ひと癖あるアイテムが集まる、五泉のセレクトショップ「message one」。
カルチャー
2022.03.30
五泉市にちょっと個性的な「message one」というセレクトショップがあると聞いて、どんなお店かさっそく取材に行ってみることに。お店に入ると、量販店ではなかなか見ることのない変わったアイテムがずらりと並んでいました。オーナーの藤王さんに、商品のセレクトやお店をはじめたきっかけなど、いろいろとお話を聞いてきました。

message one
藤王 祐子 Yuuko Fujiou
1982年秋田県生まれ。東京の短期大学卒業後、都内で外資アパレルの「DOLCE&GABBANA」や「PRADA」で店舗マネジメントを行う。その後五泉に移住し、2020年に「message one」をオープン。現在「国際トータルファッション専門学校」で週1回非常勤講師としても活躍している。趣味はレコード収集と本を読むこと。
一着の子ども服からはじまった「message one」。
――藤王さんは五泉の方なんですか?
藤王さん:いえ、秋田県で生まれて、東京の短期大学を出て、そのまま東京で就職しました。
――そうなんですね。なぜ五泉に移ったんでしょうか?
藤王さん:東京で娘の幼稚園を探していたとき、ちょうど待機児童の数がピークだったんです。私は出産を機に仕事を退職していたので、育休中の人もリストアップされている中、仕事をしていなかった私は端にも引っかからず……。唯一空いていた保育施設の月謝が20万円もして「都会ってこんなにお金がかかるの?」って嫌になってしまったんです。それで田舎で子育てしたいと思って、ここ五泉市に移住することを決めました。
――おお、それは確かに高すぎますね……。では、藤王さんがここで「message one」をはじめたきっかけは?
藤王さん:実ははじめからお店を開きたいって考えていたわけではなくて。服を作ることも好きだったので、最初は娘に子ども服を作って着せていたんです。そしたら、それを見た幼稚園のママ友さんが、「この服は売れるから絶対に売ったほうがいい」とほめてくれたんですよ。その言葉を聞いて「販売してみようかな」と考えるようになりました。それからしばらくは、店舗を持たずにハンドメイドイベントに出店したりしながら子ども服を販売していました。そしたらある日、自宅を建ててくれた会社の社長さんが「空き店舗があるからお店をはじめてみないか?」と声をかけてくれたんです。それで、お店をはじめることにしたんですよ。

着てみたい服で、自己表現のお手伝い。
――「message one」のアイテムについても教えてください。
藤王さん:リメイク服、古着、子ども服やフェアトレード商品、ハンドメイド作家さんのアイテムなどなど。ひと癖あるアイテムばかりを置いています。


――「ひと癖ある」というのは?
藤王さん:服で自己表現したいとか、人と被らないものを探している方に楽しんでもらいたいので、あえて量販店には売っていないようなアイテムを置いています。例えばベーシックからかけ離れた服だとか、個性的なデザインのものだとか……。今私が着用しているトップスも、ちょっと変わった服になっています。

――本当だ。あまり見かけないデザインですね。
藤王さん:日々お客さんと話していると、普段とは違う服に挑戦してみたいけど勇気がなかったり、着ることをためらってしまっている人がすごく多いんです。なので、「思い切って挑戦してみましょう」って、背中を押すお手伝いをさせてもらってます。反対に、自分のスタイルからかけ離れたものを買おうとしていたり、買うか買わないかで迷っている人がいたら「着なくなるかもしれませんよ」「迷っているならやめた方がいいですよ」と、ちゃんとお伝えしています。
――え、売らなくていいんですか(笑)
藤王さん:せっかく買っていただくなら、タンスの肥やしになってしまうのはもったいないので。お客さんには「もっとちゃんと売りなよ」って言われますね(笑)
――でも、お客さんからしたらありがたい助言ですね。コーディネートのアドバイスをいただくこともできますか?
藤王さん:もちろんです。ストップって言われるまで無限にコーディネートします(笑)。自分が提案するからには責任があるので、もちろん適当なことは言えないし、お世辞も言ったりしません(笑)
――他にも、こだわっている部分があれば教えてください。
藤王さん:ここにあるアイテムはすべて一点ものなんです。あとは、値下げはしないと決めています。
――それはなぜですか?
藤王さん:長年アパレル業界にいることもあって、服を一着作るのにどれだけの人の手が加わって、どれだけ大変かを知っているので、それだけ頑張って作った服がある日安く売られている……。それって人に優しい消費ではないと思うんです。
――作り手を思ってのことなんですね。
藤王さん:この「オーガニックコットンのパーカー」は、わたしがイチオシしている商品で、環境に優しく人権にも配慮した服なんです。ファストファッションだけでなく、こういった持続可能な社会のために作られた服もあるってことを、たくさんの方に知ってもらえたら嬉しいです。

ずっとマイナーな存在であり続けたい。
――実際にお店をはじめてみていかがでしたか?
藤王さん:オープンする前は、田舎でこういう変わった服を買う人はいるのかなって日々考えたり、コロナ禍で服を着ていく場所が減ってしまった状態でのオープンだったので、とにかく不安でした。でも、おかげさまでたくさんの方がお店に遊びに来てくださるので不安もなくなりました。
――これから取り入れてみたいお品物はありますか?
藤王さん:メンズファッションも取り入れたいと思っています。それから、五泉で古着を販売しているお店はここしかないので、今よりももっとたくさんの古着を販売して、魅力を伝えていきたいです。
――今後はどのようなお店にしていきたいですか?
藤王さん:看板がないので外からだとなんのお店か分かりにくいのでお客さんからは「もっと宣伝しなよ」と言われがちなんですけど、これからも今のようにずっとマイナーな存在でいたいです。みなさんの手の届く範囲にいて、長く愛されつづけたいです。

message one
五泉市吉沢2-3-42
平日 12:00~16:00
土・日 11:00~17:00
定休日 水曜ほか(Instagramにて確認)
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