[Things Music]日常に寄り添い、そっと背中を押す「乙川ともこ」の歌。
カルチャー
2022.12.19
新潟で活動するミュージシャンを紹介する[Things Music]。今回紹介するのはシンガーソングライターの乙川ともこさん。現在は東京を拠点に活動しながら、新潟の音楽イベントにも多数出演しています。乙川さんが音楽をはじめられたきっかけや、これまでリリースされた楽曲についてお話を聞いてきました。


乙川 ともこ Tomoko Otogawa
新潟市生まれ。シンガーソングライター・青木慶則氏が主宰するレーベル「Symphony Blue」に所属。2020年12月に1stアルバム「元気で過ごしてますか?」をリリース。今年11月には1stシングル「Walking on Air」が配信スタート。
「そっと誰かの背中を押せたらいいな」。そんな思いでリリースした1stアルバム。
――乙川さんが音楽の面白さに気づいたのはいつですか?
乙川さん:幼稚園のときですね。友達の前で替え歌を歌ったり、テレビを見て歌ったり。合唱とかも好きで、写真を見るとだれよりも大きい口を開けて写っていましたね(笑)
――音楽はどこかで習っていたんですか?
乙川さん:音楽教室に通わせてもらっていました。オルガンを弾いたり歌ったりして音を楽しもう、みたいな教室で。私は三姉妹でみんな音楽教室に通っていたんですけど、続いたのは私だけだったんです。小学生になってからはピアノを習うようになりました。
――本格的に音楽活動をはじめようと思ったのはどのタイミングで?
乙川さん:高校生くらいのときにオーディションを受けたり、ボイトレを受けたりするようになりました。「人前で音楽をやりたいな」って思いはじめたのはその頃です。

――高校生のときから夢に向かって行動を起こしていたんですね。卒業後はどうされたんですか?
乙川さん:大学で軽音サークルに入って、バンド活動をはじめました。「JUDY AND MARY」のカバーバンドをやったり、オリジナルの曲を作って歌ったりしていました。それがすごく楽しくて、「自分で作った曲でバンド活動ができたらいいな」って思ったんですけど、卒業したら就職して音楽をやめる子ばっかりだったのと、自分よりも上手い人たちがやめていく中で「音楽を続けたい」って言いにくいような空気感があって……。
――ふむふむ……。
乙川さん:でもやっぱり何か表現することがやりたくって、上京しました。ちょっとお芝居の勉強をしようと思って養成所に通っていたんですけど、結局お芝居の中でも曲を作って演奏したりしていたので、「やっぱり音楽がやりたいんだな」って気づいて。養成所をやめて、ひとりで音楽活動をするようになったんです。

――今所属されているレーベル、「Symphony Blue」を主宰する青木さんと知り合われたのはどんなきっかけで?
乙川さん:下北沢を中心に10年くらい、ひとりでライブ活動をしていました。それまでもデモ音源とかは作っていたんですけど、ちゃんとプレスしてCDを出したいと思ったんです。それが私の活動10周年ワンマンライブを控えていたタイミングでした。
――せっかく作った大切な曲なら、CDとしてかたちに残したいですよね。
乙川さん:そんなときに偶然、青木さんの出演している野外ライブをお見掛けしたんです。私の知っているCMソングとかを歌っている方だったのでビビっときて、「ぜひこの方にアレンジをお願いできたらいいな」と思いました。

――どうやって青木さんへアプローチを?
乙川さん:いきなり突撃というか、連絡をして。青木さんもびっくりしたかもしれないんですけど(笑)。そのすぐ後に、10周年記念ワンマンライブを見に来てくれました。そこで気に入ってくれた曲もあったみたいで、青木さんが独立してレーベルを立ち上げたタイミングでもあったので、青木さん以外の第一弾アーティストとしてCDをリリースすることになったんです。
――それが1stアルバム「元気で過ごしてますか?」ですね。実際にCDをリリースされてみていかがでしたか?
乙川さん:まずかたちになったことが嬉しかったのと、「自分の音楽を聴いてほしい」っていう気持ちがより強くなりましたね。帯にも書いてあるんですけど、「そっと誰かの背中を押せたらいいな」っていう気持ちで書いた曲もあるので、自分の手を離れて誰かの励みになったらいいですね。

自分のやりたいことに自信をもって道を突き進んで欲しいし、自分自身もそうありたい。
――先月リリースされた1st配信シングル「Walking on Air」についても教えてください。
乙川さん:新しく作った曲を青木さんに何曲かお送りした中で「これいいんじゃない」って言ってくれた曲で、作曲は私、作詞は青木さんとの共作です。1stアルバムとは曲調が違っていて、R&Bじゃないですけど、結構グルーヴがあって、そんなアレンジも楽しんでいただけるような曲になっていると思います。
――私も聴かせてもらいました。すごく耳に残る、気持ちのいい曲ですね。
乙川さん:作ったメロディのサビに「Walking on Air」という言葉を当てはめてみたらすごく語呂がよくて、そこから広げていって完成した感じですね。お散歩とか、通勤通学で聴いてもらえたらいいですね。「朝に合う」って言われることもあるんですけど、イントロとアウトロの感じから夜の散歩も合うのかなって思います。
――乙川さんはどんな人にこの曲が届いて欲しいですか?
乙川さん:何かを頑張ろうと思っているとき、周りの人にいろいろ言われたりしてちょっとくじけたり、諦めそうになったりすることもあるかもしれないんですけど、自分の人生を切り開いていくのは自分ですし……。「応援歌」っていうほど強い歌ではないんですけど、この曲を聴いて、自分がやりたいことがある人は自信をもってその道を突き進んで欲しいですし、「私自身もそうありたいな」って思います。

お茶の間で、家族みんなに聴いてもらえるような曲を作りたい。
――乙川さんが作る曲には一貫しているテーマなどあるんでしょうか。
乙川さん:私、わりとポジティブな方なんですけど、その反面落ち込みやすいところもあって。だから「落ち込みながらも前を向いて頑張ろう」っていう曲が結構あるんです。誰かの応援歌にもなったら嬉しいなって思うのと同時に、自分の応援歌になっているところもあるんですよね。
――なるほど。
乙川さん:かといってずっとその路線で行きたいわけでもなくて。誰かの日常に寄り添えるような歌が歌えたらなと思います。
――今後はどういうふうに活動を続けていきたいですか?
乙川さん:この前、新潟スポーツ公園で開催された「NIIGATA MUSIC PARK」というイベントで、子ども向けのワークショップをお手伝いしたんです。そういうふうに、子どもやご家族に聴いていただけるようなイベントでも歌えたら嬉しいです。お茶の間で流れるような、いろんな世代の方に聴いてもらえる曲を作りたいですね。

乙川ともこ
撮影場所・異人池建築図書館喫茶店
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