天神尾の「smoke酒場 けむりセカイ」で、美味しい燻製料理と楽しい会話を。
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2021.12.19
今年の3月に開通した新潟鳥屋野線沿いに「smoke酒場 けむりセカイ」というお店があります。ブルーの個性的な店構えは、カフェのようでもあり、居酒屋のようでもあり。いったいどんなお店なのか、オーナーの麩澤さんにいろいろとお話を聞いてきました。

smoke酒場 けむりセカイ
麩澤 健太郎 Kentaro Fuzawa
1974年新潟市生まれ。高校卒業後、地方公務員として1年間勤務。その後、やりたいことを見つけるためスーパーやゲームセンターなどでアルバイトを経験。結婚を機に営業の仕事に就き、23年間勤めた会社を今年の8月に退職。同月「smoke酒場 けむりセカイ」をはじめる。趣味は筋トレ。愛犬はゴールデンレトリバーの風太くん。
昼も夜も、みんなで楽しめる「喫茶酒場」。
——個性的なお店の名前と外観が気になってお邪魔しました。「けむりセカイ」って、どんなお店なんですか?
麩澤さん:ひとりでも楽しめる「喫茶酒場」です。燻製料理をつまみにお酒を楽しめるお店ですが、昼も営業していますし、飲食よりも「みんなでコミュニケーションを取ること」をメインに考えて作ったので、「喫茶酒場」と呼んでいます。
——その「喫茶酒場」というのはいったい……。
麩澤さん:「喫茶酒場」は僕が作った言葉です(笑)。「喫茶店のようでもあり、酒場のようでもあるお店」ってところでしょうか。町内の人たちが集まる「自治会館」のような場所を目指しています。
——いろんな人と交流ができる場所、って感じでしょうか。
麩澤さん:そうですね。「人と人が楽しく交流できる場所を作りたい」と思ってこのお店をはじめました。店を作るときにイメージしたのは、テレビ番組の「踊る! さんま御殿!!」です。僕がMCになって、お客さんと話をしたり、話を振ったりしたいと思いまして(笑)

——なるほど(笑)。お客さんとはどんなお話をされるんですか?
麩澤さん:いろいろな話をしますよ。自分たちの夢について話すこともあれば、重い話をするときもあります。たわいもない話もたくさんしますしね。どんな話題も大歓迎です。もちろん賑やかな空気感が好きではない人には配慮をしていますので、ご安心ください。長年、営業職として働いてきたので、場の空気を読む力は養っていますんで。
——新潟駅から少し離れている場所にあるのは、何か理由が?
麩澤さん:「繁華街ではなくて、住宅街にお店を出したい」と考えていました。そうすれば、近所に住んでいる方がふらっと遊びに来てくれて、長いお付き合いができると思ったんです。この辺りは単身赴任の方が多いみたいで、仕事終わりに飲みに来てくださる方もいらっしゃいますよ。
——「smoke居酒屋 けむりセカイ」というお店の名前も個性的ですよね。
麩澤さん:お店の看板料理が燻製料理なので、「smoke居酒屋 けむりセカイ」と名付けました。僕が6年間研究した、自慢の燻製料理をお出ししています。
——え、6年間も燻製料理を研究されたんですか?
麩澤さん:どこかで修業したわけではないんですけどね。仕事で福島に出張に行ったときに、はじめて燻製料理を食べてからめちゃくちゃハマってしまいまして。自宅のキッチンで、いろいろな食材を燻製にして楽しむのが趣味だったんですよ。

——どんなメニューがあるんでしょう?
麩澤さん:ランチにはベーコンの燻製を使ったパスタ。おつまみには、うずらのたまごやナッツ、チーズ、サラミなどの燻製盛り、今の時期はチーズフォンデュなんかをご用意しています。
——燻製料理ってお酒に合いますよね。カフェメニューだとどんなものが?
麩澤さん:自家製のクラフトコーラも人気ですね。カルダモン、シナモン、クローブなんかと一緒に煮詰めて作るスパイシーな白いコーラです。このコーラも僕のお手製ですよ。

23年間勤めた会社を辞め、47歳で飲食店をスタート。
——そもそも、お店をはじめようと思ったきっかけはなんでしょう?
麩澤さん:数年前に「自分がやりたいことってなんだろう」ってじっくりと考える機会があったんですよ。そのときに、自分の持ち味である「営業で培ったコミュニケーション力」と「燻製料理」を生かして、人と人を結びつけるような場所を作りたいと思いました。そう思いはじめたら、このお店のコンセプトやレイアウトが次々に浮かんできたんです。
——そのやりたいことが、「けむりセカイ」だったわけですね。
麩澤さん:僕、高校を卒業して地方公務員になったんですけど、やりたい仕事ではなかったから1年で辞めたんです。それで、「やりたい仕事」を探そうと思って、いろいろなアルバイトを経験したんですが、やりたいことを見つける前に結婚することになりまして。それで会社員になって営業の仕事をしていたんです。家族がいたから、仕事を頑張って続けることができたんですね。でも、子どもたちが社会に出て、お金もかからなくなったし、お店のアイディアが浮かんでからは「いよいよ自分のやりたいことができる」って、ワクワクする気持ちが止まらなかったですね。

——長く勤めた会社を辞めるって、けっこう大変な決断だったのでは?
麩澤さん:前職は23年間務めましたし、最後は執行役員の立場でした。「今から脱サラするなんて無謀だ」とか「辞めるなんてもったいない」と言われたこともありました。でも僕は「やると言ったことは絶対にやる人間」なんです。そのことを妻や前職の社長が理解してくれたことには本当に感謝していますね。
——じゃあ、周囲の応援もあったんですね。
麩澤さん:自分でも「なんて恐ろしいことをはじめたんだろう……」と思うこともあるんですが、挑戦することが好きなんですよ。「ずっとチャレンジャーでいたい」と思っているんです。営業をはじめた頃って、ひとりで仕事を取ってくることが醍醐味だったんですよね。心のどこかで「あの頃みたいに、一兵卒に戻って結果を出したい」をいう気持ちがあったんです。
——ちなみに、何か決断の決め手になったことってあるんですか?
麩澤さん:4年前にゴールデンレトリバーの風太くんを飼ったことですかね。大型犬と一緒に暮らす前は、「ご飯代はどれくらいかかるんだろう」「病気になったらどうしよう」って、いろいろな不安があったんです。でも、いざ一緒に生活をはじめたら「こんなに素晴らしい世界があったんだ」って思える毎日でした。犬と暮らす前に、あれこれ考えていたことって、どれも余計な心配だったんですね。それで、なにかを始めるときに「やらない決断」をするのって、自分が自分に言い訳を作っているだけだと気がついたんです。こういうことって、きっと仕事の面でもありますよね。キャリアを積めば積むほど、リスクを回避するようになる。でもそれって「できない理由を自分で作っているだけじゃないか」と思うようになりました。僕の場合はワンちゃんのおかげで、「やらない理由」をぶっ壊して、このお店をはじめるという挑戦ができたんですよ。

人と人との関わりが薄れているからこそ、「明るくなれる場所」が必要。
——今年の8月にオープンしたそうですが、コロナ禍でのスタートとなったのには何か理由が?
麩澤さん:新型コロナウイルスの影響で、これまでの世の中の当たり前がひっくり返りましたよね。ステイホームが推奨されて、皆さん引きこもりがちになっているんじゃないでしょうか。僕は「コロナ禍で人同士の関わりが薄れている」と感じたんです。その場の空気を察したり、会話したりすることって、動物とは違う、人間らしいことなのに、その「人間らしさ」を味わえる場所がどんどんなくなっているんじゃないかって。それで、今こそ「人が交流できる場所」が必要だと思いました。大勢で集まれないのであれば、ひとりで来店しても安全にコミュニケーションを取れるお店にすればいいと考えたんです。
——なるほど。いろいろな意味で、今のご時世にぴったりなお店だな、と思いました。さて、この次はどんなことをしたいと思っているんでしょう?
麩澤さん:まずは3年間、お店をしっかり作り上げたいと思っています。それで「けむりセカイ」の成功と失敗をしっかり考察して、ひとりでも楽しめるお店をもっと増やしたいですよね。ネット社会ですし、これからもっと「人との交流がなくなってしまうんじゃないか」と思うんです。上司と一緒に飲みに行きたくないという人も多いらしいですし。でも、人間の持っている明るい面をなくさずにいられる場所って大切ですよね。そんな「人が明るくなれるお店」を増やすのが、これからの夢ですね。

smoke酒場 けむりセカイ
新潟市中央区天神尾1-9-7 アーバンハイツワタイチ1F
TEL: 025-369-0722
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