元テーマパークダンサーが広げる
「抱っこdeダンスの輪」
その他
2026.05.31
少し前に「抱っこdeダンスの輪」認定講師の長谷川智美さんを紹介しましたが、今回は「抱っこdeダンスの輪」を立ち上げ、代表を務めている小柳沙紀さんをご紹介します。どんないきさつで「抱っこdeダンスの輪」が生まれ、どんな思いで取り組んでいるのか、いろいろとお話を聞いてきました。
小柳 沙紀
Saki Koyanagi(抱っこdeダンスの輪)
1987年京都府生まれ。7歳でクラシックバレエをはじめ、これまで様々なジャンルのダンスに携わる。2012年から大手テーマパークのダンサーとしても活躍し、2015年にはJDAC主催の第1回全日本ダンス教育指導者指導技術コンクールで銀賞を受賞。2014年に新潟に移住し、ダンス指導に携わる傍ら「抱っこdeダンスの輪」を立ち上げ代表を務める。ダンス教育指導士、ベビーヨガインストラクター、マタニティ&産後ヨガインストラクターなどの資格を持つ。
「抱っこdeダンスの輪」をはじめ、
ダンスの指導者として幅広く活動。
――小柳さんは「抱っこdeダンスの輪」で代表をお務めですが、他にもダンスの活動に関わっていらっしゃるんですか?
小柳さん:「しばたパフォーミングキッズ」や「ハピスカとよさか・トロピカルダンスキッズ」などでダンスの先生をやっていたり、子どもの姿勢や歯並びを踊って改善する「ぱぴぷぺぽすちゃー」という表現運動プログラムにも携わったりしています。
――幅広く活動をされているんですね。
小柳さん:ダンスが苦手なママさんのために、産後ヨガの教室もやっているんです。本格的なヨガとは違って子どもと一緒にできるストレッチの延長のようなものなので、気軽に参加していただきたいと思っています。
――子どもにダンス指導をする際には、どんなことに気をつけているんでしょうか?
小柳さん:私は叱ることが苦手なタイプなんですけど、緩急を大切にしながら、注意するべきときには注意するよう心掛けています。でも叱っている途中で噛んでしまったり、関西弁が出ちゃったりして笑われることも多いんです(笑)
――叱り慣れていない感が出ちゃうんでしょうか(笑)
小柳さん:あとは、子ども達だけではなく、保護者の方とのコミュニケーションも大切にして、いい関係をつくれるように心掛けていますね。

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クラシックバレエからスタートし、
憧れのテーマパークダンサーへ。
――小柳さんはいつ頃からダンスをはじめたんでしょう?
小柳さん:7歳からクラシックバレエをはじめました。バレエを習っているお友達がステップをやっているのがうらやましかったので、それを見ながら覚えたんです。そのステップを母の誕生日に披露したら、バレエに興味を持っていることが伝わって、習わせてもらえることになりました。
――バレエをはじめてみて、いかがでした?
小柳さん:思っていたよりも地味なレッスンでしたが、私はひとつのことをコツコツ続けるのが好きなので自分に合っていたんです。できなかったことが、レッスンを重ねてできるようになるのが楽しかったですね。
――ずっとバレエを続けてきたんでしょうか?
小柳さん:ダンス推薦で入学したので、高校は創作ダンス部に入りました。年に一度の全国大会を目指して猛練習して、部活一色の青春時代を送っていました。でもそのおかげで部員同士の絆が深まって大切なお友達ができましたし、自分達でパフォーマンスを考えるので創作力も身についたんです。
――充実した高校時代だったことが伝わってきますね。
小柳さん:大学時代はモダンダンススタジオのプロ養成クラスに入って、学校が終わったらスタジオに行って夜中までレッスンを受けていました。そのときに自分たちで衣装づくりをしたスキルが、今でもイベントで着る衣装づくりに生かされています。
――いろいろな経験が今に生かされているんですね。大学卒業後はどんなお仕事を?
小柳さん:最初は小学校や京都府庁で非常勤職員として働いていました。その後、3回目のオーディションに合格して夢の国のダンサーとして採用されたんです。中学校の修学旅行でパレードを目にしてから、その華やかさにずっと憧れ続けていました。そのために、それまで正社員として働くことを避けていたんですが、親からは心配されていましたね(笑)
――超大手テーマパークじゃないですか。さぞかしレッスンは厳しいんじゃ……。
小柳さん:ところがレッスンはないんですよ。それぞれで自主練をしてきて、リハで合わせるんです。「踊れるようになっているのが当たり前」という世界でしたね。そのかわり毎年オーディションがあって、そこで契約更新かどうか決まるんです。
――まさしくプロの世界ですね。
小柳さん:大変なこともありましたけど、ゲストの方々の笑顔を見ていると、心から楽しんでくれていることが伝わって、こちらのテンションもより一層上がるんです(笑)

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運動不足やストレスの解消につながり、
交流も広がる「抱っこdeダンスの輪」
――小柳さんはどういういきさつで新潟に来られたんですか?
小柳さん:結婚を機に新潟へ来ました。暮らしはじめて感じたことは、住みやすくて食べものが美味しいことですね。特にお刺身は新潟に来てから食べられるようになりました(笑)。移動には自動車が不可欠なので、それまではペーパードライバーだったんですけど、夫にしごかれて運転できるようになりました(笑)
――「抱っこdeダンス」をはじめたのは、新潟に来てからなんですよね?
小柳さん:ひとり目の子どもが生まれて間もない頃、どうしてもダンスをやりたくなって、児童センターに15人くらいの参加者に集まってもらって、子どもを抱っこしたままダンスをやったんです。知らない人ばかりの土地で、初めての子育てに向き合っていたので、ママ友がほしかったというのもありました。
――15人も集まったのはすごいじゃないですか。
小柳さん:数少ない知り合いのネットワークで集めました(笑)。ありがたいことに好評で、クチコミで参加者が増えていったんですよ。SNSの投稿を見た大学時代からの友人だった品川瑶子も賛同してくれて、一緒に「抱っこdeダンスの輪」を立ち上げました。
――そうだったんですね。「抱っこdeダンス」では、どんなことを心掛けているのか教えてください。
小柳さん:ママと赤ちゃんの身体を第一に考えて、ケガのないように気をつけています。ママは産後で身体が弱っているし、赤ちゃんは未発達ですからね。赤ちゃんは首元を片手で押さえながら、揺さぶり過ぎないように気をつけます。
――抱っこしたままダンスをして、赤ちゃんは大丈夫なんですか?
小柳さん:ママが結構激しく身体を動かしているのに、眠っちゃう赤ちゃんが多いんですよ。なかなか眠らない子も眠っちゃうみたいなんです。抱っこされたまま揺れることで、赤ちゃんもリラックスするんでしょうね。
――ゆりかごっぽいですね(笑)、ママさんたちにはどんなメリットがありますか?
小柳さん:ママもダンスを通して運動不足やストレスを解消することができるし、参加者同士の交流も生まれるんです。ママ自身が楽しむことで子どもも笑顔になるし、家族にも優しくできるようになって家庭の雰囲気も変わると思います。

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「抱っこdeダンスの輪」を
誰もが知っているものにしたい。
――今後はどんなふうに「抱っこdeダンスの輪」を広げていきたいですか?
小柳さん:「ベビーマッサージ」や「リトミック」のように、「抱っこdeダンス」を誰もが知っているものにしていきたいと思っているんです。そのためにも「にいがた総踊り」をはじめとしたイベントやお祭りに参加させていただき、少しでも多くの方々の前でダンスを披露していきたいですね。
――ホームページを拝見すると、全国各地で認定講師が講座を開いているんですね。
小柳さん:そうなんですよ。現在は講師の資格を認定できるのが代表のふたりだけなんですけど、今後はそれぞれのエリアで資格認定できる講師を増やしていきたいと考えています。だからといって資格ビジネスにはしたくないので、あったかいつながりのなかで広げていきたいんです。だからいつも赤字なんですけどね(笑)
――認定講師にはどんな人を求めているんでしょう?
小柳さん:一緒に楽しくやっていける方であればどなたでも大歓迎です。開催回数のノルマは設けていませんので、それぞれの生活を大切にしながら無理なく活動していただけたらと思いますし、ヒップホップやベビーマッサージなど、自分の得意分野を取り入れた講座をやっていただいてもオッケーです。
――ずいぶん自由なんですね。
小柳さん:教える側が楽しくなければ、教わる側も楽しくないですからね。「やらされている」という義務感ではなく、楽しみながら活動していただきたいんですよ。それはダンスでも大事なところだと思っています。
――なるほど。他にもこれからやってみたいことがあったら教えてください。
小柳さん:子を持つ親として環境問題に興味があって、詳しくはないですけど危機感は抱いているんです。ですから環境問題への意識を高めていただけるよう、ダンスの自主公演を通して訴えていけたらと考えています。
――ダンスって、いろんな力があるんですね。
小柳さん:そうなんですよ。これからも、ダンスを通してたくさんの親子に幸せを届けていけたら嬉しいですね。

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