古町のライブハウス「GOLDEN PIGS」があるビルの中に、「夜カフェとシーシャ mitsubachi」はあります。居心地のいいこのお店では、スイーツや飲みものと一緒にシーシャも楽しむことができるんです。「初心者でもシーシャを楽しんでほしい」という店長の伊藤さんに、シーシャに出会ったきっかけや、お店のことなど、いろいろお話を聞いてきました。
夜カフェとシーシャ mitsubachi
伊藤 芳海 Yoshiumi Ito
2000年新潟市出身。専門学校を卒業後、市内の映像会社などで働く中でシーシャと出会う。今年の5月から「夜カフェとシーシャ mitsubachi」で働きはじめる。趣味はカフェ巡りとコーヒー。
——すごく雰囲気のいい、おしゃれな空間ですね。古町にこんなお店があるなんて知らなかったです。
伊藤さん:ありがとうございます。ここは「カフェをはじめたい」と思っていたオーナーがつくった、シーシャとカフェが楽しめるお店です。僕は今年の5月からここを任せてもらっているんですよ。
——伊藤さんが、シーシャに出会ったきっかけは?
伊藤さん:カフェ巡りが好きで、このお店も気になっていたんです。試しに入ってみたら、シーシャが吸える夜カフェでした。ここではじめてシーシャを体験しましたね。普段タバコを吸わない僕は、「シーシャは危ないんじゃないか」って思っていたんです。でも全然、そんなことはなくて。それを知ってからこのお店に通うようになりました。
——初心者の方にとって、シーシャってちょっとハードルが高い気がします。
伊藤さん:「水タバコ」とも言われるくらいですから、「身体に害があるんじゃないか」って思う人も多いですよね。もちろん、ニコチンが入っているものはタバコと同じですが、その量はタバコの20分の1から10分の1程度なんです。それに、フルーツの果肉からつくった、ニコチンがまったく入っていないものもありますよ。
——ということは、タバコを吸わない方も楽しめるんですね。
伊藤さん:そうなんです。ここで働く前、「誰とも会いたくない」って思うほど塞ぎ込んでいたときがあったんですけど、この空間でシーシャを吸う時間が、悩みを忘れてリラックスできる大事な時間になっていました。
——それまでシーシャを楽しむ側だった伊藤さんは、今ここでシーシャをつくっています。
伊藤さん:毎日が勉強ですね。たくさんあるフレーバーの熱の通し方や適切な温度など、自分の中での正解を探すために試行錯誤を繰り返しています。温度以外でも、フレーバーの盛り方や使う道具でも香りや味わいが変わるんです。これを覚えて言語化できている先輩方は、本当に尊敬しますね。
——盛り方や道具でも変わるなんて、奥が深いんですね。
伊藤さん:そうですね。奥深いけど、難しいものではないんです。はじめての方でも楽しんでもらえるように、味や香り、吸い方は丁寧にお伝えしています。僕も半年前までは初心者だったので、気軽に聞いてもらえたら嬉しいですね。
——お店のことも教えてください。シーシャと夜カフェを組み合わせたのには、どんな意図が?
伊藤さん:オーナーはカフェといっても、夜カフェがやりたかったみたいで。 無性に家にいたくないときの、逃げ場になるような長居できる場所をつくりたいと思ったときに、シーシャと出会ったそうです。香りと煙を楽しめるシーシャだったら、ケーキや飲みものを楽しんだ後も長居できますから。
——ずっと楽しめる空間をつくるため、だったんですね。ここで楽しめるケーキってどんなものがあるんでしょう。
伊藤さん:大の甘いもの好きのオーナーが東京から取り寄せたケーキを楽しめます。季節ごとに変わっていくので、何度来ていただいても楽しめますよ。ケーキ以外だと、焼きマシュマロもありまして……。
——えっ、お店で焼きマシュマロができるんですか。
伊藤さん:居心地のいい空間づくりの要素のひとつとして、焚き火のような火をイメージしたものを入れたかったみたいで。これを目がけて来てくれる方もいらっしゃいますね。ケーキも焼きマシュマロも、シーシャを頼まなくても楽しんでもらえますよ。
——なんだか、キャンプファイヤーをしている気分です(笑)。もう家に帰りたくないくらい、リラックスできますね。
伊藤さん:僕もそう思ったことありました(笑)。シーシャのフレーバーは100種類以上ありますし、その中の50種類くらいはノンニコチンのものなんです。「試しに挑戦してみたい」ってはじめてシーシャを吸いに来てくださる方もたくさんいらっしゃいます。
——たくさん種類があるんですね。その中でも伊藤さんのオススメは?
伊藤さん:メロンとバニラのフレーバーを組み合わせたクリームソーダですね。はじめての方にも試してもらいやすい味わいだと思います。「こんな香りや味が好き」っていうものがあれば、それに合わせてつくることもできますよ。いい意味でこじんまりしたお店なので、ひとりひとりとお話しながら、味や香りをつくれるのはこのお店のつよみですね。
——5月からこのお店に立ってみて、伊藤さん自身はいかがでしょう。
伊藤さん:ここで働く前は人と会うのが苦手だったんです。でもオーナーやお客さまと出会って、人に会うのが楽しくなったんです。僕自身、それがすごく嬉しくて。ここに立っているのがすごく楽しいですね。
——今後、「mitsubachi」をどんなお店にしていきたいですか?
伊藤さん:夜、寂しさを感じたときや、嫌なことがあってもやもやしたときに、ふと思い出して立ち寄ってもらえるお店にしていきたいです。シーシャを吸ったことがない方の、シーシャに対するハードルが下がって、魅力に気づいてもらえるようなきっかけをここでつくれたら嬉しいですね。
——最後に、伊藤さん自身の目標を教えてください、
伊藤さん:一度はじめたことは、とことん突き詰めたい性格でして。シーシャをもっと研究して、初心者の方だけではなく、日頃から愛好している方にも満足してもらえるようなシーシャをつくっていきたいですね。シーシャをつくるのは僕なんですが、お客さんとの会話を通して、いいシーシャを提供したくて。僕と一緒に、おいしいシーシャをつくりに、ぜひ一度お越しください。
夜カフェとシーシャ mitsubachi
新潟市中央区東堀通6番町1051-1 GE Building 2F