謎のベールに包まれたクリエイター集団「クリエイターユニット401」。
カルチャー
2019.06.20
長岡造形大学同期が集結。次世代に伝えるモノづくりの楽しみ。
絵を描いたり、何かを想像したり。幼い頃は、遊びとして楽しんでいたモノづくり。その楽しさをクリエイターとして、もっと伝えたい、自分たちのデザインやイラストも発信していきたいと集まった「クリエイターユニット401」。ホームページでは素顔を明かしていない彼ら。代表を務めるシマダさんが、チラッとその姿と活動を覗かせてくれました。

クリエイターユニット401
シマダ マサノリ Masanori Shimada
1992年生まれ。新潟県燕市で生まれずっと燕市で育つ、生粋の燕っ子。イラストを描くこと、音楽を聴くことが大好きで、長岡造形大学を卒業。幼少期から仮面ライダーを愛し、今でも番組閲覧、グッズ集めは継続中。
まず聞きたい。「クリエイターユニット401」ってどんな集団?
――本日はよろしくお願いします。直球な質問ですが、「クリエイターユニット401」とはどのような人たちの集まりなんですか?
シマダさん:デザイナー、イラストレーター、音楽アーティストなどで構成された4人組のクリエイターユニットです。雑誌などの挿絵イラスト制作や、フライヤーとかポスターのデザイン制作をしたり、モノづくりに関わるイベントなんかも開催しています。

――4人組のユニットなんですね。だから「401」なんですか?
シマダさん:それ、結構いわれるけど違うんですよ(笑)。僕たちは全員、長岡造形大学の同期なんです。みんな大学ではプロダクトデザイン(製品デザイン)を学んでいて、その時にイラストを描いたり、音楽制作をしていた部屋の名前が「アトリエ401」だったので、そこから「401」というネーミングをもらいました。
――大学の同期なんですね。ちょっとだけ、メンバー紹介をしてもらえますか?
シマダさん:まずは僕「シマダマサノリ」は、このユニットの代表を務めています。ロゴやフライヤーのデザイン、イラストレーターとしての活動が中心。「タカハシスグル」は、キャラクターデザイン、CDジャケット制作に加えてボーカリスト&トラックメーカーとしての音楽活動も行っています。唯一ネーミングが漢字表記の「永田夏樹」は、独自の作風で似顔絵を描いたりしています。最後に「サトウリョウタロウ」。イラストレーターとしてホームページの挿絵などを手掛け、気が付くと映画館にいるんです(笑)。…と、こんな4人でやっています。

――クリエイターといえど、なかなか幅のあるユニットですね。ホームページでは、みなさん素顔を公開していませんよね?BEAT CRUSADERS(ビートクルセイダース:自画像で素顔を隠し活動する日本のロックバンド)みたいにユニットの世界感を意識しているのですか?
シマダさん:確かに、見方によってはそうかもしれませんね(笑)。僕自身は、代表として、フリーとして活動しているので、むしろ顔を出して売っていかなければならないんですが、メンバーによってはちょっとした事情がありまして…。
――え?深刻な事情だったりします?
シマダさん:いや、会社に所属しているメンバーもいるので、あまり表に出られないってだけなんです。会社員として過ごしながら、僕たちのモノづくり活動も並行していて。イベントやワークショップの時なんかは、普通に顔出ししていますけどね(笑)。

次世代を担うキッズへ、モノづくりを伝えるイベント。
――イベントやワークショップはどのような内容となっていますか?
シマダさん:例えば、沼垂テラス商店街の朝市で開催したイベントは、参加型のライブペイントです。普段のライブペイントであれば、人前で自分たちがイラストを描くのですが、参加型なので自分たちでベースとなるイラストを描いて、お客さんに好きなイラストを加筆してもらい1つの作品を作りました。
――参加できるライブペイントって、面白いですね。ベースとなるイラストは決まっているのですか?
シマダさん:決まってはいませんね。基本的に地域性やイベントのコンセプトを重視しているので、自分たちらしいイラストのテイストではありますが内容はその時々で変わってきます。

――ワークショップはどんな体験ができますか?
シマダさん:燕市にある児童研修館「こどもの森」で行ったワークショップは、子ども向けに“想像”してもらえる内容です。まずは不思議な森をテーマとした、絵のない絵本を渡します。その絵本に書かれている物語を読み、自分たちで段ボールなどを用いて作った森をイメージした立体装置の世界に入り、いろいろなことを想像してもらうんです。
――想像して、立体装置の世界で遊ぶのですか?
シマダさん:木とか草だけの立体装置内にどんな動物がいるのかを想像しながら、自由にイラストを描いてもらいます。“優しい”というキーワードから、どんな姿の動物が何をしているのかなどを想像したり、あの木にはこんな動物が隠れているなどと想像したり。とにかく、空想の世界にいる動物を想像して、自由にイラストを描いてみます。

「クリエイターユニット401」のアートワークをちょっとだけ紹介。


「クリエイターユニット401」が考えるモノづくりのカタチ。
ロゴ、パンフレットなどのデザイン制作など、社会貢献している仕事をこなす傍らで、モノづくりの楽しさを次世代に伝えるイベント、ワークショップまでも手掛けている「クリエイターユニット401」。代表を務めるシマダさんに、これからの目標を聞いてみると「自分たちがいつでもイベントやワークショップが開催できて、次世代を担うキッズたちとモノづくりを通したコミュニケーションがもっとできる拠点を作りたい」と語ってくれました。自分たちの作品を発信したいと大学時代に集まったスタート地点から大人へとなり、今ではその楽しさを次世代へと繋ぐために多岐にわたる活動を繰り返し。ちょっとパンキッシュな外見からは想像もできないくらいに、明るい未来を想像している。そんなとっても素敵なクリエイターでした。

クリエイターユニット401
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