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香りを重視した鶏白湯ラーメン、長岡の「Ramen Dano Dano」。

  • 食べる | 2023.05.05

まるでカフェみたいなインテリアで、クリームパスタのようなラーメンを楽しめるお店が長岡に誕生しました。「Ramen Dano Dano(ラーメン ダーノダーノ)」という店名も、どこかイタリアンレストランのよう。人なつっこい笑顔のオーナー・和田さんからいろいろなお話を聞いてきました。

 

 

Ramen Dano Dano

和田 優 Yu Wada

1984年長岡市生まれ。専門学校卒業後、設計士や電気工事士の仕事を経て横浜のラーメン店で13年間働く。新潟に戻り、2023年2月に長岡市で「Ramen Dano Dano」をオープン。

 

不安はあったものの、周りに助けられてラーメン店をオープン。

——和田さんとラーメンの出会いを教えてください。以前もラーメン店で働かれていたんですか?

和田さん:最初は建築設計事務所で働いていたんですけど、電気工事の会社に転職しました。かなり忙しくて大変な職場ではありましたけど、ちゃんと電気が通って建物に明かりが灯るとその苦労も報われましたね。その後、横浜で暮らすことになってからラーメンの仕事をはじめたんです。

 

——ほう。それは何か思うところがあって?

和田さん:何も考えていなかったですね(笑)。たまたま住まいの近所にあったラーメン店でアルバイトさせてもらって、2年後に正社員になったんです。その会社はラーメン店を3店舗経営していたので、そのなかの1店舗で店長をやらせてもらいました。

 

——そのお店で働いているうちに、ラーメンの仕事に興味を持ちはじめたんですね。

和田さん:そうですね。社内で「冷やしラーメンコンテスト」をやって社員がアイデアを出し合い、選ばれたアイデアはメニュー化されるんです。そういう経験を通して、ラーメンのメニューを考える楽しさを学びましたね。あとは月並みだけど、自分が作ったものを「美味しい」と言ってもらえることが嬉しかったんですよ。

 

——独立を考えたきっかけは何だったんですか?

和田さん:会社がインドネシアのバリ島にラーメン店をオープンすることになって、俺もオープニングスタッフとして関わったんです。現地の人たちとは言葉が通じなくて大変だったけど、お店を立ち上げる楽しさを知ったことが独立のきっかけになりましたね。そのときの思い出のビールを、今、お店で提供しているんです。

 

 

——長岡でお店をやろうと思ったのはどうしてなんでしょう?

和田さん:お店をやる場所にこだわりはなかったんですけど、たまたま里帰りしたときにこちらの空き店鋪を紹介してもらったら、自分がやりたいお店のイメージに近かったんです。もともとはダイニングバーだった店舗で、居抜きのままどこもいじることなく入ることができました。

 

——「自分がやりたいお店のイメージ」というと?

和田さん:ラーメン好きな人はもちろん、普段はあまりラーメンを食べないような人にも来ていただきたいんです。ですから、いかにもラーメン屋さんっぽいお店にはしたくなかったんですよね。

 

 

——確かにラーメン屋さんというよりカフェみたいです。けっこう広めで、奥には小上がりまであるんですね。

和田さん:僕はテーブル席だけでいいと思っていたんですけど、長岡は家族連れや座敷を好むお客様が多いから、小上がりはあった方がいいと言われたんです。

 

——そうしたアドバイスはありがたいですね。

和田さん:何しろはじめて自分のお店をオープンするのでいろいろと不安はあったんですけど、周りの方々に助けてもらいながらなんとかスタートすることができました。本当にありがたいですね。

 

うま味よりも、香りを重視したラーメン。

——お店もお洒落ですけど、ラーメンも映えますね。これは鶏白湯ラーメンでしょうか。

和田さん:そうです。鶏をメインに豚と合わせてダシを取っているんです。個人的に鶏料理は香りを生かした焼鳥やローストチキンがいちばん美味しいと思っているので、うちのラーメンもうま味より香りを重視して作るようにしています。

 

——他のラーメンも香りを重視しているんでしょうか?

和田さん:はい、香りといっても乾物で香りを出すのではなく、鶏や野菜など食材が本来持っている香りを生かして作るようにしています。

 

 

——見た目はラーメンスープというより、パスタのクリームソースみたいですね(笑)

和田さん:お客様に提供する直前に完成させるのがこだわりなので、最後にブレンダーをかけてスープを泡立て乳化させます。トッピングにはスープにいい影響を与えてくれる焼きネギや揚げゴボウ、ニンニクチップを入れています。こうしたトッピングの成分がスープに溶け出して、お客様が召し上がっている間にラーメンが完成していくんです。

 

——トッピングといえば、巻かれた三つ葉もお洒落ですね。

和田さん:三つ葉は茎まで美味しく食べられるので、なるべく丸ごと乗せたかったんですよ。切って乗せるのは嫌だったから巻いて乗せたんです(笑)

 

 

——セルフサービスのコーヒーもありますね。

和田さん:無料サービスにすればいいんでしょうけど、その分の価格をどこかに乗せなければならなくなるでしょ? そうなると、コーヒーを飲まない人は損をしちゃうんですよ。麺の大盛り無料というのも同じで、大盛りを食べない人が損をしてしまう……。僕はそういうのがあんまり好きじゃないので、やらないようにしているんです。

 

 

——他にも意識していることはありますか?

和田さん:明るく楽しく営業するようにしています。ラーメンを作るときも同じで、楽しかったことを思い出しながら明るい気持ちで作るようにしているんです。自分が楽しく仕事をしていないとラーメンの味にも影響するし、お客様にも伝わってしまうと思うんですよ。

 

——なるほど。

和田さん:本当は苦労とかこだわりとかを話すのはあんまり好きじゃないんです。そんなことは食べるお客様に関係のないことだし、わざわざ話さなくてもラーメンにすべてを込めて作ればいいんですから。

 

——しびれるお言葉、いただきました!

和田さん:とか言っても、明日になったらまったく違うことを言ってると思いますよ。何しろ、俺はこだわりがないのがこだわりですから(笑)

 

 

 

Ramen Dano Dano

長岡市曲新町597-1

0258-86-6991

11:00-15:00/17:00-20:00

水曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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