——えっ、イタリアで暮らしていたんですか。

加藤さん:本当は料理の修業をしたかったんですけど、ビザが下りなかったんですよ。そこで語学留学というかたちで半年間暮らしました。料理の修業はできなかったけど、いろんな料理を食べ歩いたり文化に触れたりすることで刺激を受けましたね。

 

——半年も勉強していると、イタリア語を話せるようになるんでしょうか?

加藤さん:勉強したからというよりも、イタリア語を話す人たちのなかで生活しているといつの間にか覚えられるものなんです。電車内で向かいの席に座っている女性と会話できるくらいにはなりました。寝ているときに見る夢にまで、イタリア語が出てくるようになっていたんですよ(笑)

 

 

——肌で覚えられるものなんですね。帰国後はまたイタリアンレストランに?

加藤さん:新しくオープンするイタリアンレストランのシェフとして働かせてもらいました。人の上に立って店を動かすのは難しかったけど、自分のお店をはじめる上で大変勉強になったと思います。その経験をもとに2006年に独立して「La marina」をオープンしました。

 

シンプルなことを、しっかり確実にやる。

——どうして中心街ではなく、はなみずきでオープンされたんですか?

加藤さん:通りがかりの人が立ち寄るお店というよりは、遠くからでも足を運んでもらえるようなお店にしたかったんです。だから車で来てくれるお客様のために、駐車場だけは必須条件でした。

 

——それでは、店名の由来も教えてください。

加藤さん:「La marina」というのは、イタリア語で「海辺」を意味する言葉なんです。僕は趣味でサーフィンをやってきたので、自分の感じる海辺の気持ちよさや心地よさをイメージして名付けました。僕にとっての海辺みたいに、お客様にとっても心地よい場所であってくれたらと思います。

 

 

——お店をはじめるにあたって「こんなお店にしたい」というイメージはあったんでしょうか。

加藤さん:コース料理ではなく、パスタやピッツァを気軽に楽しんでいただけるイタリアンレストランを目指しました。

 

 

——パスタやピッツァを作るときは、どんなことにこだわっているんですか?

加藤さん:パスタに関しては「胃もたれしない」とお客様から言われることが多いんです。添加物を使っていないということもありますけど、しっかりと乳化させてパスタの水分と油分を混ぜ合わせることが大切なんじゃないかと思いますね。サラダのドレッシングなんかも、多過ぎず少な過ぎず適量にするように心がけています。やっていることは極めてシンプルですけど、そうしたことをきちんと確実にやることで完成した料理に差が出るんじゃないでしょうか。

 

 

——塩梅が大事ということですね。

加藤さん:同じ材料やレシピで作る料理でも、料理する人間によってまったく違ってくるんですよ。どうしてかというと、それぞれのタイミングが違うからなんです。

 

——最後にピッツァのこだわりも教えていただけますか。

加藤さん:うちは石窯で焼く釜焼きピッツァが人気で、今までは厳選した生地を仕入れて使っていたんですけど、それを昨年の秋頃から自家製に切り替えたんです。粉選びから配合までこだわって、今以上に美味しいピッツァを作るのを今年の目標にしています。久しぶりに20代の頃の純粋に料理に向き合っていた気持ちを思い出して、初心に戻って取り組んでいるんです。ぜひ楽しみにしていていただきたいですね。

 

 

La marina

新潟市東区はなみずき1-16-35

025-275-7077

11:30-15:00/17:30-22:00(ディナーは要予約)

火曜休(月曜は不定休)

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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