Things

人気料理教室の先生がはじめたティラミス専門店「Hiro Tiramisu」。

「ヒロクッキングスタジオ」という名前を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。新潟市西区にあった人気料理教室の名前です。そちらを主宰していた野股さんが、このたび「Hiro Tiramisu(ヒロティラミス)」というティラミス専門店をオープンして話題を呼んでいます。お店が入っている新潟市中央区の「G.lab NIIGATA(ジーラボニイガタ)」を訪ね、野股さんに新店への意気込みを聞いてきました。

 

 

Hiro Tiramisu

野股 正宏 Masahiro Nomata

1970年新潟市北区生まれ。東京の大学を卒業してすぐ新潟に戻り調理師専門学校で料理を学ぶ。その後は温泉旅館をはじめ、バー、レストラン、居酒屋、焼肉店、焼鳥店と幅広く料理の経験を重ね、2008年に料理教室「ヒロクッキングスタジオ」を開業。2024年には「Hiro Tiramisu」をオープン。食にまつわる資格を多数所有。旅が趣味で全国47都道府県を制覇した他、国外も30カ所を巡っている。

 

料理の楽しみを多くの人に伝えたくてはじめた、料理教室。

——野股さんは「ヒロクッキングスタジオ」という料理教室を主宰されていたんですよね。お料理は昔から好きだったんでしょうか?

野股さん:大学に進学するまではまったく興味がなかったんです(笑)

 

——それじゃあ、大学時代に料理に興味を持ったんですか?

野股さん:上京してひとり暮らしをはじめたことで、自炊するようになって料理の楽しさを知りました。卒業までの4年間ですっかり料理にハマってしまって、新潟に帰ってすぐに調理師専門学校へ入学したんです(笑)

 

 

——大学を卒業して、そのまま専門学校に入学とは(笑)。ちなみに料理のジャンルは決めていたんでしょうか?

野股さん:1年目はひと通りのジャンルを学ぶんですけど、2年目の選択授業では日本料理を選びました。

 

——それはどうしてなんですか?

野股さん:僕個人の考え方なんですけど、日本料理は幅が広くていろいろな料理に応用が効くんです。だからまずは日本料理を学んでおこうと思いました。専門学校を卒業してからも、岩室温泉にあるホテルで日本料理を中心に修業をさせてもらったんです。

 

——日本料理以外のジャンルも勉強されたんでしょうか。

野股さん:洋食から焼鳥までいろんな料理を学びました。とにかく料理を作ることが楽しかったんです。いつか自分だけが楽しむんじゃなくて、その楽しみをたくさんの人に伝えたいと思うようになってきて、2008年に「ヒロクッキングスタジオ」という料理教室をはじめました。

 

 

——そういう思いがあって、料理教室をはじめたんですね。

野股さん:場所を借りたり、自宅を使ったりして開催している料理教室は多いけど、専用の料理スタジオで開催している料理教室は少ないんですよ。それがきっかけで注目されるようになって、テレビや雑誌の料理教室をはじめ、企業のレシピ考案、フードコーディネーターといった、料理に関わる仕事も増えていきました。

 

——いろいろなところで活躍されていますよね。その野股さんが、スタジオでの料理教室をお休みすることになったのはどうしてなんでしょう?

野股さん:料理教室というのは、人が思っている以上にやることが多くて大変なものなんですよ。料理を考えて試作を繰り返しながらレシピを決めて、材料の買い出しをしてレッスンに臨み、終わったら後片付けをするわけです。家庭を持った頃からその生活が難しくなってきて、体力的にもキツくなってきたこともあって、スタジオでの教室をお休みさせていただくことにしました。

 

——なるほど。そんな理由があったんですね。

野股さん:再開を望む声も多くいただいて心苦しいんですが、新しい事業も応援していただけるとありがたいです。ちなみに他の料理にまつわるお仕事は継続していますし、スポット的な料理教室のご依頼には対応しています。

 

「萌え断」を楽しめる瓶入りのティラミス。

——料理教室に代わる事業としてはじめたのが「ティラミス専門店」だったわけですね。

野股さん:そうなんですよ。今まで人に料理を教えてきたけど、自分が料理したものを提供してこなかったので、そうした体験をしてみたいという気持ちがあったんです。

 

——いろいろな料理やスイーツがあるなかで、ティラミスを選んだのはどうしてなんですか?

野股さん:僕は甘党なのでスイーツの店をやりたいと思っていたんです。そのなかでも特にティラミスが好きだったので、ティラミスの専門店をやることにしました。

 

 

——かなり個人的な趣味があったわけですね(笑)

野股さん:そうですね(笑)。あと、ティラミスには普遍的な人気があるように感じたんです。30年前にあった「イタめしブーム」で人気が出て以来、今まで生き残ってきたスイーツなんですよ。そのわりに新潟には専門店がなかったので、ティラミス専門店「Hiro Tiramisu」をオープンしました。

 

——確かに見かけなくなったスイーツが多いなかで、ティラミスはしっかり日本に定着していますよね。ところで「G.lab NIIGATA」内にオープンしたのはどうしてなんでしょう?

野股さん:クッキングスタジオをリノベーションして店舗にしようと考えていたところ、こちらを管理している「株式会社 全建」の社長さんからお声掛けいただいたんです。いろいろなお店が入っているので、お互いに相乗効果があってありがたいですね。

 

 

——いろいろなティラミスが並んでいますね。

野股さん:定番商品は7種類で、いちばん人気はシンプルなプレーンティラミスです。その他に季節限定商品を1種類ご用意していて、今は「さくら抹茶」という商品を提供しているんですよ。もう桜の季節も終わるので、次はイチゴを使った商品にしようと思っています。

 

——「さくら抹茶」は桜の花と抹茶のコントラストが美しいですね。ちょっとハーバリウムみたい。

野股さん:瓶で販売しているので「萌え断」じゃないけど、映える見た目にもこだわっていますね。瓶入りで販売しているのは手みやげに使いやすいからなんです。ゆくゆくはネットでも販売して、より多くの方々に味わっていただきたいと考えています。

 

 

——こちらのティラミスには、どんな特徴があるんでしょうか?

野股さん:本場イタリアのティラミスは生地にビスケットが使われていて、日本ではスポンジが使われているんですけど、うちではバウムクーヘンを使っているんです。いろんな生地を試したなかで、バウムクーヘンを使ったティラミスは生地がビチャビチャにならず、形がしっかりしていて崩れにくいんですよ。

 

——へぇ〜、バウムクーヘンを使ったティラミスって気になりますね。

野股さん:それから、それぞれのフレーバーを生かすように心掛けています。そのためにエスプレッソの分量を商品ごとに調整していますし、「あずき抹茶」みたいにエスプレッソを使わないものまであります。

 

——フレーバーに合わせて細かく調整されているんですね。

野股さん:これからは瓶入りにこだわらないスタイルのティラミスを作ってみたり、誕生日やクリスマス用にホールのティラミスを作ってみたり、いろいろなティラミスの可能性に挑戦していきたいですね。そしてティラミスの魅力を伝えていけたらと思っています。

 

 

 

Hiro Tiramisu

新潟市中央区女池7-19-11 2F

080-8146-5710

11:00-16:00

木曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
  • 部屋と人
  • She
  • 僕らの工場
  • 僕らのソウルフード
  • Things×セキスイハイム 住宅のプロが教える、ゼロからはじめる家づくり。


TOP