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イタリアンのシェフが作るこだわりのサンドイッチ、三条市の「cafe porte」。

今年3月、三条市にオープンしたカフェ「cafe porte(カフェポルテ)」。東京にあるイタリアンカフェ「aperto(アペルト)」がはじめた2号店です。地元野菜をたっぷり使ったサンドイッチや、ふんわりとした食感のフォカッチャなどが楽しめます。お店を任されているのは「aperto」のシェフとして長年腕を振るってきた中島さん。そんな中島さんと、取材時にちょうど三条に来ていたというオーナーの坪田さんに、三条でお店をはじめた経緯やメニューへのこだわりについて聞きました。

 

 

porte

中島 健太 Kenta Nakajima

1990年東京都生まれ。東京のイタリアンカフェ「aperto」でシェフとしてオープン時から7年ほど勤める。昨年3月に奥さんの地元である三条市へ移住。今年3月に三条市で「aperto」の2号店として「cafe porte」をオープン。接客担当の奥さんと一緒にお店を運営している。

 

aperto

坪田 耕三 Kozo Tsubota

1981年山口県生まれ。8年前より東京で「aperto」を経営。パティシエとしての一面も持つ。

 

東京のイタリアンカフェが、三条市でお店をはじめたきっかけ。

——中島さんは東京のご出身だそうですが、どうして三条へ?

中島さん:去年の3月です。僕の妻の地元が三条で、家を買うんだったら東京よりも新潟の方がいいかなと思って引っ越してきました。それにコロナ禍でいろいろな制限がある中、東京で飲食の仕事を続ける不安もあったので、だったら場所を変えようと思って。

 

——東京では、オーナーの坪田さんがやっているイタリアンカフェ「aperto」で働いていたんですよね。

坪田さん:僕が店をはじめようとしていたときに意気投合して、7年ほどシェフとして働いてもらっていました。もう10年以上の知り合いなんです。

 

 

——どういう経緯で三条で「aperto」2号店をはじめることになったんでしょうか。

坪田さん:もともと彼たちは三条でお店を兼ねた家を作って独立する予定だったらしいんですけど、場所の兼ね合いとかで悩んでいたときに、自分が「新潟で『aperto』の2号店ができたらいいな」っていう話をちらっとしたんです。そしたらが「やります」っていう答えが返ってきて。ずっと一緒に働いていたので中島のことはよく分かっていますし、彼に任せることにしました。それが2年前ですね。

 

——あまり知らない土地でお店を出すことに不安はありませんでしたか?

坪田さん:三条なら彼の奥さんの地元なので知り合いも多いし、まったく知らない土地ではじめるよりもいいかなと思ったんです。それに三条って、お店とか人が意外なところでつながっていることが多いんですよね。東京だとそこまでつながりってないんですけど、お店をやる上でやっぱり大事なことなので、そういうところもいいいなと。

 

地元で採れた野菜と自家製パンで作るサンドイッチ。

——こちらではサンドイッチが人気だそうですね。

中島さん:同じく三条で活動している「エチヲカーシ」さんに誘っていただいて、実店舗をはじめる前から半年ほどサンドイッチを販売していたんです。お店をはじめたらイタリアンに切り替えようかなとも思っていたんですけど、お客様からあまりにも「サンドイッチは?」と言われるようになっちゃって(笑)。「porteといえばサンドイッチ」っていうイメージを持ってくれている人も多いみたいですね。

 

坪田さん:オープンしたばかりのときはサンドイッチを置いていなかったんですけど、お客様から「サンドイッチはないの?」って聞かれることが多かったんだよね。求められているのかなって感じて、出すようになりました。

 

——中島さんはイタリアンのシェフだったんですよね。どうしてサンドイッチをメインにすることに?

坪田さん:最初は本店のようなイタリアンのお店を考えていたんですけど、コロナ禍でどれくらいのお客様が入ってくれるのかもわからなかったりで、テイクアウトできる軽食メインにしたほうがいいのかなと思ったんです。

 

中島さん:僕はイタリアンしかやったことがなかったんですけど、テイクアウトしてもらうとなると、パスタだとのびちゃうじゃないですか。どんぶり屋さんっていう感じでもないから、食パンを焼いてみるようになったんです。だから去年はパンばっかり焼いていました。パン屋さんで働いたことがあるわけでもなかったので、試行錯誤しましたね。

 

 

——食パンから手作りされているんですね。

中島さん:よく「パンだけ食べても美味しい」って言ってもらえますね。具材には生ハムとかしょっぱいめのものを入れているので、パンはほんのり甘めにしているんです。北海道の小麦を使っていて、柔らかい食感になっています。普通のサンドイッチもつまらないなと思って、こっちは近くに農家さんも多いし、野菜を使ってちょっと分厚いサンドイッチを作って出しているんです。

 

――見た目もかわいいです。サンドイッチの中身は日替わりで?

中島さん:日替わりというか気まぐれというか(笑)。どうしてもパンを焼くのに時間がかかってしまうので、今は余裕があるときしかサンドイッチを作れていないんですけど、今後は常時置けるようにしていきたいですね。具材はその日にできるもので考えていこうと思っています。前に厚焼き玉子のサンドイッチを出したときはすごく評判がよかったので、またのちのち作りたいですね。

 

 

——お客さんの声を大切にされているんですね。

坪田さん:やっぱりお客様のご要望に応えていくことは大事かなと思うんです。店舗を持っていなかった頃は月2回くらいしか販売していなかったんですけど、今もそのときのお客様が来てくれますし、ここまで「porte」の存在を知ってもらえているのは嬉しいですね。

 

中島さん:奥さんの友達が口コミで宣伝してくれていたりするので、そのおかげもありますね。

 

——それほど印象的で美味しいサンドイッチだったんでしょうね。他にもおすすめのメニューがあれば教えてください。

坪田さん:フォカッチャも出しているんですけど、それもよくお客様に「美味しい」って言ってもらえますね。普通のフォカッチャはずっしりしていると思うんですけど、彼が作るものはふんわりしていて柔らかいんですよ。

 

中島さん:フォカッチャは東京にいた頃も作っていたんですけど、製法を変えたんですよ。東京だとお店に来たお客様にすぐに食べてもらえますけど、こっちのお店だとテイクアウトなので時間が経ってしまうこととかも考えて、作り方や水分量を変えて、ふわふわ感が長持ちするようにしました。

 

——なるほど、テイクアウトされることを考えて工夫しているんですね。焼き菓子もたくさん並んでいますね。

中島さん:お店をはじめたばかりのときはサンドイッチを出していなかったので、お試しがてら焼き菓子を置くようになりました。シフォンケーキが人気ですね。男性の方がひとりで来て、お菓子を買っていってくれることもあります。

 

 

——中島さんは今後「porte」をどんなお店にしていきたいですか?

中島さん:気楽に使ってもらえるお店になれるといいなと思っていて、コーヒーだけ買ってもらうのでもいいですし、それで「次来たときはこれを食べてみようかな」って、また来てもらえたらいいですね。お友達の家に行く手土産としてお菓子を買って行く方とかもいるので、そういうテイクアウト商品は今まで通り揃えつつ、今後は店内で食べられるランチプレートとかも作れたらいいなと思います。

 

 

 

cafe porte

三条市興野3丁目1-11

11:00-16:00

※営業日はInstagramを確認

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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