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夫婦で営む手作りピザのテイクアウト専門店「PIZZA OKAWARI」。

新潟市北区にある隠れ家みたいな店。

新々バイパスの豊栄インターを降りて島見方面に向かい、すぐ左に入ると畑の中にポツポツと集落があります。その中にぱっと見、納屋のように見えるピザのテイクアウト専門店が。その名も「PIZZA OKAWARI(ピザオカワリ)」。車も人もそれほど通らない場所にあって、まるで隠れ家のよう。一体どうしてこんなところでピザのテイクアウト専門店をやっているんでしょうか? オーナー夫婦の玲さんと明美さんにお話を聞いてきました。

 

 

PIZZA OKAWARI

寺尾 玲 Ryo Terao

1976年千葉県生まれ。プロスノーボーダーとして活躍していたが、オフシーズンに携わったお茶摘みのアルバイトがきっかけでお茶に興味を持ち始め、その頃明美さんと知り合う。その後オーストラリアで日本茶栽培の仕事につき、帰国後に明美さんと結婚。新潟市北区にある祖父の家を引き継ぐ形で移住し、2017年に「CAFE OKAWARI」をオープン。趣味はサーフィンやスケートボード。

 

PIZZA OKAWARI

寺尾 明美 Akemi Terao

1972年京都府生まれ。京都で設計デザインの仕事をしていたが、退職して全国各地のリゾート地で働くようになる。北海道や立山などあちこちで登山ガイドもやっていた。静岡でお茶摘みの仕事をした際に玲さんと出会い結婚。玲さんと共に新潟に移り住み「CAFE OKAWARI」を始める。玲さんとスケートボードを楽しんだり、愛犬のボストンテリアを可愛がっている。

 

オーナー夫婦は静岡のお茶畑で知り合った?

——お二人は新潟のご出身なんですか?

玲さん:いえ、私は千葉、妻は京都の出身です。私は高校時代からスノーボードをやっていて、卒業してからはプロのボーダーとしてワールドカップとかスイスの大会とかに出場していました。ウィンタースポーツの選手っていうのはオフシーズンにアルバイトすることも多くて、私も知り合いの紹介で静岡のお茶摘みのアルバイトをしていたんです。その時に妻の明美と知り合ったんです。

 

——なんとプロのスノーボーダーだったんですね。明美さんは何をやられてたんですか?

明美さん:私は京都で設計デザインの仕事をしてたんですよ。ところが仕事がめちゃめちゃハードで、もともとアウトドアが好きだったということもあって、もっと自然に触れ合えるような仕事がしたいと思い始めたんです。そこで、全国各地のリゾート地で働くようになって。北海道とか立山アルペンルートとかで雪山の登山ガイドをやっていたこともあります。

 

——お二人とも雪山に縁のある仕事をしてたんですね。それがどうして新潟でカフェをやることになったんですか?

玲さん:私はお茶の仕事をやっているうちに、だんだんお茶に興味が出てきたのでプロのスノーボーダーを辞めて、オーストラリアの日本茶栽培場で働き始めたんです。でも日本に帰ることになったので、それを機に帰国後、明美と結婚しました。その頃、新潟にある祖父の家を引き継ぐことになって移り住んだんです。ただ、新潟に帰ってもお茶に携われるような仕事はなかったので、二人でカフェをやることにしました。オーストラリアではカフェ文化が盛んだったのでその影響もありましたね。

 

明美さん:私もちょくちょくオーストラリアへ玲に会いに行っていたので、ピザの食べ歩きをしたり、自分たちでピザを作ってみたりしてました。バリスタのスクールに通って資格も取ったんですよ。

 

自分の部屋からカフェへ。そしてピザのテイクアウト専門店へ。

——お店があるのはご自宅の敷地なんですか?

玲さん:はい。もともと私が自分の部屋として使っていた場所なんです。知り合いにも手伝ってもらいながらほとんど二人で改築しました。設計デザイナーだった妻のセンスが役に立ちましたね。

 

明美さん:二人で1日中改築作業をして、半年かかりました(笑)。昔の梁や柱を生かしたり、窓の周りに丸みをつけたりしたのは、作業が大変だったけど、とっても気に入ってます。

 

——古民家の雰囲気も残しつつ、お洒落なお店になってますよね。最初はカフェとしてオープンしたんですか?

玲さん:はい。2016年に「CAFE OKAWARI」としてオープンしました。席も今よりたくさんあって、マフィン、ピザ、ケーキ、コーヒーがメインになっているお店でした。ずっとカフェとしてやっていきたかったんですけどねぇ…。

 

——どうしてカフェからピザのテイクアウト専門店になったんでしょうか?

玲さん:やはり新型ウィルス感染症の影響ですね。北区から何人か感染者が出て、それでお客様がぱったりと減ってしまったんですよ。

 

明美さん:うちみたいな小さなスペースのお店では、感染症対策をやりながらのカフェ営業は難しかったんです。だから席数を減らした代わりにカウンターを作って、今年4月からピザのテイクアウト専門店「PIZZA OKAWARI」としてリニューアルオープンしたんです。

 

——なるほど。カフェからピザのテイクアウト専門店になって、変化したことってありますか?

明美さん:カフェの時はお洒落な女性客が多かったんですよ。でもピザの専門店になってからは、ラフな格好の男性客が増えました。男性のお客様ってほんとに少なかったので、気軽な感じで買いにきてくれるようになったのがうれしいですね。

 

自家栽培した食材も使いながら、素材の味を生かしてシンプルに作る。

——こちらのピザは、どんなふうに作ってるんですか?

玲さん:手ごねした生地をペレット燃料の窯で焼き上げて作ってます。手ごねしているので1日に12枚くらいしか作れないんです。だから予約してもらってるんですよ。野菜にもチーズにも充分味がありますから、調味料をできるだけ使わないで、極力シンプルに作ってます。

 

明美さん:店の前の畑で自家栽培してる野菜やハーブを使うことも多いんです。トマト、ズッキーニ、ピーマン、ナス、バジル、ルッコラ、ローズマリーなんかを無農薬栽培してます。無農薬なので畑の手入れは大変ですね。朝早く起きて草取りしたり、休みの日も畑仕事があって休めなかったりします。でも苦労した分新鮮な食材でピザを作ることができるんです。

 

 

——なるほど。素材を大事にしてるんですね。人気のメニューはどれですか?

玲さん:一番人気があるのは「クアトロ」です。チェダー、エメンタール、グリエール、マスカルポーネの4種類のチーズを使ったピザです。私たちは最初は人気が出るって思ってなかったんですけど、子どもからお年寄りまで喜んで食べてくれますね。プラス50円でガーリックをトッピングできます。

 

 

明美さん:あと定番の「マルゲリータ」もおすすめです。トマトソース、イタリアンモッツアレラチーズ、バジルソースで作ったピザです。季節によっては採れたての新鮮なバジルやトマトを使ってます。国産チーズだとなかなかイタリアの味を再現できないので、イタリア産チーズを使ってます。

 

地元の人が気軽に立ち寄れる店にしていきたい。

——今後はどんなふうにお店を続けて行きたいですか?

玲さん:ピザのテイクアウトは続けながら、イートインスペースを充実させていきたいと思ってます。

 

明美さん:地元の人たちが気軽に寄ってくれるような、ローカルプレイスにしていきたいんですよね。

 

 

新型ウィルス感染症のため、カフェとしての営業からピザのテイクアウト専門店へと切り替えた「PIZZA OKAWARI」。でも、そのおかげで今まで来店のなかった男性客が増えたというメリットもあったようです。今後は地元の人たちが気軽に立ち寄れる店を目指したいという寺尾さんご夫婦。地元の人たちのローカルプレイスとして末永く愛される店になってほしいですね。

 

 

 

PIZZA OKAWARI

〒950-3301 新潟県新潟市北区笹山1540

090-1731-1540

平日17:00-19:30、土曜日曜祝日11:30-13:30/17:00-19:30

水曜他休

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