五泉にあるアルビレックス新潟の聖地「ろばた焼 杉」。
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2024.03.08
アルビレックス新潟のサポーターたちが集まる「聖地」となっている居酒屋が、五泉市にあることをご存知でしょうか。 店内がアルビグッズのオレンジに彩られている「ろばた焼 杉(すぎ)」にお邪魔して、店主の林さんにお料理のことやアルビへの思いを聞いてきました。


ろばた焼 杉
林 和重 Kazushige Hayashi
1954年阿賀町(旧東蒲原郡三川村)生まれ。五泉市の割烹旅館で板前の修業を積み、1976年に22歳で「ろばた焼 杉」をオープン。アルビレックス新潟の応援はライフワークになっている。
22歳で独立して、炉端焼きの店をオープン。
——今日はよろしくお願いします。
林さん:こちらこそ、よろしくお願いします。名刺を持ってないもんだから、挨拶だけですみませんね。私はこの顔が名刺だからさ(笑)
——上手いこと言いますね(笑)。林さんはずっと料理の仕事ひと筋なんですか?
林さん:そうです。父親が商売で魚をさばいたり料理をしたりしているのを見て育ったので、自分も料理の仕事をやってみようと思ったんです。それで五泉にあった有名な割烹旅館で住み込み修業させてもらいました。
——修業はキツかったですか?
林さん:とにかく忙しかったから、教えてもらえるような時間がないんです。だから親方や先輩の仕事を見ながら学んで、繰り返し料理を作りながら身体で覚えていきましたね。
——現場で鍛えられたわけですね。その後もどこかで修業されたんでしょうか。
林さん:その割烹旅館で8年間修業を積んだ後、22歳のときに知り合いから誘われるかたちで「ろばた焼 杉」をはじめたんですよ。最初は板前として誘われたんですけど、いずれは私に店を引き継ぐつもりだったようで「好きな店名をつけていい」と言われたので、旧姓の「杉山」から「杉」の字をとって「ろばた焼 杉」とつけさせてもらいました。

——その後、正式に林さんがお店を引き継いだんですね。
林さん:6月からはじめたのに10月には店を引き継いだんですよ(笑)。当時はこのへんに炉端焼きの店なんてなかったから、新鮮に感じたのかとにかく流行りましたね。寝ないで働き続けてもいいくらい楽しかったです。それから50年以上お店を続けてきたけど、今でも仕事をしているときがいちばん楽しいですね。

アルビレックス新潟サポーターの「聖地」になったわけ。
——さっきから店内を見ていて気になっているんですけど、アルビレックス新潟のグッズやポスターがたくさんありますよね。
林さん:2階の宴会場には壁一面にフラッグが飾ってありますよ。うちはアルビレックス新潟のサポーター達から「聖地」と呼んでもらっている店なんです。試合がある日はテレビで中継を流しているので、アルビサポーターのお客さんが集まるんですよ。

——林さんがアルビレックス新潟を応援するようになったきっかけは何だったんですか?
林さん:お客さんから頼まれて、店で試合のライブビューイングをやったことがきっかけですね。アウェイ戦は現地まで観に行くことができるんだけど、ホーム戦は店の営業日と重なるのでなかなか現地で観戦できないんですよ。だから店のテレビでお客さんたちと試合を観戦しています(笑)
——アルビレックス新潟のどんなところに魅力を感じるんでしょうか?
林さん:新潟を背負って戦ってくれているところでしょうかね。私たちも一体になって応援することで、一緒に新潟を盛り上げていきたいと思っています。
——なるほど。林さんのお気に入り選手はいるんですか?
林さん:う〜ん……みんな応援しているんだけど、ゴールキーパーの小島選手かな(笑)

カフェのオープンを支えた「なんとかなる」の精神。
——林さんはどんなことを意識しながら、料理を作っていますか?
林さん:人それぞれで味の好みは違うから、自分が美味しいと思ってもお客さんが美味しいと思ってくれるとは限らないので、難しいとは思うよねぇ……。だけど、できる限りお客さんの口に合うような料理を作りたいとは思っています。
——そのために心掛けていることがあったら教えてください。
林さん:うちは魚を使った料理が多いんだけど、魚っていうのは値段の高い安いに関係なく、鮮度がよければどれでも美味しいんですよ。だから、できるだけ新鮮な魚を使うようにしています。鮮度が良くないときは正直に伝えて、それでもお客さんが食べたいと言うならお出しするようにしているんです。

——徹底していますね。他にも気をつけていることがあったら教えてください。
林さん:魚を塩焼きするときは焼けるのが早い部分をアルミホイルで隠しながら、均等に焼くよう気をつけていますね。
——和食ならではの、素材を生かした心配りを感じますね。
林さん:おかげさまで、お客さんからは「杉の料理は何を食べてもハズレがない」と言っていただいています。ありがたいですね。

——嬉しい言葉ですね。料理以外にもこだわっていることはあるんでしょうか。
林さん:自分の人間性を出しながら、元気良く営業するように心掛けています。いつでも大きな声で「いらっしゃいませっ」って声をかけて、お客さんをお迎えするようにしているんですよ。うちの店に来たお客さんが、少しでも元気になって帰ってくれたら嬉しいですね。
——お話を聞いていると、心から仕事がお好きなことが伝わってきますね。
林さん:私にとって仕事は趣味なんです。人生の薬みたいなものだと思っています。だから休まないで働いていてもいいってくらい楽しいですね。これからもできるだけ長くお店を続けて、お客さんの顔を見ていられたらいいなと思っています。もちろん、アルビレックス新潟の応援も続けていきたいですね。

ろばた焼 杉
五泉市馬場町1-2-7
0250-43-2786
11:30-13:00/17:00-23:00
月曜休
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