外はサクサク、中はもっちり。揚げ餅の専門店「おもちびより」。
食べる
2024.09.03
「揚げ餅」という食べ物をご存知でしょうか? お餅を油で揚げて、きな粉や醤油でいただくもので、外側はサックサク、内側はもっちりとた食感を味わうことができます。そんな揚げ餅の専門店「おもちびより」が阿賀町のはずれにオープンしました。蝉しぐれが降り注ぐウッドデッキで、熱々の揚げ餅を頬張りながら、オーナーの松崎さん夫婦からお話を聞いてきました。


おもちびより
松崎 愼吾 Shingo Matsuzaki
1973年千葉県生まれ。調理師専門学校を卒業後、父親の会社に就職。以後は北海道から沖縄まで全国を転勤し、2014年頃に新潟へ移住。2023年に「おもちびより」をオープンする。「キムタク」こと木村拓哉さんの大ファンで、10代の頃から応援している。
おもちびより
松崎 裕子 Yuko Matsuzaki
1972年富山県生まれ。中学生の頃、新潟県三条市に移住。母親が経営していた飲食店を継ぎ、2013年より夫の愼吾さんと「おもちびより」をオープンする。ペットのミニチュアピンシャーに夢中。
何もない県境で揚げ餅の専門店をはじめた理由。
——こちらの「おもちびより」は、ご夫婦で経営されているんですね。
愼吾さん:そうです。お互いに他の仕事を兼業しているので、協力し合って経営しています。
——「揚げ餅」ってあんまりポピュラーじゃない食べものだと思うんですけど、どうして専門店をやろうと思ったんですか?
愼吾さん:九州で暮らしている兄に連れて行ってもらった鹿児島のお店で、はじめて食べた揚げ餅の美味しさに感動したんですよ。その兄から「阿賀町に使っていない土地があるから、そこで揚げ餅の専門店でもやってみたらいいんじゃないか」と勧められていたんです。

——それがこの土地だったんですね。
愼吾さん:そうなんですよ。とはいっても新潟県のはずれにある何もない土地で、店を出す自信がありませんでした。揚げ餅を食べたことがない奥さんは、なおさら乗り気じゃなかったんですよ。
裕子さん:彼から相談されても「誰があんなところまで揚げ餅を食べに来るん?」と話を流していたんです(笑)
——それなのに、どうしてお店をはじめることになったんですか?
愼吾さん:乗り気じゃない奥さんを鹿児島に連れて行って、揚げ餅を食べさせてみたらハマってしまったんです(笑)
裕子さん:食べてみたら「いけるかも」と思いました(笑)。お互いに仕事を持っているので「手の空いているときだけお店を開ければいいじゃん」という軽い気持ちではじめることにしたんです。
——そうだったんですね。オープンの準備は大変でしたか?
裕子さん:最初はプレハブの壁を塗って、タープをつけただけの店舗だったんですよ。可愛くてそっちの方が好きだったんですけど、お客様を雨や雪の降るなかでお待たせするわけにはいかないので、夫がDIYで店舗スペースを作ってくれたんです。
愼吾さん:6月にオープンしたんですけど、雪が降るまでに間に合うよう急ピッチで作業しました(笑)

バリエーション豊かな揚げ餅のオススメは?
——それにしてもメニューが多いですね。
愼吾さん:最初はきなこ、醤油、砂糖醤油、おろし醤油の4種類ではじめたんですけど、ふたりで考えて少しずつ増やしていって、今では20種類以上になりました。
裕子さん:思いついたものは試してみるんですけど、美味しくなくてボツにしたものも多いんです。美味しいけど見た目が良くないのでボツにしたものもあります。
——見た目も意識しているんですね。
裕子さん:若い子たちにも食べてほしいから、見た目が映えるように心がけていますね。

——他にはどんなことにこだわっているんでしょうか。
愼吾さん:サクサクした食感です。時間が経つと食感がまるで変わってしまうので、オーダーをいただいてから揚げて、できるだけすぐに召し上がっていただくようにしています。
——揚げ方のコツはあるんですか?
愼吾さん:高温の油で揚げて、膨らんできたら潰すという作業を繰り返しています。あとは感覚でやっているから言葉で言い表すのは難しいかな(笑)
——たくさんあるなかでも、特に人気がある商品ってどれなんでしょうか?
裕子さん:「きなこ」は安定した人気がありますね。夏場はさっぱりと食べられる「おろし醤油」や「おろしポン酢」が人気です。秋から冬にかけてはじめる「揚げだし」や「きのこ汁」もオーダーが多いんですよ。特に「きのこ汁」はイベント出店で行列ができる人気メニューです。
——へぇ〜、イベント出店もしているんですね。
裕子さん:阿賀町観光協会の方に誘われて「クラシックカーフェスタinあがまち」に出店したのが生まれてはじめてのイベント体験でした。いろいろなお客様はもちろん、出店者とも知り合いになれて付き合いの幅が広がりましたね。それからはイベント募集を探して自主的に出店するようになりました(笑)

「美味しい」という言葉のおかげで頑張れる。
——オープン日はどんな様子だったんでしょうか?
愼吾さん:店舗工事の様子を最初からSNSに投稿していたんですよ。それを見守ってくれていたフォロワーさんがオープン日にご来店くださいました。
裕子さん:地元の方々も「何の店ができるんだろう」と思っていたんじゃないでしょうか(笑)。よそ者の私たちを温かく迎えてくださったおかげで、こうして営業を続けられているんだと感謝しています。地元の方々には山菜や農作物などの差し入れをいただくことも多いんです。阿賀町役場の観光課や地元の商工会にも応援していただき感謝しています。

——揚げ餅のお店をはじめてみて良かったと思うことはありますか?
愼吾さん:イベントではじめて揚げ餅を食べた人が「美味しい」と感動して、1日のうち3回もリピートしてくれたのは嬉しかったですね。いくらたくさん売れても「美味しい」という言葉が聞けなかったら、とっくにお店を閉めていると思います。
裕子さん:最初は時間のあるときだけお店を開けるつもりだったのに、お客様が来てくれるから開けないわけにいかなくなってしまって、今ではやる気満々になっちゃっています(笑)

おもちびより
東蒲原郡阿賀町天満
080-8190-4441
11:00-17:00
月木曜休
Advertisement
関連記事
食べる
そのまま食べるより美味しく。「ハナタバ」のジェラートたち。
2021.06.07
食べる
シンプルなのに奥深い寿司でミシュラン1つ星を獲得した「すし あらい」。
2021.03.10
食べる
だしの魅力を体感できる「ON THE UMAMI TSUBAME SANJO PORT」。
2022.12.30
カフェ, 食べる
小千谷で「いもカフェ」!さつまいもを愛する女性オーナー。
2019.04.11
食べる
プラントベースで広がる選択肢「MY NAME IS ICE CREAM」。
2023.09.25
食べる
「ミルチリオ」に聞いた、パキスタンカレーのアレコレ。
2020.06.29
新しい記事
食べる
基本を大切に変わらず続けてきた
「らーめん麺華」のうま煮ラーメン。
2026.06.13
食べる
花が咲く場所で会えるかも⁉
炭火焙煎コーヒーの「珈琲工房うた」
2026.06.12
ものづくり
安田瓦の優れた魅力を広く伝える
「にいがた瓦館 かわらティエ」
2026.06.11
食べる
パンづくりが好きだから続けられた。
長岡「moko bread」の桑原さん。
2026.06.10
イエとヒト。リノベーション
イエとヒト。Renovation #1 暮らしの記憶を宿し、「庭を愛でる旅館」へと仕立て直した家。
PR | 2026.06.10
食べる
店はもちろん、地元も盛り上げる
「麺処大昇」のインスタグラマー。
2026.06.09


