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幸せを形にするフラワーデザインブランド「OLIOLI FLOWER」。

ある日、新潟駅構内の雑貨屋さんを覗いて、素敵なお花の小物を発見。落ち着いた色味が気になって「どこの商品だろう」とラベルを見てみると、新発田のフラワーデザインブランド「OLIOLI FLOWER(オリオリ フラワー)」のものでした。新潟のブランドと分かったからには、ぜひともデザイナーさんにお会いしたいと思い、早速取材をお願い。今回は「OLIOLI FLOWER」の伊藤さんにいろいろとお話を聞いてきました。

 

OLIOLI FLOWER

伊藤 美波 Minami Ito

1987年新発田市生まれ。高校卒業後、新潟市内の歯科医院で13年間ほど働く。仕事をしながら「OLIOLI FLOWER」を立ち上げ、結婚を機に30歳でフラワーデザイナー専業となる。カフェ巡りが趣味。

 

お花をツールに、ハッピーを届ける。

——まずは、伊藤さんがどんな活動をしているのか教えてください。

伊藤さん:フラワーギフトの製作、イベント出店、ワークショップ、お花の教室など「お花の作品作り」のようなことから、フォトスタイリング、空間装飾といった「お花を使ったプロデュース活動」など、いろいろな活動をしています。たまに「『OLIOLI FLOWER』ってお花屋さん?」と聞かれるんですけど、私は「お花をツールとした幸せ代行人」だと思っているんです。ハワイの言葉で「幸福」「喜び」「楽しみ」を意味する「OLIOLI」をブランド名にしたのも、そんな理由からです。

 

——具体的にはどんなものを作っているんでしょう?

伊藤さん:フラワーブーケ、スワッグ、アレジメントなどです。ホームページやInstagramでは、ドライフラワーの商品を掲載することが多いんですけど、ドライフラワーだけじゃなくて生花やプリザーブドフラワー、アーチシカルフラワー(造花)も扱います。以前はお客さまのご要望に合わせてお花を作っていましたが、最近は自分らしい世界観や色合いの中から選んでいただくことが多いです。

 

——その世界観や色合いについて、もう少し詳しく知りたいです。

伊藤さん:世界観は「昔のヨーロッパの雰囲気」もしくは「海外の古い映画のイメージ」と言ったらいいでしょうか。テーマを「クラッシックビンテージ」と表現していて、私の中では「伝統的で粋な感じ」と捉えています。それと色味については「カフェカラー」や「白を基調としたナチュラルカラー」をベースにしています。どの作品にも「懐かしさ」「儚さ」「静寂さ」のような雰囲気を落とし込みたいと思っています。

 

——なるほど。それが「OLIOLI FLOWER」さんらしさってことですね。

伊藤さん:でも、生のお花はめちゃくちゃカラフルなものを選ぶことが多いんですよ。今の時期は送別用の花束のご依頼をたくさんいただきますが、そんなオーダーには彩り豊かで華やかなものを作りますね。本当は私、ピンクが一番好きだし、カラフルな色が好みなんです。

 

——ほかのデザイナーさんと差別化するために工夫していることはありますか?

伊藤さん:お花から作品のヒントを得るんじゃなくて、メイクとかカフェ、映画、お洋服などからインスピレーションを受けることが多いんです。だから、他の方の作品を意識することも、影響されることもないんです。カフェ巡りが好きなので、素敵なカフェで過ごしながら「このお店みたいなお花を作りたいな」と想像を膨らませることもあります。お花の教科書や本、素敵な作品がたくさんアップされているInstagramを見て楽しむことはするんですけど、そういったものを参考にはしなくて、「日々の暮らし」からアイディアが浮かぶことが多いですね。

 

お祝いごとに寄り添う仕事は、遠足のようなワクワク感が。

——伊藤さんがお花に興味を持ったきっかけについても教えてください。

伊藤さん:小さい頃から習い事をしたことがなくて、趣味と言えるものがなかったんです。なので、大人になってから趣味を探そうとお料理教室やヨガ、ジムなどいろいろやってみたんですけど、どれも続かなかったんですね。だけど、お花だけは飽きずに続けることができたんです。

 

——ほお。それはどうして?

伊藤さん:お花教室で生徒同士、作品を見せ合ったら、私が一番下手だったんです。私、負けず嫌いなので、「これはなんとかしたい。ちゃんと習って上達したい」と思ったんです。

 

——いつ頃からお花をはじめたんですか?

伊藤さん:23歳のときだったと思います。お花をはじめた頃は、歯科医院で働きながら趣味としてお花を作っていたんですけど、どんどんオーダーが増えていって「副業」として活動するようになりました。それから夫が後押ししてくれたこともあって、結婚を機にこの仕事だけに専念することにしました。

 

——「OLIOLI FLOWER」専業となってからは、どんな変化がありましたか?

伊藤さん:やりたいことがより明確になったし、仕事の幅が広がりました。周りからも「すごく変わった」って言われます。きっと、仕事に対する覚悟ができたんですね。それに、お花って「お祝いごと」で必要とされることが多いので、私の仕事には「いつもハッピーなことがある」ってことなんです。だから、「毎日が遠足の日」みたいにワクワクすしているんですよね。私自身、考え方がとってもポジティブになりましたし、無口で内向的だった性格が活動的になって「いろんな人と関わりたい」と思うようにもなりました。

 

「賑やかな街を作る」、お花を作る仕事に込めた思い。

——お仕事の依頼はどんなケースが多いんですか?

伊藤さん:ほとんどがInstagramからのオーダーですね。企業さんからのものもあれば、個人のオーダーもあります。新潟県外からお願いされることも多いですよ。

 

——今までのお仕事で特に思い出深いものは?

伊藤さん:毎日のお仕事が思い出に残ってます……と言いたいところですが、一番印象深いのは、挙式で装花全般をプロデュースしたことですね。そのときは、ご新婦が好きなピンク色で会場を彩るために、コーヒーとワインで染めたタペストリーを飾りました。それから私が作ったお花だけじゃなくて、お母さまが育てたユーカリを使って会場の装飾もしましたね。とても素敵な挙式になりましたし、お花だけじゃなくて「空間を作ること」ができたと思っています。コロナ禍だったので挙式の予定が延期になって、規模も縮小することになったので、ご新婦のモチベーションが下がらないようにリングピローなど準備できるものを手作りするお手伝いもしたんですよ。花嫁さんと一緒になって挙式を作った思い出です。

 

 

——活動する上で難しさを感じることはどんなことですか?

伊藤さん:生のお花を扱うときとドライフラワーを扱うときの「切り替え」が難しいですね。ドライフラワーはアレンジをした後もそのままの形を保てますけど、生花は生きていので、気温や天候によって姿が変わってしまいます。なので、生花のオーダーを受けるときは「仕入れてから作業するまでお花がしおれないかな」、「お客さまの手元に届くまで元気な姿でいるだろうか」って頭がいっぱいになるんです。生花を美しく保つことにとても神経を使うので、生花をInstagramに載せられないんです。「少しでも新鮮な状態でお届けしたい」と思うから写真を撮る余裕がないんですね(笑)

 

——作っているものすべてに心が込められているんだな、と感じるエピソードですね。

伊藤さん:お客さまに直接商品をお渡しできることって、10%くらいしかなんです。だから、お手元にお花が届いたときにどんなふうになっているのかいつも気になるんですよね。でも、ギフトを受け取った方からSNSでお礼のメッセージをいただくこともありますし、写真を投稿してもらうこともあります。それを見るたびにとても嬉しくなりますね。

 

 

——春からは新しいチャレンジをされるそうですね。

伊藤さん:4月から新発田市の「COCOLATTE Cafe」さんで、予約制のお花教室をはじめる予定です。「無心になりたい」「スッキリしたい」「フラワーアレンジメントを勉強したい」と思っている方にはぜひ来ていただきたいです。テーマを時季ごとに設けて、時間内に作品ができあがるようにプログラムを組む予定なので、ご自分で作ったお花をお家に飾ったり、プレゼントにしたりしていただけます。

 

——その他にこれからやりたいと思っていることがあれば教えてください。

伊藤さん:近い未来に絶対実現したいと思っている目標は「自分のお店を持つこと」です。私の活動の目的は「賑やかな街を作りたい」ということなんです。そのためにいろんな人の気持ちを明るく、前向きにする仕事をしたいと思っていて、その思いを「OLIOLI FLOWER」というブランド名に込めています。「賑やかな街を作りたい」という自分の目的に向かってこれからも活動を続けたいですね。

 

 

 

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