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西蒲区の人気ラーメン店が、東区で「麺や 鈴音」として移転オープン。

以前ご紹介した新潟市西蒲区の「らーめん 鈴と凛」が、「麺や 鈴音(すずね)」として東区へ移転オープンしました。人気店なのに、いったいどうして? 昼の営業を終えた休憩時間に、店主の鈴木さんを訪ねました。

 

 

麺や 鈴音

鈴木 茂雄 Shigeo Suzuki

1983年新潟市江南区生まれ。家業の運送会社などで働いた後、「麺や来味」で修業。その後はラーメン店をはじめ中華料理店、配送会社で働き、「割烹 渡辺」で接客、調理補助をやりながら〆のラーメンを担当するようになる。2022年に新潟市西蒲区で「らーめん 鈴と凛」をオープン。2024年には新潟市東区で「麺や 鈴音」として移転オープンする。

自分の足で歩き出すための、独立。

——今回は迷わず駐車場にたどり着けましたよ(笑)

鈴木さん:前回の取材ではご迷惑をおかけしました(笑)。駐車場が広かったというのも、こちらで開店した理由のひとつなんです。

 

——「らーめん 鈴と凛」を閉店して新しく「麺や 鈴音」を開店したのは、どうしてなんでしょうか?

鈴木さん:以前、西蒲区で営業していた「らーめん 鈴と凛」は「割烹 渡辺」の大将がオーナーで、僕は雇われ店長としてお店を任されていたんです。今回、自分の足で歩き出したいという思いから「らーめん 鈴と凛」での経験を生かして、「麺や 鈴音」として独立させてもらいました。

 

 

——そういうことだったんですね。オーナーとして自分のお店をはじめてみていかがですか?

鈴木さん:じつは昨年の6月に「らーめん 鈴と凛」を閉めてすぐ、体調を崩して入院することになってしまったんです。ですから入院しながら開店の準備を進めて、退院した直後に商談やスタッフの面接をおこないました。開店したのが10月だったのでバタバタだったんです(笑)。病み上がりということもあって、しばらく昼営業のみで続けてきましたが、体調が回復したこともあって今年から夜営業もはじめることにしました。

 

——それはいきなり大変でしたね。このあたりはラーメン店が多くて、激戦区じゃないですか?

鈴木さん:確かにラーメン店は多いんですけど、こってり系のお店ばかりなので棲み分けできると思いました。ただ若い世代が多く住んでいる地域なので、ちょっと苦労しているんです。

 

 

——「らーめん 鈴と凛」は古民家をリノベーションした和風なイメージのお店でしたが、「麺や 鈴音」はマンションの1階ということで雰囲気が変わりましたよね。戸惑うお客さんも多いんじゃないでしょうか?

鈴木さん:そうですね。以前はそのイメージのせいで「割烹で使われている和食の技術でつくられている」なんて根も葉もないことを言われちゃうこともありました。僕は和食の修業をしたことはないし、あくまで自分のラーメンをつくっているだけだったんです。だから、そのレッテルから離れたくて独立したというのも正直あります。

 

——そうだったんですね。そのイメージは払拭できたんでしょうか?

鈴木さん:それがなかなか難しくて、つくり手もつくり方も同じなのに「割烹から離れて味が変わった」と言われることがあるんです。できたら前の店と比べるのではなく、新しい店として楽しんでいただきたいですね。

 

新潟県産の美味しい食材にこだわる。

——「味が変わった」と言われるようですけど、メニューは変わっていないんですよね?

鈴木さん:基本的には変わっていません。ただ、以前から日々マイナーチェンジを重ねてきたので、久しぶりに食べると味が変わっていることはあるかもしれませんね。あと以前とは水質は違う気がしていて、こちらの方が出汁が出やすいように感じます。

 

 

——では前の店から新しくなったところは?

鈴木さん:丼の形ですかねぇ……。完全に自分の店になったので、自由に丼を揃えることができるようになりました(笑)。自分の思うまま営業できることを楽しんでいます。

 

——食材に対してのこだわりは、以前よりパワーアップしているんじゃないですか?

鈴木さん:というよりも、今まではこだわりのアピールが弱かったと反省したので、これからはもっと強めに打ち出していこうと思ったんです。

 

——そのこだわりというのは、厳選した新潟産の食材を使っていることですね。

鈴木さん:ただ、新潟産の食材だから使っているわけではなく、本当に美味しいものだから使っているんです。実際に生産者の元へ足を運んで、どんな思いやこだわりで生産しているのかお話を聞くようにしています。SNSでも食材の紹介しているんですけど、間違った内容を紹介するわけにはいきませんからね。食材の素晴らしさを幅広く知っていただきたいので、店頭でも販売しているんです。

 

 

——「株式会社伊彌彦」さんの「伊彌彦醤油」、「野澤食品工業株式会社」さんの「ふたなつ醤油」、「ミネラル工房」さんの「白いダイヤ」が販売されていますね。

鈴木さん:全部うちのラーメンで使っている商品です。少しでも生産者さんのお手伝いができればと思っています。あと販売はしていないけど、麺も、弥彦にある「第四生産組合」さんで栽培している新潟県産小麦「ゆきちから」を原料に「有限会社 太洋軒製麺所」さんで製麺したものを使っていますし、チャーシューやワンタンには関川村の「蛇喰豚(じゃばみぶた)」を使っています。

 

 

——挙げるときりがなさそうですね(笑)。今後はどんなふうに営業していこうと思っていますか?

鈴木さん:お酒とおつまみの提供や季節限定メニューにも力を入れていきたいし、ラーメンにとらわれず、いろいろなことに挑戦していきたいです。少しでも景気が良くなるように周りのお店とも連携しながら、地元を盛り上げていけたらいいなと思っています。

 

 

 

麺や 鈴音

新潟市東区東明2-5-1 アイビスビル1-B

11:00-14:30(土日祝日は15:00まで)/17:30-20:00

水曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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