5月に「海辺の森キャンプ場」で開催されたイベント、「海辺のバザール」。県内外のお店が集まり、古道具をはじめ、雑貨や植物、飲食などが楽しめます。このイベントを主催しているのは新潟市西区の「SEIKŌUKI」の長坂さんと、新潟を拠点に活動するキャンプユニット「GOOD MELLOW CAMP」のPEKOさん、店舗の什器や内装などを手掛ける「SWELD design」の杉﨑さん。イベントをはじめたきっかけや、イベントのことなどお話を聞いてきました。
海辺のバザール
長坂 菜摘 Natsumi Nagasaka
(画像左)1994年長岡市生まれ。2022年7月に「SEIKŌUKI」としてイベント出店や間借り営業などの活動をはじめる。2023年5月に三条で実店舗をオープンし、今年の8月に内野に移転した。イベントでのイメージキャラクターはクマ。
PEKO
(画像右)1987年新潟生まれ。アウトドアクリエイター。新潟を中心に活動する女子8人のキャンプユニットGOODMELLOWCAMP代表。イベント企画、装飾、クラフトビール醸造、デザイン、カメラマンなどで活動中。イベントでのイメージキャラクターはウサギ。
杉﨑 潤 Jun Sugisaki
(画像中央)1980年新潟市出身。2015年より家具作りの活動「SWELDdesign(エスウェルドデザイン)」をスタートし、2017年に沼垂テラス商店街にて「S.W.D+s-plan」を開業(現在沼垂店は閉店)。イベントでのイメージキャラクターはライオン。
——今日はよろしくお願いします。みなさんは、もともとお知り合いだったんですか?
長坂さん:3人ともお互いのことは知っていたんですが、深い関わりはなかったんですよ。このイベントも、ものすごいスピードで開催が決まったんです。
——と、いいますと?
長坂さん:1回目が開催される前の年に、「東京蚤の市」に行ったんです。そのイベントに、たまたまPEKOちゃんも来ているのを知って。その後、お互い別々で出店していた燕市のイベントで声を掛けたのがきっかけです。
PEKOさん:「蚤の市、行ってましたよね! 」ってね(笑)。そこで意気投合して、「新潟でもこんなイベントがやりたい」って言っていたんです。もうひとり、一緒にやってくれる人がほしいなと思っていたときに……。
杉﨑さん:たまたま同じイベントに出店していた僕に、声が掛かったというわけです(笑)
——いきなり(笑)
PEKOさん:「ちょっと来て! 」って、何も知らせずに(笑)。杉﨑さんはそのイベントでキッチンカーを取りまとめていたのもあって、勢いで声を掛けました。
杉﨑さん:僕も古いものは好きだったし、イベントの管理もしたことがあったので、一緒にやったら面白いかなって。正直、「この3人でいいの……? 」って思ったこともあったけど、それぞれが得意な分野があって、すごくちょうどいい3人でしたね。
——そこから、およそ半年後に1回目の「海辺のバザール」が開催されたと。
PEKOさん:3人の価値観が合っていたり、それぞれでイベントを主催したこともあったりしたので、スピード感をもって準備ができましたね。
——1回目も会場は北区の「海辺の森キャンプ場」でした。県内のイベントの中でも、かなり大きな会場だったと思うのですが……。
PEKOさん:この会場は場所の広さも良かったし、管理している方がとても協力的だったので、すごくいいなと思っていました。3人が呼びたいお店を集めたら、60店舗くらいになっていたので、広さ的にもちょうどよかったんです。
——それだけたくさんの店舗に声を掛けるのは、大変だったのでは?
杉﨑さん:開催日の半年前くらいに動き出したので、お店に声を掛けたのは3、4か月前だったんです。他の大きいイベントだともう出店者が決まっている時期だったので、被っているイベントはないかや、出店者さんの事情は考慮できているか、気を配りつつ声を掛けていました。
長坂さん:過去の実績がないので、どれだけ集客が見込めるか、商品はどれくらい用意したほうがいいのか、わからない状況でお声がけしなきゃいけなかったのも大変でしたね。
——「海辺のバザール」という名前にしたのには、どんな経緯があったのでしょう。
長坂さん:他のイベントとは違う色を出したくて「バザール」っていう言葉を使ったんです。新潟には「〇〇マルシェ」みたいなイベントが多かったので、何か違う言い方がないか、いろいろ探しましたね。
——出店したお店も他のイベントでは出会えない顔ぶれでした。
長坂さん:イベントを立ち上げるとき、県外の方が新潟に来てくれるようなイベントにしたいと思っていて。イベントで見たことがない出店者さんを呼びたいっていうのは決めていました。
杉﨑さん:新潟もイベントの数が増えてきたけど、県外の人が出店して、遊びに来てくれるイベントって今までなかったんです。他のイベントとは違う出店者さんを呼んだら、県内外のお客さんが一日中楽しめて、いいなと思っているんです。
——私も会場内のどこを歩いても新鮮で、気づいたら一日中イベントにいました(笑)
PEKOさん:お客さんに楽しんでもらうのはもちろん、県内の出店者の方にもいい刺激になると思っています。というのも、やっぱり県外のお店は出店のスタイルや使っている什器が違って。新潟のイベントですけど、県外の出店者さんのいいところを吸収してもらえたらとも思っています。
——今回は2回目の開催でしたが、前回から何か変えたことはありますか?
杉崎さん:いちばん大きな変化は、駐車場を増やしたことですね。1回目のときは、たくさんの人が来てくれたのもあって、駐車場に入るための渋滞が発生してしまいまして……。
PEKOさん:お客さんに答えてもらったアンケートにも「会場には入れたけど、ごはんが売り切れていて食べれなかった」とか、そもそも「たどり着けずに引き返した」という意見もあって。
——想像以上の来場があったんですね。
長坂さん:これを踏まえて駐車場を増やしましたし、出店されるお店の方の在庫をしっかり把握して、どの時間に来てくださっても楽しめるようにしました。飲食店の方も、なるべくたくさん数を用意してくださって、とてもありがたかったですね。
——2回目の開催、改めてお疲れさまでした。今回のイベントの感想を教えてください。
長坂さん:前回は、みんな駐車場で対応し続けていたんですが、今回は会場内を歩き回れる余裕ができました(笑)。おかげでお客さんや知り合いに挨拶ができましたし、お客さんからは嬉しい声もいただけて「やっていてよかったな」って感じることができました。
PEKOさん:今回は1日目、雨が降ったんです。天気が悪いと、来てくれるお客さんも少ないかなと思ったんですが、そんなことなくて。「FUJI ROCKみたい! 」って雨の中でも楽しんでくれる方が多くて、新潟の人のバイタリティの強さを感じましたね。
杉﨑さん:そうそう、雨なのにこんなに来てくれたんだって感動しました。県外の出店者の方からも「こんなイベントが新潟にあるんですね」って驚かれるくらいでした。
——来場された方の声で、特に印象に残っているのはありますか?
長坂さん:「このお店、はじめて見た」や、「こんな人がいるんだ」って、県内だけではなく、県外のお店も知ってもらえたことがすごく良かったなって思っています。これを続けていけば、新潟のイベントの底上げにもつながっていくんじゃないかなって感じています。
——「海辺のバザール」をこれから、どんなイベントにしていきたいですか?
長坂さん:今年よりもさらに、満足感が上げていけるイベントにしていきたいです。県外のイベントに行って、出店者さんを探したり、どんなイベントが盛り上がっているのかを調査したりして、次回にいかしていこうと思います。
——最後に、記事を呼んでいる方に、ひとことお願いします!
杉﨑さん:このイベントを知らない方、まだ来たことがない方がたくさんいらっしゃると思います。今まで味わえなかった感覚を楽しんでもらえるイベントになっていると思うので、気になっている方がいたらぜひ来てほしいですね。僕らは1ミリでも進化して、毎年来ても楽しんでもらえるように頑張っていこうと思います。
海辺のバザール〜新潟蚤の市〜