映画みたいなクルマも? 夢を現実に。カスタムカーなら「MAGICHAND」。
カルチャー
2019.11.27
まるで「ワイルド・スピード」の世界。魔法の手で作るカスタムカー。
カスタムカーと聞くと、まず思い浮かぶのは映画「ワイルド・スピード」。ボンネットから飛び出した大きなエンジンなんて、インパクト大ですよね。例えばそんなふうに車をカスタムしてくれる車屋さん、実は新潟にもあるんです。新潟市江南区にある「MAGICHAND(マジックハンド)」。一般的な車修理を請け負うだけじゃなく、「こんなカスタムカーに乗りたいな」って夢を叶えてくれます。今回はオーナーの本間さんに、車のアレコレを聞いてきました。

MAGICHAND
本間 由治郎 Honma Yuujiro
1974年新潟市生まれ。黒崎高校中退。ガソリンスタンド、レンタカー店、板金屋、中古車屋での経験を経て、2005「MAGICHAND」を設立。シボレー・カマロを愛車に持つ、生粋のアメ車好き。
とにかく仕組みが知りたかった少年時代。
――いかついアメ車が並んでいますね。本間さんの愛車ですか?
本間さん:そうそう。シボレーのカマロがメインの愛車で、他にもアメ車を2台。ナンバーを外しちゃったけど、とてつもなく大きなタイヤを履かせた4WDとかもあるよ(笑)
――まるでワイルド・スピードの世界ですね(笑)。本間さんは昔から車が好きだったんですか?
本間さん:実家が家電店をしていたから、廃棄される電化製品を分解しては組み立てていて、それが遊びだったんだよ。友達の壊れた玩具を直したり、店に置いてある電池を入れてあげたり、修理屋さんごっこみたいなこともしていたね。だからはじめは車が好きというより、機械をいじくる方が好きだったかな。

――そうすると、車に興味を持ったのはいつ頃なんですか?
本間さん:中学時代に捨てられていたバイクを直す遊びをしていて、高校になったらその延長で車に興味を持ったね。確か17歳のとき。運転免許を持つ前からハンドルを買ったりね(笑)
――免許もないのにハンドルを(笑)。はじめて乗った車が気になりますね。どんな車ですか?
本間さん:トヨタのマークⅡバン。水色に塗って、車高を低くして、後ろに大きなウーハーを積んでさ。車好きの従兄弟と「ファニーフェイス」っていうチームを組んで、カークラブ(車スピーカーから音を出す音楽イベント)を開催してたね。あの頃は楽しかったな。

ゼロから学んだ車のコト。独立までの道のり。
――本間さんは、どうやって車の技術を学ばれたんですか?
本間さん:昔から機械関係が得意といっても、さすがにちゃんと学ばないといけないと思って、まずは板金屋に就職したんだ。見て技術を取得する時代だったから、先輩からは何も教えてもらえなくて、仕事といえば洗車ばかり。本格的な修理仕事をさせてもらえるまでには、かなり時間がかかったね。
――とにかく見て学んだってことですよね。
本間さん:そうだね。いきなり「この作業をやってみろ」なんてこともあるから、工具を自分で買って事前練習もしてさ。車を1台、壊すつもりでとにかく自主練を繰り返していたね。予習が大切ってことも学んだね。

――いろいろな作業ができるようになった後は?
本間さん:別の板金屋に転職。結婚して子どもも生まれたんだけど、とにかく給料が安くて。こっそり知り合いの中古車屋から仕事をもらってたね(笑)。でもそんな暮らしはハードだったから、独立を考えていたんだ。そうしたら「じゃ、一緒にやらないか?」って、その中古車屋の人が声をかけてくれて、共同経営の中古車屋を立ち上げたんだよ。
――中古車屋さんも修理や板金、カスタマイズをしますもんね。
本間さん:それなりに良い方向に会社は進んでいて、次の店舗を出す話も出ていたんだけど…。考え方の違いで自分がやりたいカスタムカーができないこともあって、2005年に「MAGICHAND」を立ち上げたんだ。車を売るんじゃなくて、組み立てたいんだよね。

個性的でテンションの上がるカスタムカーには、夢が詰まっている。
――ついにカスタム専門のお店をスタートしたんですね。カスタムについて教えてください。どんなことをするんですか?
本間さん:車高を低くしたり、高くしたり、車体を長くすることもカスタムだよ。ディスプレイやオーディオを付けるのも。ハイドロ(ハイドロリスクサスペンション)っていう油圧調整式のサスペンションがあって、それを使うと飛び跳ねる車も作れるよ。それこそワイルド・スピードに出てくるような(笑)
――映画で観ました! 前輪が飛び跳ねているやつですよね。映画だけの世界だと思っていました(笑)。本間さんもハイドロを?
本間さん:現実だから(笑)。マツダトラックの輸入車に乗っていた頃は、ハイドロを組んで4輪で飛べるようにカスタムしていたよ。凄いでしょ。

――それは見てみたいですね! 最近のカスタム事情ってどうなんですか?
本間さん:昔は良い車に乗ることがステータスだったけど、今の時代は「車は燃費が良くて、安全であればOK」ってなってるじゃん? だからカスタムカーの需要は減っているよね。そもそも若い子は、軽自動車で満足しちゃっているし。
――見栄を張ってでも良い車に乗りたかった時代から変わってきていますよね。なんか寂しいですね。そんな今の時代ですが、これから向かう「MAGICHAND」の行先は?
本間さん:もちろん、カスタムをメインでやっていきたいよね。電気自動車が増えたり、車検の基準が厳しくなったり、カスタムカーにとってはきつい時代だけど個性を出せてテンションが上がる車がカスタムカーだと思うんだ。特徴的な車に乗っていれば話しかけられて、人の輪が繋がることだってあるし。無理にカスタムカーを勧めることはしないけど、何かのキッカケで興味を持ってくれたら嬉しいかな。

「スマートフォンなんて、まるで小さなパソコン。その進歩と同じように、車の電気系統だって最新技術が追加され続けている。タイヤやボディ、エンジンとか、今までと変わらない部分はいいけれど、進化のスピードにカスタムが追いつけない時代が来るかもね」と、本間さん。どんどんと便利になっていく世の中。カスタムカーの楽しみも、しっかりと後世に伝えていきたいですね。

MAGICHAND
新潟県新潟市江南区曙町1-5-43
025-383-3633
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