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驚きの価格で一流ホテルの味を楽しめる、西区の「メゾン・ド・シェフ」。

ホテルの高級ディナーへの憧れ、皆さんはお持ちですか? 「食べたい! でも、お値段的にちょっと……」って理由で足を踏み出せないのは私だけではないはず(笑)。でも、今回は驚きました。「もし、味も見た目もまさにホテルのコース料理レベルのお惣菜屋さんがあったら……」 「もし、ほとんどのお料理が400円代の安さだったら……」それが、ありました。あっちゃいましたよ! 本日ご紹介する新潟市西区の「メゾン・ド・シェフ」。ホテル新潟(現ANAホテル)の総料理長まで経験されたシェフが作る、本格メニューの惣菜屋さんです。

 

メゾン・ド・シェフ

中野 哲也 Tetuya Nakano

1953年五泉市生まれ。オーナーシェフ。ホテル新潟(現ANAホテル)総料理長、シェフパティシエ専門学校の講師を経て、独立。

 

すべて手作り、ハイクオリティで300円~600円代のお惣菜。

――いきなりで恐縮ですが、お惣菜のクオリティがものすごい高いのに、めちゃくちゃ安くないですか?

中野さん:うちは小さくやってるからね(笑)。お客さんが喜んでもらえればそれでいいんですよ。

 

――それにしても、これは安すぎる気が……。全部手作りなんですよね?

中野さん:そうね、もちろん全部手作り。それが私のできることだからね、ソースも仕込みも手は抜かないでちゃんと作ってますよ(笑)

 

――すごいです。中野さんは有名ホテルの総料理長も経験された方ってお聞きしたのですが、これまでのキャリアを教えていただいていいでしょうか。

中野さん:新宿にある専門学校を卒業してね、1年か2年くらい東京で働いてね。新潟で「ミナミプラザホテルがオープンするから」って知合いから声をかけてもらって、それで新潟に帰ってきたんですよ。

 

 

――当時はどんなお仕事を?

中野さん:洋食がメインだったけど、最初はもう、雑用みたいなことからですよ(笑)。それが20歳くらいのときだったからね。15年くらいいたのかな。35歳のとき、「ホテル新潟」がリニューアルオープンするから来てくれって言われて、行ったの。

 

――なるほど、ミナミプラザホテルでも料理長を経験して、ホテル新潟でも料理長を?

中野さん:最初は違いますね。東京のオークラホテルから来た人が総料理長だったので、だから私は冷製料理のシェフとしてやったんだね。立場としては課長みたいなもんかな。

 

当時はまだ珍しかった「地産地消」のはじまり。

――東京のオークラの総料理長が来るって、なんかすごいですね。

中野さん:そうだよね、当時でも東京のオークラホテルっていえば超一流だったからね。料理の数も単価もスタッフの数も全然違うし。それを再現して、作ってたんだね。

 

――その後、中野さんが料理長になられた、と。

中野さん:そうね、10年くらいいろんな部署を担当して。それで総料理長になったんですね。

 

――ちなみに、総料理長ってどんなお仕事なんですか?

中野さん:もちろんメニューを作りますけど、それ以外にも原価管理だったり、人員の手配とかね。あとは、食材の手配ね。多分、あの頃は私が走りだったと思うんだけど、地産地消を始めたの。

 

――当時では地産地消は珍しかったんですか?

中野さん:当時はなかったんじゃないかな。もう、私も業界が長かったから、美味しい野菜を作る農家の人とか職人さんをいっぱい知っていたんで。やっぱり、自分で食べて「美味しい」って思うものを使いたかったんですね。あとは、農家の人とも信頼関係が築けるしね。だから、当時新潟になかったズッキーニや紅イモなんかも、無理言って作ってもらったりしてましたよ(笑)

 

――素材へのこだわりが強いんですね。

中野さん:それはね、やっぱり普段食べられないものを求めて来てくれるお客さんが多いですから。他のホテルとの差別化って意味もありましたけど、「美味しい」で喜んでくれることで私たちも嬉しいですから。

 

他では真似ができない、そんなお惣菜屋を目指して。

――それだけのキャリアを経て、このお店をオープンされたわけですが……。

中野さん:ホテル新潟には15年近くいたのかな。ホテル時代には「バイオマス協議会」とか「スローフードにいがた」「全国フランス料理協議会」とかの役員もやったりね。その後は料理専門学校の講師に誘われてね。で、58歳のときにこのお店をオープンさせたの。でも歳だったしね、ひと旗揚げようなんて、そんな思いはありませんでしたよ(笑)。ただ、自分のお店をやりたいって気持ちは前からあってね。でも、レストランなんてものは年齢的に頑張れないから。それなら、お惣菜屋をやろうってね。

 

――それで、このクオリティが高すぎるお惣菜屋さんができたわけですね(笑)

中野さん:総菜屋っていっても、そこらへんで買えるものを売ってたら意味がないから(笑)。

 

――実際、どこまで作っているんですか?

中野さん:それは、全部ですよ(笑)。例えば、ハムサラダのハムも作ってるし。素材以外は全部。テーマはといえば「無添加で全部手作り」ですよね。

 

――え、ハムから作ってるんですか……すごい。手間がかかるんじゃないですか?

中野さん:それはかかりますね。仕込みから全部やるんで、いちばん時間のかかるものでいえば、10日くらいかけてますよ。それでも、お客さんが喜んでくれたらそれで嬉しいですし。

 

――それでこの価格。お客さんにとっても喜びしかないですよね(笑)

中野さん:うちはオードブルがメインでもあるので、初めてのお客さんから電話で「2万円でオードブルを作ってほしい」って言われてね、人数とか聞いて、「そんなかかりませんよ」って(笑)。お渡ししたらすごく喜んでくれて、手紙とかもらったりしてね。もう、ここをオープンして10年になるんだけど、お陰様でね。

 

 

――ちなみに、人気メニューってなんですか?

中野さん:けっこう、なんでも出るんですけど、お酒のおつまみにって方が多いですからね。牛ステーキとかローストビーフとかはいつもですけど、あとは季節の野菜が美味しいんで、そういうのを使ったものは出ますよね。あと、夏場とかになってくると、冷たいものが人気ですし、アイスクリームもこの季節は人気かな。

 

――アイスクリームもいいですね。

中野さん:そうね、このアイスクリームも地場ものを使っての手作りですから。美味しいですよ~。越後姫のアイスクリームなんて、ゴロゴロ入れてるからね。アイスクリームって、生クリームも入れてるから大変なんだけど、美味しいんだよね。皆さん、ジェラートと勘違いされている方が多いんですけど、うちはアイスクリーム。最初は説明してたけど、美味しく食べてくれるならそれでいいかって思って(笑)

 

――見た目はジェラートみたいですもんね(笑)。でも間違いなく美味しそうです。

中野さん:もう、全然違うからね。私は断然、アイスクリームだと思ってね。

 

――最後になりますが、今後の目標を教えてください。

中野さん:目標っていってもね(笑)。もう歳だからね。これまで通り、お客さんに喜んでもらえればそれでいいんだよね。

 

 

 

メゾン・ド・シェフ

新潟県新潟市西区小針南台5-6

025-201-7153

月、火曜日休み

10:00-17:00

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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