新潟にお好み焼き文化を広めたい、
本場の味の「大阪お好み焼き 直」。
食べる
2026.05.14
外食をするとき、まず頭に思い浮かぶ料理はなんでしょう。ラーメン、カレー、寿司、パスタ、焼肉、そば、とんかつ……いろいろな選択肢のなかで、お好み焼きが思い浮かんだ人はどれくらいいるでしょうか。外食をするときの最初の候補にお好み焼きを入れている人が、新潟はかなり少ないような気がします。そんな新潟にお好み焼きの食文化を広めようと、本場大阪の味を提供している店が「大阪お好み焼き 直(すなお)」です。関西出身店主・川口さんから、どんなお店なのかお話を聞いてきました。
川口 直
Sunao Kawaguchi(大阪お好み焼き 直)
1966年和歌山県生まれ。山口県の大学を卒業し大阪の製薬会社へ就職。1991年より新潟県田上町に移住しニット業界で働いた後、2025年に独立して「大阪お好み焼き 直」を開業する。趣味はバイクで、高校時代からラグビーを続けている。
関西に住んでいたときの食べ歩きが、
店のお好み焼きに生かされている。
――こちらのお店では、本場大阪のお好み焼きが楽しめるんですよね。ということは、川口さんは大阪のご出身なんですか?
川口さん:僕は和歌山出身なんですけど、山口の大学を出て大阪の製薬会社に勤めていたんです。ですから大阪をはじめ、関西のお好み焼きはあちこち食べ歩きましたね。母方の祖母もお好み焼き屋をやっていたんです。
――なるほど、そうした経験が「大阪お好み焼き 直」のお好み焼きに反映されているんですね。
川口さん:自分が今まで食べてきたお好み焼きのなかから、美味しいと感じたものを取り入れています。いいとこ取りですわ(笑)。お店の内装も、大阪のお好み焼き屋の懐かしい雰囲気を再現しているんです。座敷では家族連れがお好み焼きを楽しんでいて、カウンターでは常連さんが一杯やっているような、ね。
――内装も全部新しくしたんですね。
川口さん:そうなんですよ。新潟へ来てから知り合った方々はもちろん、大学時代のラグビー仲間には、開店にあたってずいぶん助けてもらいました。たくさんいる友人たちが僕の財産です。
――お友達が多いのは、川口さんの人柄にもよるんでしょうね。そもそも和歌山出身の川口さんが新潟で暮らしはじめたのは、どうしてだったんですか?
川口さん:結婚を機に妻の地元の田上町に移り住んで、家業のニット会社を受け継いだんですよ。会社を畳むことになった後も五泉にあるニット会社で働いていたので、ニット業界には30年以上携わってきましたね。
――新潟で生活してみて、感じたことがあったら教えてください。
川口さん:雪の降らない地域から来たので、雪が降ると嬉しいんですよ。除雪なんか大好きなもんだから、店の前の駐車場もひとりで全部除雪しました(笑)

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長く関わってきたニット業界から、
お好み焼き屋に転職したきっかけ。
――ところでニット業界で働いていた川口さんが、どうしてお好み焼き屋をはじめることに?
川口さん:よく食べにいっていた加茂のお好み焼き屋さんが、廃業してしまったことがきっかけなんです。家族みんなの大好きなお店がなくなってしまうことがさみしくて、「それならば自分でお好み焼き屋をはじめよう」と思いました。
――独立開業することに不安はなかったんでしょうか?
川口さん:もともとポジティブですので「なんとかなるだろう」と思っていましたね(笑)
――とはいっても、飲食店で働いた経験はまったくなかったんですよね。
川口さん:そうなんですよ。祖母がお好み焼き屋をやっていて、母もよく家庭で焼いてくれましたし自分で焼くことも多かったんですけど、本格的に鉄板で焼いたことはなかったんです。
――じゃあ、どうやって焼き方を勉強したんでしょう?
川口さん:お好み焼きやたこ焼きの店を開業するための専門学校があるので、そこで勉強させてもらいました。ソース会社でも研修を受けましたね。でも、いちばん大きかったのは今まで食べ歩きをしてきた経験だと思います(笑)

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4種類のお好み焼きの
オススメやこだわり。
――お好み焼きメニューはいくつか種類があるんでしょうか?
川口さん:「お好み焼き」「モダン焼き」「ネギ焼き」「山芋焼き」の4種類です。僕のオススメは「ネギ焼き」で、京都産の九条ネギをたっぷりと使っています。ソース味でご注文をいただくことが多いんですけど、醤油味をオススメしているんですよ。「山芋焼き」はポン酢をかけて提供しています。
――いろいろな味が楽しめるわけですね。
川口さん:4〜5時間煮込んでつくっている「すじコン」も人気があるんですよ。単品はもちろん、焼きそばやお好み焼きに入れることもできます。
――ご飯とかお酒とかほしくなりますね(笑)
川口さん:そうでしょ(笑)。お好み焼きをおかずにご飯を食べる関西の文化って、新潟の人たちにはないと思っていたんだけど、ランチメニューの定食では、お好み焼きとライスがセットになった「お好み焼き定食」がいちばん人気なんですよ。
――味が濃いのでご飯が進みそうですね(笑)。お好み焼きをつくる際に、こだわっていることがあったら教えてください。
川口さん:粉もソースもそのまま使わずに、自分なりに手を加えてつくっています。外はカリッと中はふわっとした食感にこだわっているので、厚い鉄板を使って常に火加減を見ながら焼いているんです。

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新潟に住んでいる人々にも
お好み焼きにもっと親しんでほしい。
――自分でお好み焼きを焼くこともできるんでしょうか?
川口さん:はい、美味しいお好み焼きを食べてもらうのもいいんですけど、自分たちでつくる楽しみも味わっていただきたいですね。
――関西では自分たちで焼くお客さんが多いんでしょうね。
川口さん:ところが今は焼いたものを提供するお店がほとんどなんですよ。
――え、そうなんですね。ちなみに、お好み焼きを注文する際のコツなんてあるんでしょうか?
川口さん:追加でご注文をいただくよりも、まとめてご注文いただくことをオススメします。鉄板のスペースが限られているので、追加でご注文をいただくと先にご注文をいただいている分を焼いてからになってしまい、かなりお待たせすることになっちゃうんですよ。
――なるほど。どんなお客さんが多いんですか?
川口さん:昼は年配のお客様が多いですね。夜は若いお客様がお酒と一緒に楽しんでいます。週末には家族連れもいらっしゃいますよ。お店の近くには新潟大学や新潟工業高校があるので、学生さん達にもがっつり食べにきてほしいですね。
――最後に、今後の意気込みを聞いてもよろしいでしょうか?
川口さん:新潟では、お好み焼きが食事の選択肢に入っていないことが多いように感じます。そのせいか、お好み焼きの店がとっても少ないんですよ。ですから、新潟の皆さんに本場のお好み焼きを楽しんでいただいて、もっとお好み焼きを好きになっていただきたいと思っています。

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