地域に愛された食堂の続編。
北区の「あんかけ亭 クマのつづき」
食べる
2026.05.29
新潟市北区にある「あんかけ亭 クマのつづき」。店名には「地域に長く愛されてきた食堂を受け継ぎたい」という思いが込められています。店主は人気中華店で経験を積んだ丸山さん。五目、海鮮、麻婆など、豊富なあんかけメニューには、中華料理人として長年培ってきた技術が生かされています。
丸山 強
Tsuyoshi Maruyama(あんかけ亭 クマのつづき)
1984年新潟市生まれ。料理学校と調理師専門学校で学び、新潟の「四川飯店」や新潟市内の中華料理店、温泉施設のレストランを経て、再び「四川飯店」で働く。2025年から「あんかけ亭 クマのつづき」の店主を任されている。15年以上続けている釣りが趣味。
別れを惜しむ付箋がびっしり。
地域に根付いた食堂から引き継ぐ思い。
――今回取材をお願いしたのは「クマのつづき」という店名が気になったからなんですが、いったいどういう意味が込められているんですか?
丸山さん:以前は「クマの店」という食堂がこの場所にあったんですよ。でも店主さんが病気でお店を畳むことになってしまって。ちょうどその頃、当店のオーナーが「飲食店をやろう」と意気込んでおりまして。内見をしてみたら、「これはぴったりだ」ということでオープンに至ったんです。
――前のお店の「つづき」でしたか(笑)
丸山さん:「クマの店」はとても愛されていたお店でした。閉店を知らせる張り紙の脇には、お客さまからの「寂しいです」「今までありがとう」といったメモがたくさん貼られていて。オーナーも僕も、みなさんの声に応えたくて「クマの店の『つづき』」として思いを受け継いで営業することにしたんです。
――なんだかジーンとくるお話です。
丸山さん:誘ってくれたオーナーは、僕の同級生なんですよ。何年かぶりに電話が来て、「ちょっと手伝ってくれない?」と言われまして。ちょうど仕事を変えようかと考えていた時期だったので、タイミングがよかったんですね。子育てを終え、そろそろ羽を伸ばしてよい頃かな、なんて思っていたもので。
――オープン前には、オーナーさんとどんなお話をされたんですか?
丸山さん:内装を生かせるからすぐに営業できそうだね、という話をしました。あんかけメニューに絞ったのは、オーナーのアイディアです。あんかけが嫌いな人はいないだろう、って(笑)。確かに同じ系統のお店は少ないよな、と僕は思いましたし、もともと中華料理を長くやってきたので「これは勝負できそうだ」という自信があったんです。

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ベテラン中華料理人が作る、
90種類を超えるあんかけメニュー。
――丸山さんは、ずっと飲食の仕事をされてきたんですね。
丸山さん:いちばん長く勤めたのは「四川飯店」です。最初に勤めたお店でもあって、他のお店でも仕事をしましたけど、直近も万代の「四川飯店」で働いていました。全部で18年か、19年お世話になりました。
――中華のプロフェッショナルが作るあんかけが食べられるなんて。
丸山さん:五目、海鮮、麻婆、ジャンホル(韓国風あんかけ)、肉スタ(お肉たっぷりのスタミナメニュー)、スーラー、きのこ、トマト、カレーと基本のあんかけは9種類。それぞれラーメン、ご飯、チャーハン、うどん、揚げそば、パスタ、蕎麦などと組み合わせることができます。夜はチキン南蛮やエビチリ、よだれ鶏、からあげなどをお酒のお供にしていただけます。メニューはぜんぶで90種類、いやもっとあるかな。
――そんなにたくさん!
丸山さん:最初は10種類くらいのイメージで作ったんですけどね。ジャン麺が流行っているみたいとか、中華ばっかりだから和風、洋風も追加しようとか、あれもこれもと増えていきました(笑)
――この中でいちばん注文が多いのは?
丸山さん:五目あんかけも人気だけど、麻婆も負けていません。
――「四川飯店」といえば麻婆豆腐ですもんね。
丸山さん:お子さんには申し訳ないんだけれども、うんと辛くしているので、うちの麻婆豆腐は大人向けです。唐辛子を2種類使っていて、山椒の香りと痺れもしっかり感じられると思います。餡がたっぷりなので、ご飯を追加注文される方も多いですよ。
――丸山さんのお気に入りはどれですか?
丸山さん:僕はもう、今まで麻婆豆腐を作りすぎてきたから、海鮮系を食べちゃいます(笑)

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定食や台湾スイーツも登場?
「つづき」はまだまだ進化中。
――「クマのつづき」としてオープンして、地域の皆さんからはどんな声がありましたか?
丸山さん:前のお店が閉店になったことを知らない方もいらっしゃるんですよね。「どうも店が変わったみたい」と思われているかも。それでも「また来るね」と言ってくださるんですよ。以前あった「クマの店」と同じくらい親しんでもらえているのかな、と安心しています。
――地域によく馴染んでいるお店なんですね。
丸山さん:僕は中華の経験が長いですけど、温泉施設の食堂にいたこともあって、そのときに刺身の切り方を教わったりもしたんですよね。和・洋・中関係なく、いろいろなメニューがあるお店にしたいんですよ。ランチメニューもはじめたいし、近くに工場があるから定食系も用意したい、と思っているところです。
――考案中のメニューはあるんでしょうか?
丸山さん:台湾の豆花(トウファ)みたいなスイーツを試作中です。これからメニューがどんどん増えていくと思うので、楽しみにしていただきたいです。

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