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ボロネーゼしかない、こだわりの専門店「nijiwo」。

JR燕三条駅の近くに「本日もボロネーゼしかありません。」という大胆な看板を掲げた「nijiwo(ニジヲ)」というボロネーゼ専門店がオープンしました。なぜ毎日ボロネーゼしかないのでしょうか。気になるところを、nijiwoの中沢さんに聞いてきました。

 

 

nijiwo

中沢 亘琉 Wataru Nakazawa

1968年三条市生まれ。アパレルショップや家業の紙加工業を経て、マクロビランチやちょい飲み店を経営し、2022年に「BIGOLI®(ビゴリ)」認定のボロネーゼ専門店「nijiwo」をオープンする。趣味は夫婦で楽しんでいるSUP。

オープンのきっかけは、テレビの情報バラエティ番組。

——「本日もボロネーゼしかありません。」っていう看板が、とんでもないインパクトを与えますね(笑)。中沢さんはずっとイタリアンの料理人をやってきたんですか?

中沢さん:そうでもないんですよ。最初は「A.yelL(アエル)」という名で、マクロビランチを提供するお店をやりながら、夜にはちょっと飲めてちょっとつまめるようなお店をやっていました。でも、当時はまだマクロビが今のように普及していなかったので、いろいろと試行錯誤しましたが3年ほどで辞める決断をしました。

 

——あらら、早過ぎたんでしょうかね……。でも夜のお店は続けていたんでしょうか。

中沢さん:はい、「nijiwo」をはじめるまで11年間続けてきました。でも僕は料理経験があったわけではないし、ひとりで営業していたので、SNSも含めて宣伝を一切してこなかったんですよ。だから、地元の方々には「何だかわからない怪しいお店」と思われていたんじゃないでしょうか(笑)

 

 

——宣伝もせずに11年間も続けてきたのはすごいですね。今年になって「nijiwo」をはじめたのは、どうしてなんですか?

中沢さん:新型コロナで「AL」の営業にも影響が出はじめたんです。そこでワンオペ営業できるような、昼営業の飲食店ができないかと考えていました。そんなとき、奥さんがたまたまテレビの情報バラエティ番組で、ボロネーゼ専門メーカー「BIGOLI®」の社長さんの話を聞いて、直感でピンときたようなんです。すぐにメニューライセンス取得の資料請求して、僕がその話を聞いたのはすべての段取りが終わってからでした(笑)

 

——奥さんは何か感じるところがあったんでしょうね。中沢さんは「BIGOLI®」のどんなところに魅力を感じましたか。

中沢さん:「BIGOLI®」の社長さんとお話をさせてもらって、食に対して妥協をしない姿勢に共感できたんです。安くするために誤魔化すのではなく、コストをかけてもいい材料を使ってしっかりした料理を提供するというものでした。その言葉を聞いて「BIGOLI®」を信用して手を組む決心をしました。

 

 

——店名の「nijiwo」というのは「虹を」という意味ですか?

中沢さん:そうです。虹って誰が見ても嬉しいし、幸せな気持ちになるじゃないですか。虹を見て腹をたてる人って、まずいないと思うんですよ(笑)。「虹を」で止めたのは、その先をお客様それぞれに想像してほしいからなんです。ロゴも虹を表しているんですが、天使の羽やパスタの麺、僕たち夫婦が好きな海の波も表現している奥さんの傑作です(笑)

 

こだわりボロネーゼの賞味期限は、10分間。

——ボロネーゼって、ミートソースに似たパスタですよね。

中沢さん:よく間違われるんですけど、ボロネーゼとミートソースはまったく違うんです。ひき肉を使ってトマトソースで伸ばしたミートソースとは違って、本場のボロネーゼは角切り肉と赤ワインで作る「肉料理」なんですよ。

 

——そうだったんですね。勉強になりました! 他にも「nijiwo」さんのボロネーゼの特徴ってありますか?

中沢さん:麺はもちろん「BIGOLI®」の極太生パスタを使っているので、コシのあるモチモチ食感を楽しんでいただけます。日本の多くの店が提供しているパスタの量って、現地サイズと比べて少な過ぎるんですよ。当店は国際サイズの240gで提供しています。トッピングしてあるチーズは作り置きしないで、ひと皿ひと皿丁寧に手削りしているんです。あと自然原料だけで作っているので、賞味期限は10分間なんです(笑)。ですから提供されたら伸びて固まってしまう前に召し上がっていただきたいですね。

 

 

——こだわって作っていることがよくわかりますね。

中沢さん:こだわって作るのはもちろんですけど、いちばん大事なのは自分たちが心をこめて楽しくお店をやることだと思っています。お客様に料理を心から楽しんでいただくためには、お店の雰囲気って必ず影響してくると思うんです。

 

——とてもいい心がけだと思います。

中沢さん:おかげさまでオープン以来盛況なんですが、僕と奥さんのふたりで切り盛りしているお店なので、お客様をお待たせするのが申し訳ないと思っています。暑いなか外に行列ができていると心苦しくなりますね。接客を担当している奥さんは、お客様ひとりひとりとコミュニケーションをとる暇もないので、ジレンマを感じているようです(笑)

 

 

——なるほど。じゃあ想像を超えた盛況ぶりなんですね。ボロネーゼの味の反響はいかがですか?

中沢さん:イタリアに留学経験のあるお客様が「日本でこんなに美味しい本場のボロネーゼが食べられるとは思わなかった」と言ってくださったのは嬉しかったですね。あとカップルのお客様が帰った後、ランチョンマットの裏を使った書き置きがあったんです。「とってもおいしかったです!」って書いてあって感動しました。

 

——お話を聞いている私まで嬉しくなるエピソードですね。今後はどんなふうに営業していきたいですか?

中沢さん:いずれはドリンクやアレンジメニューを提供できたらいいなと思っています。その上で本格的なボロネーゼをもっと多くの方々に知っていただき、長く可愛がってもらえるようなお店にしていきたいですね。

 

 

 

nijiwo

三条市須頃1-33-2

11:30-14:30

日曜休

 

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