自家製米を使い昔ながらの製法でつくる「新潟森林農園」の笹団子。
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2025.08.26
以前知り合いからいただいた美味しい笹団子の紙袋に、「新潟森林農園」とプリントされていました。ずっと「にいがたしんりんのうえん」だと勘違いしていたのですが、正しくは「にいがたもりばやしのうえん」。今回はその「新潟森林農園」の店舗にお邪魔して、四代目で専務の森林さんから米づくりや笹団子についてのお話を聞いてきました。


有限会社 新潟森林農園
森林 幸弘 Yukihiro Moribayashi
1980年新潟市秋葉区生まれ。大学を出てすぐに家業の「新潟森林農園」に就農する。学生時代はサッカーや野球をやっていた。
自然相手に奮闘する、100年続く農家の四代目。
——農園の名前は「もりばやし」と読むんですよね。ずっと「しんりん」と読んじゃってました(笑)
森林さん:よく間違われるので平仮名表記にしようかと迷っているんです。間違われやすいんだけど「木」の字がたくさん並んでいる漢字表記も捨てがたいんですよね(笑)
——確かに(笑)。その新潟森林農園さんは、どのくらい続いている農家なんですか?
森林さん:僕で四代目になるので、100年以上は続いている農家です。何事も真剣に取り組んでいれば、長く続けることができるんだなと思っています。1997年には「有限会社 新潟森林農園」として法人化しました。

——とても歴史のある農家さんなんですね。森林さんは最初から農家を継ごうと思っていたんでしょうか?
森林さん:正直言って若い頃は「農業はダサい」という気持ちがあったし、目の前に敷かれたレールに乗ることに抵抗もあったので、別な仕事を経験してみたいという憧れもあったんです。とはいえ、これといってやりたい仕事もなかったので就農したんです。
——若い頃って、みんなそんな感じですよね(笑)
森林さん:周りの仲間達はみんな東京に出て働いていたので、地元に残って実家を手伝うのって珍しかったんです。ときどき東京から帰省したきた友人に会うと、スーツ姿がまぶしくてコンプレックスを感じることもありました。でも負けないように頑張ろうと思って農業を続けてきました。
——農家の仕事に就いてみて、いかがでした?
森林さん:思うようにはいかない米づくりの大変さを知りましたね。毎年同じ肥料を使って同じ方法で作業しているはずなのに、その年の気候次第で同じようにはいかないんです。だから様子をこまめに観察しながら、稲の状態に合わせて作業するようにしています。でも田んぼの数が多いので管理だけでも大変なんですよ。

——そんなに多いんですか?
森林さん:長い間20町歩(ちょうぶ)だったんですけど、最近は離農した農家の田んぼも引き受けたりして60町歩に増えたんです。1町歩が1ヘクタールくらいですから、60ヘクタールくらいなんですよ。
——それは大変ですね。
森林さん:大変ですけど、わくわくしているんです。最近はお米の価値が見直されていることもあって、米農家にとってはチャンスなのかなって思っています。

農家ならではの素材にこだわった笹団子。
——笹団子の製造販売は、どういういきさつではじめたんでしょう?
森林さん:米農家だけでやっていくのはこの先難しいだろうということで、父の代から切り餅の製造販売をはじめたんです。うちの農園でつくっている、粘りや風味の強い「こがねもち」という餅米を100ペーセント使っています。切り餅は評判が良かったんですけど、年末年始をはじめとした冬期しか盛り上がらないんですよ。

——それで笹団子をはじめたんですね。
森林さん:そうなんです。インターネットの通販サイトに勧められて、笹団子の製造をはじめることになりました。製造をはじめるにあたりいろいろな店の笹団子を食べ比べ、一番バランスの良かった店の笹団子を参考にしています。それから祖母が家でつくっていた、ヨモギをふんだんに使った笹団子のつくり方もベースになっているんです。
——どんなところにこだわった笹団子なんですか?
森林さん:うちは和菓子屋さんのように技術があるわけではないので、農家ならではの素材にこだわった笹団子をつくっています。自家製の「こがねもち」や国産にこだわったヨモギを使っているんです。あんこは北海道産の小豆を使って、笹団子に合わせてつくっています。
——そうした材料を使って、どのようにつくっているんでしょう?
森林さん:昔ながらの杵つき後蒸し製法でつくっています。杵つきでつくる弾力の強いお餅にあんこを入れて、笹の葉で巻いたら冷凍保存をし出荷直前に蒸すようにしています。

——昔ながらのつくり方にこだわっているわけですね。ところで、JR新潟駅の「CoCoLo新潟」にもテナント出店していますよね。
森林さん:最初は駅地下にあった隅っこのデッドスペースで、野菜を売るついでに笹団子も並べていたんです。それが駅の職員さんを中心に評判になったので、駅のコンコースで販売させてもらえるようになりました。最初は人通りの少ない場所で、売り上げもわずかだったんですけど、開発されるうちにどんどん人通りが増えはじめ売上も増えていきました。
——駅のなかだと県外からの観光客も多いですよね。
森林さん:そうですね。最近ではお盆時期に県外から帰省の方や、新潟駅周辺での、コンサート等のイベントがある時には特に多く見受けられます。これから新米の収穫が始まります。お米の販売も強化していきたいと思います。

新潟森林農園
新潟市秋葉区福島69
0120-837-050
8:30-17:30
不定休
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