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映えるおにぎりや豚汁が楽しめる、スタッフ募集中の「豚田汁米」。

可愛くてユーモラスなカップケーキのお店「THE Ugly Duckling(アグリーダックリング)」を以前紹介しましたが、そのお店のオーナー・小皆さんが「豚田汁米(とんだじゅうべい)」という、豚汁とおにぎりのお店を新たにオープンしました。田園風景のなかに佇む店舗へお邪魔して、新しいお店についていろいろなお話を聞いてきました。

 

 

豚田汁米

小皆 美佳 Mika Komina

1988年三条市(旧下田村)生まれ。東京のファッションデザイン専門学校を中退後、しばらくフリーターとして過ごし、19歳で三条市へ戻ってスイミングスクールで働く。2012年にショップ兼アトリエ「PARTITA(パルティータ)」、2020年に「THE Ugly Duckling」、2024年に「豚田汁米」をオープンする。

 

カップケーキのお店が、おにぎりや豚汁をはじめた理由。

——このたびはオープンおめでとうございます。前回の取材で「豚汁かラーメンの店をやりたい」と夢を語っていただきましたが、ついに念願が叶いましたね!

小皆さん:私、そんなこと言ってましたっけ〜? まったく記憶にないんですよね(笑)

 

——ええ〜っ(笑)。まあ4年近く前の取材ですからね。

小皆さん:すみませ〜ん。なにしろ、常にアップデートしながら生きていますので(笑)

 

——さすがです(笑)。それではどうして、おにぎりと豚汁のお店をオープンしたんでしょう?

小皆さん:以前取材していただいた「THE Ugly Duckling」でネット販売をはじめたところ、全国的に大反響があって商品が爆売れしちゃったんです。もともと大きなお店ではなかったのでスペースが足りなくなっちゃって、クリスマスシーズンなんて他所に冷凍庫や冷凍車を借りていたくらいだったんですよ。

 

 

——それはすごい。それが「豚田汁米」のオープンにつながったのはどうして?

小皆さん:広い物件に移転してセントラルキッチンを兼ねたカフェをオープンしようと思っていたんですけど、人手不足のなかで営業することに不安があったんです。そこでフードコートスタイルの店にしようと考えて、おにぎりと豚汁を提供する「豚田汁米」をオープンしました。

 

——なるほど。フードコートスタイルというのは?

小皆さん:ほとんどセルフサービスになっています。オーダーの品ができたら「お渡し口」から商品をお渡しして、食べ終わった食器は「返却口」に戻していただくスタイルになっているんです。定食によっては「小鉢バー」もご利用いただけます。

 

——「小鉢バー」っていうのは、はじめて聞きました。

小皆さん:お好みの小鉢を選んでいただき、「小鉢バー」に並んでいる副菜のなかからお好きなものを盛り付けていただきます。

 

 

——バイキング要素もあるんですね。ところで、おにぎりと豚汁のお店にしてはだいぶクールな内装になっているような気がしますが……。

小皆さん:私のデザインは可愛いとかっこいいの中間をイメージしたものになっているので、内装もそんなイメージでまとめているんです。

 

——店内をモノトーンにすることで、カラフルなお料理やケーキが引き立ちますね。「豚田汁米」っていうネーミングも、さすがのセンスです!

小皆さん:ありがとうございます! 豚汁とおにぎりの要素がユニークに盛り込まれていて、自分でも気に入っています(笑)。「豚田」は「とんでもない」という意味の他に「翔んだ」という意味もあって、お店が大きく羽ばたいてくれたらいいなという願いが込められているんです。

 

ビジュアル=手間。

——おにぎりって何種類あるんですか?

小皆さん:20種類くらいですね。40種類くらいまでは増やしたいと思っているので、今も開発を続けています。

 

——どのおにぎりもカラフルでお洒落ですね。おすすめのおにぎりってあるんですか?

小皆さん:ほぐした鮭の身といくらが乗った「鮭親子」は、味もビジュアルも上手くいったと思っています。混ぜご飯の上に梅干しで作ったバラの花をトッピングした「梅の華」も、開発に苦労したので思い入れがありますね。

 

 

——どちらも綺麗だし美味しそうですね。

小皆さん:ありがとうございます。でもいちばん人気があるのは「野沢菜」かもしれませんね。刻んだ野沢菜の茎を天かすや胡麻と一緒にトッピングして、野沢菜の葉でおにぎりを包んでいるんです。とても手間がかかるんですけど、写真映えのするビジュアルで人気があるんですよ。ビジュアル=手間です!

 

——名言出ました(笑)。豚汁にもビジュアルのこだわりが?

小皆さん:もちろんです。一般的な豚汁って何が入っているのかよく見えないんだけど、うちの豚汁はラーメンみたいに具を見せるように盛り付けているんです。特にチャーシューみたいにトッピングされている豚肉と三条名物の車麩がポイントかな。

 

 

——定食の盛り付けにもビジュアルに対するこだわりを感じますよね。

小皆さん:私は人を笑わせたり楽しませたりすることが好きなので、食とデザインをつなげることでお客様にわくわくしていただいたり、楽しんでいただきたいと常に思っているんです。女性でも注文しやすい定食を心掛けています。

 

——カップケーキもそうですけど、エンタメ性を感じますよね。お客さんの反応はいかがですか?

小皆さん:ほぼ100%写真を撮ってくれます(笑)。女性だけじゃなく、サラリーマン男性や年配の方も撮影してくれるのは嬉しいですね。そうして撮影した写真はSNSを通して広く拡散していただけますけど、地元の方々もクチコミでお客様を連れて来てくださるんです。優しく声をかけてくださることもあるので、ここにオープンして良かったと思っています。

 

せっかくやるなら一番を目指したい。

——今後はどんなふうに展開していく予定なんですか?

小皆さん:いずれはお酒が楽しめる夜営業をはじめたいですね。私はお酒が好きなので、おつまみを作るのなんてお手のものですから(笑)。そして、いつかは「豚田汁米」をフランチャイズチェーンとして全国展開したいと思っています。

 

——大きな夢ですね。

小皆さん:ひとりでやるのは限界がありますからね。べつに欲はないんだけど、せっかくやるんだったら一番を目指したいんですよ。

 

——今度取材に来たときは「覚えてない」とか言わないでくださいよ(笑)。最後に、読者の皆さんへ伝えたいことがあったらお願いします。

小皆さん:とにかく人手が足りないので、スタッフ大募集中です! ぜひ一緒に働きましょう! この記事のタイトルに「スタッフ募集中」って入れてもらいたいほどです(笑)

 

 

 

豚田汁米

三条市片口357

0256-60-1222

10:00-18:00(食事は16:00まで)

第4水曜休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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