県産フレッシュフルーツのドリンク＆クロッフルの店「STELLAR」。

約20店舗が集まる燕市の商業施設「Next Generation Town」の中に、フレッシュなフルーツジュースとクロッフルが楽しめるお店「STELLAR（ステラ）」があります。旬のフルーツには美容効果が期待できるそう。美味しくて、きれいになれて、そして「映える」メニューを考えているのは店長の加藤さんです。未経験から飲食業へ進んだきっかけや、叶えたい夢のことなど、いろいろとお話を聞いてきました。

STELLAR

加藤生　Ubu Kato

2000年新潟市生まれ。居酒屋やスーパーなどでアルバイトを経験し、2023年6月から「STELLAR」の店長を務める。愛犬家でチワックスとポメラニアンと暮らしている。

同世代に刺激を与える、未経験からのチャレンジ。

——加藤さんはずっと飲食系のお仕事をされてきたんですか？

加藤さん：私、飲食業の経験はほとんどないんです。居酒屋でアルバイトをしていましたけど、メニューを考えたりキッチンに入ったりはしたことがなくて。コロナ禍もあったし「飲食業って大変なんだ」と感じていたので、まさか自分がお店を任せてもらうことになるなんて思いもしませんでした。

——どんなきっかけで「STELLAR」の店長さんになったんですか？

加藤さん：双子の兄が「Next Generation Town」の建設に関わっていて、「今度たくさんのお店が集まる場所ができるから、自分の好きなことをやってみれば」と言ってくれたんです。私には「やりたい夢」があったんですけど、でも経験がないから自信が持てなくて。このお店で働くかどうかも最初は迷っていて、コンテナが建ちはじめてだんだんかたちになってきた頃からようやく「やってみたいな」って気持ちが強くなりました。

——その「やりたい夢」というのは？

加藤さん：いつかドッグカフェをやりたいなって。犬が大好きなので「ワンコと一緒に過ごせる空間を作れたらいいな」と思っていました。そのためには飲食経験がないといけないのに経験はないし……ってモヤモヤしていたんです。でも「Next Generation Town」の店舗さんには、初めてお店を持つ方もたくさんいて。「同じ気持ちで頑張れるかな」「ここなら挑戦できそう」って思えました。

——似たような状況の人がいるって頼もしいですよね。

加藤さん：私の年齢ってまだ学生か社会人になったばかりって年だから、同じような経験をしている友達がいないんですよ。だから相談できる人が少なくって。「これで大丈夫かな」って気持ちのままお店をはじめたんです。でも私の姿を見て「この人がやっているんだ」って刺激を感じてくれる同世代のお客さまがいらっしゃるんです。この年でも「やりたいことができるんだ」って思ってもらえているような気がします。

——加藤さん、かっこいいですね！

加藤さん：何かをはじめるって勇気が必要じゃないですか。仲良しの友達が今、飲食のお店を頑張っているんですけど、「加藤さんがきっかけなんだよ」と言ってくれてすごく嬉しかったです。専門学校に通っている友達も「やりたい道へ行きたいって気持ちが強くなったよ」って言ってくれます。

——きっと頑張っている姿がキラキラしているんでしょうね。ご自身でも「変わったな」って思います？

加藤さん：自分ではよくわかりません。でも、もともとアクティブじゃないから、私が汗をかいている、日焼けしているとかで友達がびっくりするんですよ（笑）。あ、でも気持ちの面で変化はありました。これまで飲食店には「食べる」目的で行っていましたけど、自分でお店を始めてから、新作とか季節のメニューとかが気になるようになりました。どんな材料を使っているんだろう、どれくらいの甘さなのかなって知りたくて。

旬のフルーツを生かした、美容効果が期待できるドリンクが好評。

——お店についても教えてください。どんなメニューがあるんですか？

加藤さん：ドリンクとスイーツをご用意しています。「なるべく新潟県産のもので」っていうのがこだわりで、県産の季節のフルーツを取り入れています。イチジクとかル・レクチェのメニューも時期になるとありますよ。今は苺が美味しいので、おすすめは「いちご＆クリームクロッフル」と「いちごミルク」ドリンクです。

——どんなお客さんが多いですか？

加藤さん：ほとんど女性なんですよね。外看板にフルーツドリンクの栄養効果・効能をご紹介しているからかもしれません。フルーツは美容にもとても良いですからね。生のフルーツを使っているから、フレッシュで美容効果を損なわないんです。

——メニューを考えているのは加藤さん？

加藤さん：自分で試作を繰り返したメニューがほとんどです。メニュー作りは根気ですね（笑）。寒い時期に美味しいホットチョコレートと、クロッフルのオレオ＆クリーム、いちご＆クリームは自信作です。味だけじゃなくて、写真を撮りたくなるような見た目のキュートさにもこだわりました。

——完成まで苦労したメニューもあります？

加藤さん：冬の限定メニューだった「さつまいもシェイク」ですかね。紅はるかを使って、ゼロから頑張りました。フルーツもそうですけど、さつまいもの品種によって糖度が違うから、紅はるかをどう蒸すのがいいのかいろいろ試したんですよ。お鍋、電子レンジで調理してみて、炊飯器で蒸す方法に落ち着きました。ドリンクの場合は、どうやって素材を生かして飲みやすくするのがポイントかなと思いますね。

施設内に「ペットが食べられるメニュー」があってもいい。

——こちらのお店での経験が、加藤さんの夢に近づいているなって手応えはありますか？

加藤さん：少しずつですけど、あります。「Next Generation Town」には、ワンコ連れのお客さまがすごく多いんですよ。「STELLAR」が、この施設の中でワンコが楽しめる場所になれたらいいなと思います。やっぱりペットと一緒に過ごしたいですもんね。ワンコが食べられるメニューも考えてみたいですよね。