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どんなときも基本を大切にする「ロイヤル胎内パークホテル」の総料理長。

日常生活を離れて「非日常」の時間を楽しむことができるリゾートホテル。その楽しみのひとつに料理があります。今回紹介する池田さんは、「ロイヤル胎内パークホテル」の総料理長。お忙しい中お時間をいただいて、料理のこだわりについて聞いてきました。

 

 

ロイヤル胎内パークホテル

池田 一秀 Kazuhide Ikeda

1964年東京都生まれ。東京の「グランドプリンスホテル高輪」、新潟の「ピーア軒」「Rococo」「五十嵐邸ガーデン」で料理の経験を積む。2016年より「ロイヤル胎内パークホテル」で働きはじめ、現在は総料理長を務める。昔やっていたエレキギター熱が再燃している。

 

ホテルではじまり、ホテルで締めくくる料理人生。

——池田さんは長年料理の仕事をされてきたんでしょうか?

池田さん:はい、東京の「グランドプリンスホテル高輪」で修業させていただきました。

 

——すごいところで修業をされたんですね。

池田さん:豊栄で食堂を経営していた父から、「個人経営の飲食店で働くよりもホテルの調理場で働いた方がいい」と勧められたんです。

 

——お父さんも料理人なんですね。その背中を見てきたから、池田さんも料理の道に進んだんですか?

池田さん:というよりも、働いている両親に代わって食事を作っていたから、自然と料理が身に付いていたんでしょうね。

 

 

——ホテルでの修業は厳しかったんじゃないですか?

池田さん:厳しかったけど、しっかりと料理の基礎から教わることができました。

 

——よく「料理は見て覚える」なんて聞きますけど、やっぱりそういう世界でしたか?

池田さん:私の修業したホテルではしっかりと教えてくれました。後輩が仕事を覚えないと仕事が進まなくて自分が大変な思いをするので、みんなきちんと教えてくれましたよ。

 

——そうだったんですね。修業中、印象に残っている出来事はありますか?

池田さん:うーん……。在インドネシアの日本大使館で2年間働いていたことでしょうか。大使のご家族はもちろん、招待したお客様の食事を作るのが仕事でした。料理人が大勢いるものだと思って行ってみたら、料理人は自分だけだったんです。あとは調理補助の人しかいなかったので驚きましたけど、外交の一環に関わっているんだという自覚を持って料理を作っていましたね。

 

 

——そういった経験も含めて、「グランドプリンスホテル高輪」ではどのくらい働いていたんですか?

池田さん:14年間働きました。その後は新潟に帰ってきて、「ピーア軒」「Rococo(ロココ)」「五十嵐邸ガーデン」で働いた後、こちらの「ロイヤル胎内パークホテル」でお世話になることになったんです。

 

——どういう経緯でこちらで働くことに?

池田さん:前任の総料理長は「五十嵐邸ガーデン」で一緒に働いていた方だったので、自分からお願いしたんですよ。そうしたら「ぜひ来てください」と言っていただけたので、こちらでも一緒に働くことになりました。

 

——「ロイヤル胎内パークホテル」で働きたいと思ったのは?

池田さん:私の料理人生はホテルからはじまったので、最後もホテルで働きたいと思ったんです。

 

ホテルの料理人として大切にしていること。

——池田さんが料理をするときに心掛けていることがあったら教えてください。

池田さん:当たり前のことを当たり前にできるようにしています。

 

——例えばどんなことなんでしょう?

池田さん:わかりやすいことだと、温かい料理は温かい状態で、冷たい料理は冷たい状態で提供するということですね。

 

——基本的なことが大事なんですね。

池田さん:あと必然性を考えながら料理の構成をしています。牛肉のサーロインには赤ワインのソースが合わないので和風ソースと合わせるとか、反対にヒレ肉には赤ワインのソースを合わせるとか……。

 

 

——こだわりのようなものはありますか?

池田さん:昨今はSNSが流行っていますから、「映える」ような見た目を意識して作っているということでしょうか(笑)

 

——ホテルのお料理には「見た目」の期待も大きそうですね。一度にたくさんの料理を作る機会も多いんじゃないですか?

池田さん:そうですね。気持ちの余裕があるときは「もっとこうしてみよう」「これも足してみよう」とプラス思考になれるんですけど、余裕がないときにはなかなか難しいですね。ただ、どんなときでもスタッフのモチベーションを下げずに、クオリティの高い料理を提供できるよう、しっかりと気を配るように努力しています。

 

 

——全体の管理も総料理長の仕事ですもんね。

池田さん:毎朝、その日のオペレーションを考えるんです。イレギュラーなトラブルが起こると凹みますが、思い通りにスケジュールが進むと気持ちがいいですね(笑)

 

——思いがけないトラブルが起こることもありますか?

池田さん:もちろんです。ただトラブルがあったり失敗したりしても、思い通りの結果にリカバリーできるかどうかで料理人としての経験が試されるんじゃないかと思っています。

 

——最後に、これからの課題があれば教えてください。

池田さん:リゾートホテルらしく、もっと地元・胎内の食材を使っていきたいですね。そのためにも地元の農家を回っていろいろな食材を見つけたり、地元の農学系大学の学生さんが関わっている野菜を使ったりしていきたいと考えています。

 

 

 

ロイヤル胎内パークホテル

胎内市夏井1191-3

0254-48-2211

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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