食事もティータイムも楽しめる、新発田の新店「食堂カフェ はるとなつ」。
食べる
2022.04.23
新発田市太斎(ださい)に3月にオープンした「食堂カフェ はるとなつ」は、はるさんとなつさんのご夫婦が営む、こじんまりとした素敵なお店だとか。Instagramを覗くと、和食のメニューもあればラーメンもスイーツもあります。いったいどんなお店なのか、はるさんとなつさんに直接お話を聞いてきました。

食堂カフェ はるとなつ
今井 利春 Toshiharu Imai
1975年新発田市生まれ。高校を卒業後、植物関係の会社に就職。その後、料理の道へ進み和食料理店などで経験を積む。新発田駅前にある「鮨 和食 ながしま」の店長、新発田城カントリー倶楽部内にあるレストランの料理長を経て独立。2022年3月に「食堂カフェ はるとなつ」オープン。

食堂カフェ はるとなつ
今井 夏美 Nastumi Imai
1986年新発田市生まれ。高校を卒業後、飲食店などを中心に接客業に従事。新発田城カントリー倶楽部のレストランでホールスタッフとして働き、そこで利春さんと出会う。「食堂カフェ はるとなつ」ではホール全般を担当している。
食堂でもあり、カフェでもありたい。「食堂カフェ」と名付けた理由。
——「食堂カフェ はるとなつ」というお店の名前には、どんな意味が込められているんでしょう?
利春さん:「はるとなつ」は僕たちの名前からとりました。「食堂カフェ」と名付けたのは、「食堂」としても「カフェ」としても使ってもらいたいと思ったからです。お店をはじめるとき、僕たちみたいな普通のなんてことない夫婦がやっているお店を皆さんに知っていただけるだろうかと、とても心配でした。それで「食堂」と「カフェ」両方の魅力があるお店にすれば、お客さまに受け入れてもらいやすいのでは、と考えたんです。
夏美さん:「食堂カフェ」の名の通り、お食事を楽しまれる方はもちろん、カフェとして利用される方もいます。スイーツやお茶だけの注文も大歓迎ですよ!
——なるほど。それで和風のお店だけど、パフェやプリンなどスイーツがいくつもあるんですね。
夏美さん:私たち、あまりお酒に強くないんです。なので、居酒屋みたいに賑やかなお店じゃなくて、カフェっぽく落ち着ける雰囲気にしたくて、「デザートをなるべく充実させたいね」って話し合いました。
利春さん:といっても、僕はパティシエではないので、そこまで本格的なものを用意することはできないんです。でも素朴で美味しいものをお届けしたいと思っています。

——お食事メニューについても教えてください。
利春さん:季節を感じられて品数豊富な「松花堂ランチ」、気まぐれ定食、海鮮丼と、和食メニューが中心です。僕は寿司や割烹の板前としての経験が長いので、やっぱり和食が得意なんです。あとは新潟の人が大好きなラーメンを週替わりで用意しています。ラーメンについては、以前勤めていた「新発田城カントリー倶楽部」の人気料理が黒ごま担々麺で、そこでスープの取り方などを勉強しました。
——はるさんが作るお料理で、なつさんが一番好きなものはなんですか?
夏美さん:胡麻豆腐が一番のおすすめです! 「松花堂ランチ」の一品でもありますし、黒蜜ときなこをかけてスイーツとしてもご用意しています。私の大好物で、毎回ふたつずつ食べています(笑)。あと私、魚料理が苦手だったんですけど、主人が作ってくれるお刺身は美味しく食べられたんですよね。
利春さん:特別な処理はしていないんですけどね。でも、妻と同じように「魚が嫌いだったけど、食べられた」と言ってくださるお客さまがいらっしゃるので嬉しいです。寿司屋さんで勉強させてもらったから、食材を美味しく処理するノウハウが身についているんだと思います。

夫婦ふたりで営むお店だからこその試行錯誤。
——和食のメニューっていろいろあると思うんですけど、今のメニューにしたのはどうしてですか?
利春さん:僕としては「これを食べて欲しい」と思うものがたくさんあったんです。それでプレオープン期間は、今と違うメニューを用意していました。でも、ふたりだけでスムーズにお店をやりくりするにはもっとメニューを絞る必要があったんです。
——プレオープン期間にいろいろ試した結果、今のメニューとなったわけですね。
利春さん:もちろんプレオープン時も「このくらいだったら自分たちでできるだろう」と予測したメニューで営業したんですけど、いざやってみると初日からたくさんのお客さまにお越しいただいて、すごくバタバタしてしまって。お客さまに迷惑をかけないためにも、グランドオープン後のランチは、和定食と海鮮丼、週替わりのラーメンだけにしました。
夏美さん:プレオープンの初日は特に大変だったので、印象に残っています。最初に来てくださったお客さまから、たまたまイレギュラーなオーダーをいただいたんですけど、その場合の対応を考えていなくて。もういきなりパニックになりました(笑)
利春さん:前日からしっかり準備をして臨んだんです。でもふたりとも慣れていないから、気がついたら「開店時間になっていた」みたいな感じでした。数組のお客さまをお迎えしただけで、「もうダメかもしれない。今日はお店を閉めようか」って相談したくらいです。

——聞いているだけで緊張しちゃうエピソードですね。それで……、今はどうなんでしょう?
利春さん:ペースを掴んだので、今はもう大丈夫ですよ。オープンしてから思っていた以上にたくさんのお客さまに来ていただいているので、数量限定の「松花堂ランチ」が売り切れる日が続いています。本当にありがたいですね。これからお客さまにもっと支持してもらえるように頑張り続けるだけです。
夏美さん:最初の頃は、夫を手伝うタイミングを探り探りしていましたけど、どうすればよいか私もだんだん分かるようになってきました。ちょっと前は喧嘩ばかりで「こんなことをするためにお店をはじめたわけじゃないのに」って思っていましたけど、今は仲良くやっています(笑)

身近な人の応援で動き出したお店は、まだまだはじまったばかり。
——おふたりは、どんなお店を目指しているんでしょう?
夏美さん:小さなお子さんからお年寄りまで、どなたにも「ゆっくりくつろいでもらえるお店」、「元気になってもらえるお店」を目標にしています。
利春さん:僕は独立して、自分が提供したいと思うものに責任を持つ立場になったと思っています。高級店のような立派な料理は出せませんが、食べて幸せになってもらえるものを作りたいですね。気軽に楽しめるんだけど、自宅で食べるご飯とはちょっと違う美味しい料理を食べてもらいたいです。
——そもそも、どんな経緯でお店をはじめることに?
利春さん:料理人としてある程度の経験を積んできたので、「もう数年したら独立しようか」と思っていたんです。妻とも「ふたりでのんびりお店をやれたらいいね」と話していました。独立に向けて具体的に動き出していたわけではなかったんですけど、でも、店舗があるこの場所のことは以前から気になっていたんです。「駐車場もあるし、自分たちがお店をやるにはちょうど良いコンパクトさだな」って。そしたら、一緒に働いていたパートさんから「(物件の)大家さんと知り合いだから紹介してあげる」と言われて、大家さんにお会いしてからトントン拍子にいろんなことが動き出したんです。

——へえ〜。そんなきっかけだったんですね。
夏美さん:大家さんも以前ここで飲食店を経営していたんです。なので、私たちのことを理解してくれますし、「商売をはじめたばかりの頃は何かと大変だから」といろいろな面で助けてもらっています。
利春さん:店をはじめることになって、周りの人に支えてもらっていることを実感しました。この店舗の内装は大工だった父親にお願いしたんですよ。父はもう大工は引退していたので、「全部はできないかも……」と言っていましたが、やり始めたら職人の血が騒いだようですね。テーブルもカウンターも父の手作りです。
——お店はスタートしたばかりですが、これからはどんなことに力を入れたいですか?
利春さん:僕は変わったことを生み出せるタイプじゃないので、創作的な料理は得意じゃないです。でも、自分が作った料理を「美味しい」と言ってもらえているし、今までやって来たことを地道にやるだけだと思っています。和食の魅力のひとつは季節感が出せることだと思うので、お客さまには料理から旬を感じてもらいたいですね。あとは、これから少しでも長くふたりで楽しくお店をやっていきたいです。

食堂カフェ はるとなつ
新発田市太斎479
TEL:0254-28-8705
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