放課後の子ども達の居場所にもなる「森の巣箱 モリスバカフェ」。
カフェ
2024.09.27
新潟市西区にある「モリスバカフェ」はランチやお茶が楽しめるカフェというだけではなく、学校の放課後には「子ども達の居場所」にもなるスペースなんです。オーナーの後藤さんを訪ねて、熱い思いをいろいろと聞いてきました。


森の巣箱 モリスバカフェ
後藤 裕寿 yuji Goto
1974年新潟市北区生まれ。工業短大を卒業してディーラーの整備士として勤務。その後はフリーターとして夏に働き、冬はスノーボードを楽しむという生活を送る。結婚を機に空調設備の会社に就職した後、2014年からマレーシアに移住して半年間暮らす。帰国後はアフタースクールスペースを引き継ぎ、2017年より「森の巣箱」と「モリスバカフェ」をオープンする。一昨年から子どもと一緒にスノーボードを楽しんでいる。
子育てママに人気のカフェ、そして子どもの集まるスペース。
——今日はよろしくお願いします。早速ですけど「モリスバカフェ」について教えてください。
後藤さん:実はここはカフェだけではなくて、放課後の子どもたちを受け入れる「森の巣箱」、こどもプログラミング教室、レンタルスペースとしても活用しています。
——それはどういういきさつではじめたのでしょうか。
後藤さん:こども園の園長がやっていたアスタースクールスペースを、僕が受け継いだんです。ただそれだけでは設備を維持することも生計を立てることもできませんので、このスペースを使って「モリスバカフェ」をはじめることにしたんですよ。
——なるほど、カフェのアイドルタイムをアフタースクールスペースに活用しているんじゃなくて、逆だったんですね。カフェのおすすめメニューを聞いてもいいですか。
後藤さん:おすすめはカレーなんですけど、人気があるのは「今週のランチ」です。暮らしている土地で実るものを食べることが身体に良いと思っているので、地元で採れた食材にこだわって使うようにしています。

——カフェのお客さんにはどんな方が多いんですか?
後藤さん:小さな子どもを連れたママさんが多いですね。広々としていて畳敷きのスペースもあることから、SNSを通してクチコミが広がったんですよ。子育て奮闘中のママさん達が、ランチを食べながらゆっくり寛げるスペースになってくれたら嬉しいです。

——放課後の子どもや子育て中のママさん達にとっては、とてもありがたい場所ですね。
後藤さん:僕が引き継いだ頃は、スリースクールスペースなのに子どもが全然いなかったんです。だから子ども達が集まるようにいろいろなイベントを企画しました。
——それはどんなイベントだったんですか?
後藤さん:夏休みや冬休みに子ども達を集めて、いろいろな職業の方からお話を聞く講演を開催しました。3シーズンほど開催して、ようやく子ども達が集まるようになってくれたんです。
——楽しいだけではなく、子ども達の役に立ちそうなイベントですね。
後藤さん:子ども達には「何で勉強をするのか」「どうして大学に行くのか」を考えてほしいんです。自分の目標をしっかり持ってそれに向けて進んで行かなければ、勉強をするモチベーションなんて上がりませんからね。だから社会には様々な職業があることを知って、興味を持ってほしかったんです。

教育を変えたい、という熱い思い。
——後藤さんは子どもの教育に強い関心を持っているようですね。
後藤さん:そもそも政治に関心のない大人が多過ぎると思っているんです。そのことは選挙の投票率の低さでもわかりますよね。僕はなんとか政治を変えたいと思ったので、市議選に立候補したこともあるんです。落選してしまいましたが、政治に興味を持ってくれるような子どもを育てるために、教育に力を入れることが大切だと思いはじめました。
——なるほど。
後藤さん:自分にも子どもができて授業参観に行く機会があったんですけど、僕の子どもの頃とやっていることが変わっていなくて驚いたんです。そこで妻とも話し合って、海外で生活してみようとマレーシアに渡りました。

——マレーシアでの生活はいかがでした?
後藤さん:いざ生活してみるとイメージしていた国とは違って、空気も良いわけではないし教育の格差も感じましたね。離れてみて日本の良さを見直すことになり半年で帰国したんですけど、その経験を基にマレーシアで日本人のオンライン高校を作りたいと考えるようになったんです。
——それはいったいどういう構想なんですか?
後藤さん:日本からのオンライン授業を受けながら、高校3年間をマレーシアで生活する新しい教育システムを作りたいんですよ。

——それはどうして?
後藤さん:不登校が原因で定時制高校や通信制高校に行く子が増えていますけど、それでも社会に適応できず引きこもりになるケースって多いんですよね。また、大学受験のために仕方なく高校に通う子もいるのではないかと思います。そもそも日本は便利で恵まれ過ぎているから、それに慣れちゃって視野が狭くなっているように思えるんです。ですので外から日本を俯瞰して見ることで、日本の姿を改めて見直してもらいたいんですよ。
——なるほど。
後藤さん:マレーシアにはその後も何かと縁があって、プログラミングを教えてくれたのもマレーシア在住の日本人だし、カフェのメニューをデザインしてくれたのもマレーシアのアニメーターなんです。いつかは子ども達が政治や経済に興味を持ってくれるようなアニメを作って、配信したいという夢もあります。

森の巣箱 モリスバカフェ
新潟市西区坂井東6-1-4
025-367-3019
Advertisement
関連記事
カフェ, カルチャー
人々が集い繋がる空間「dAb COFFEE STORE」。
2019.10.08
カフェ
いつでも温かく迎えてくれる、居場所になるカフェ「SEIKŌUKI」。
2023.07.28
カフェ
車屋さんがはじめた「COFFEE GARAGE CONTEMPORARY」。
2023.11.17
カフェ
映画好きの店主がはじめた、十日町の「ロマンチックコーヒーオッタ」。
2024.02.04
カフェ
ハーブインストラクターが輝くステージ「cafe AROMAMA」。
2025.03.30
カフェ, 食べる
カフェだけど、花屋さん。地元野菜が美味しい「なごみ庵 花茶花茶」。
2020.04.02
新しい記事
食べる
グルテンフリーのお菓子が楽しめる
「米粉シフォンのお店 chuchu」
2026.06.25
New Eyes Niigata
New Eyes Niigata #09 石井圭
2026.06.25
買う
会いたくなるタオルソムリエがいる、
堀之内南のタオル専門店「Lavic」
2026.06.24
カルチャー
世界を旅して言葉や写真を綴る
編集者&カメラマン「松岡宏大」
2026.06.23
食べる
サクサク、もちもちの米粉クレープ。
高田にある「Hello MAIDO」
2026.06.22
ものづくり
30年後の愛情を育てる暮らしの道具。
学校町「ジクウノアトリエ新潟」
2026.06.21


