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トマト嫌いも好きになる。「トマーテ」が栽培する高糖度トマト。

  • その他 | 2024.07.13

一般的なフルーツトマトの糖度が約8度とされている中で、「株式会社トマーテ」のトマト「ララ・トマテーゼ」は平均糖度が10〜13度と、とっても甘いんだそう。土を使わない最新の栽培方法を採用し、安心で美味しいトマトを栽培していると聞き、新潟市江南区にある立派なハウスにお邪魔しました。代表取締役社長の水野祐希地さんと、代表取締役の水野篤児さん、部長の市橋さんに、「トマーテ」のトマトの特徴や、栽培のこだわりについてお話を聞いてきました。

 

 

株式会社トマーテ

水野 篤児 Atsuko Mizuno

1983年新潟市生まれ。アニマルコミュニケーターとして長年働く。3年前に「株式会社トマーテ」に入社。野菜ソムリエの資格を取得。「株式会社トマーテ」代表取締役を務める。

 

株式会社トマーテ

市橋 智弘 Tomohiro Ichihashi

1970年新潟市生まれ。「株式会社トマーテ」で部長を務める。

 

トマトの知られざる豊富な栄養素。

――どういう経緯でトマトを栽培する会社をはじめることになったんですか?

祐希地さん:私は昔、漢方薬を飲んでいたんです。漢方薬は中国から輸入しているものがほとんどなんですけど、近年は汚染の問題があって、できれば無農薬で漢方を作れないかなと考えました。そんなとき、ある企業が朝鮮人参の水耕栽培に成功したと聞いて、東京の試験場に視察に行ったんです。

 

――最初は漢方を育てようと思っていたんですね。

祐希地さん:でも実際に行って現場の人から話を聞くと「なかなか難しいんだ」と。大きいのができたり小さいのができたりして、なかなか商品にならないんだそうです。それで、何か他に漢方薬に代わるものがないかなと探すことにしたんです。

 

 

――そこでトマトが出てくるわけですね。

祐希地さん:トマトは非常に栄養価が高いですし、他の野菜に比べて採算性がある。それに当時、ある大学教授の方がトマトには「エスクレオサイドA」という物質が入っているということを学会で発表したんです。

 

――その物質を摂取すると、どんないいことがあるんですか?

祐希地さん:コレステロールの沈着を防ぐ作用があるんです。トマトにはそのほかにもリコピンとかGABAとか、薬用に代わるような成分がいろいろ入っているんだと知りました。それでトマトの栽培をスタートすることにして、6年前に会社を立ち上げました。

 

最先端の技術を使った、安心で衛生的な栽培方法。

――それにしても立派なハウスですよね。土を使わない最先端の農法で栽培していると聞きました。

祐希地さん:いろいろな方法がある中で、この「アイメック農法」がいちばん安全性の高い栽培方法だと思いました。土を使わないので害虫、細菌、ウイルス感染を防ぎますし、減農薬で栽培しています。ハウスの地面をコンクリート敷きにしたのも、うちが日本第一号なんだそうです。ちょうど法律が変わったタイミングで建てたものですから。

 

――ハウスの地面をコンクリート敷きにするメリットは、どんなところなんでしょう?

祐希地さん:地面を土にするとモグラが出たりネズミが出たり、いろいろな虫が湧くわけですよね。でもうちの場合はコンクリートですので、ほとんど虫が出ないんです。ハウスに入るときは靴を履き替えて、エアシャワーを浴びてから入るので、環境、衛生面が他のハウスよりもカバーできているかなと思います。それから気温や湿度などは機械が自動で制御しているんです。人は床屋さんと同じように、伸びた葉を手入れしています。

 

篤児さん:あとハウスの中にハチを放していて、ハチによる受粉をしているんです。手でも受粉はできるんですけど、そうするとトマトが歪な形になってしまうんです。ハチで受粉した方がきれいな形になるんですよ。

 

糖度の高い、全国トップレベルのトマト。

――こちらで採れるトマトの特徴はありますか?

祐希地さん:今導入しているシステムは、糖度の高いトマトが栽培できるっていう特徴があるんです。実際にやってみると思っていたよりも難しいんですけど、糖度の高いトマトはできていますね。

 

――平均してどのくらいの糖度のトマトができるんでしょう?

祐希地さん:だいたい糖度8度以上がフルーツトマトの基準だと言われているんですけど、ここのトマトは10〜13度ぐらいです。

 

――そんなに甘いんですね!

市橋さん:好みにもよりますけど、味の濃いトマトができるのはやはり冬場ですね。トマトらしい味のトマトになるのは2月です。今の季節だと、どっちかというと甘みが強いトマトになります。

 

――こちらで育てたトマトが、今年5月に「全国ミニトマト選手権」で銅賞を受賞されたと聞きました。

篤児さん:この選手権の主催が「日本野菜ソムリエ協会」なんです。去年のオフシーズン中に野菜ソムリエの資格を取ったので、それをきっかけに「出てみたいな」と思ってエントリーしました。トマトの全体的な甘み、酸味、塩味とかを評価されました。

 

 

――「トマーテ」のトマトはどちらで購入できるんでしょう?

市橋さん:ECサイトで購入できるのと、「新潟伊勢丹」さん、新潟駅の中の「YAOYA SUN」、「いっぺこ〜と」さん。あとは直売所、一部のスーパーさんにも卸しています。

 

――販売をはじめてみて、トマトを購入された方のリアクションはいかがですか?

祐希地さん:リピーターの方が多いんです。ECサイトから購入される方が多くて、北は北海道、南は沖縄までお届けしています。特に「子どもがトマト嫌いだったけど、ここのトマトを食べて好きになった」と言っていただくことが多いですね。贈り物にする人もいらっしゃいます。

 

 

――やっぱり生のまま食べるのがいちばんだとは思うんですけど、他にもおすすめの食べ方ってありますか……?

祐希地さん:それぞれ好みがあると思いますけど、火を通すとコクが出ますよね。

 

篤児さん:ミートソースにしたり、モッツァレラチーズとオリーブオイルを合わせたりするのが好きです。夏場はミルクと合わせてスムージーみたいにするのも美味しいですよ。

 

市橋さん:私はトマト鍋がおすすめです。

 

――トマトスムージー……試してみたいです。最後に「トマーテ」さんとしてのこれからの目標を教えてください。

祐希地さん:どうやったら、できるだけ高糖度のトマトができるか挑戦中なんです。暖冬だとなかなか糖度が上がらなくって。自然環境ですからそこは難しいですよね。今まででいちばん高いもので14度のトマトができたんですけど、1カ月ぐらいしか採れなくって。長い期間続けて採れるようにしていきたいですね。

 

 

 

株式会社トマーテ

本社:新潟市江南区横越中央3-5-12

TEL:025-250-6307

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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