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海を眺めながら、こだわり卵の料理が味わえる「海辺のテーブルエッグ」。

今年5月、山形県との県境近くに新潟県最北のカフェ「海辺のテーブルエッグ」が誕生しました。海を望む丘の上に建てられたこちらのお店では、すぐそばにある養鶏場で採れる新鮮な卵を使った料理やスイーツを味わうことができるんです。今回は店長の佐藤さんと、副店長で料理長を務める高山さんにお話を聞いてきました。

 

 

海辺のテーブルエッグ

佐藤 千奈 China Sato

1977年村上市(旧山北町)生まれ。洋菓子店、ラーメン店、スーパーで経験を積み、2023年5月「海辺のテーブルエッグ」の店長に就任。プリン作りが趣味。

 

海辺のテーブルエッグ

高山 正太郎 Shotaro Takayama

1984年新潟市西区生まれ。ファミレスや実家の居酒屋で料理経験を重ね、調理師専門学校に入学して調理師免許を取得。「海辺のテーブルエッグ」の副店長兼料理長を務める。休みの日は動画鑑賞をしている。

 

新潟県最北にオープンしたカフェの店長と副店長。

——「海辺のテーブルエッグ」は今年の5月にオープンしたんですよね。それまでおふたりは、どんなお仕事をされてきたんですか?

佐藤さん:私はケーキ屋さんやラーメン屋さんで働いてきました。

 

——もともとお菓子作りがお好きだったんですか?

佐藤さん:小学生の頃に友達の家へ遊びに行ったとき、そこのおばあちゃんが自家製のホットケーキを焼いてくれたんです。それに感動して以来、自分でもお菓子作りをするようになりました。ただ、勤めていたケーキ屋さんではパティシエじゃなくて、接客を担当していたんですけどね(笑)

 

——とにかくケーキに囲まれて仕事をしたかったんですね。ラーメンもお好きだったんですか?

佐藤さん:実はそうでもないんです(笑)。ラーメン店ではラーメンの調理を担当していたんですけど、大きな寸胴を持ち上げたりする力仕事が多かったり、豚骨の匂いが苦手なので鼻をつまみながら仕事をしていたりで大変でしたね。でも楽しかったですよ。

 

——ホールスタッフかと思ったら、ラーメンの調理をしていたとは……(笑)。高山さんはどんなお仕事をされてきたんでしょうか?

高山さん:学生時代からファミレスでアルバイトをしていて、それからは実家が経営している居酒屋で働いていました。その後、調理師免許を取るために調理師専門学校で洋食を学びました。

 

 

——いろいろな料理のなかから、洋食を選んだのはどうしてなんですか?

高山さん:……かっこいいから(笑)

 

——確かにかっこいいですよね(笑)。専門学校卒業後、すぐに「海辺のテーブルエッグ」に勤めたんでしょうか。

高山さん:そうです。専門学校に来ていた求人情報で「海辺のテーブルエッグ」のオープニングスタッフを募集していることを知りました。僕も30代だし、何もないところからお店を作り上げることに魅力を感じたので応募したんです。社長と面接するときに初めて現地を訪れてみて、周りに民家や店舗がないことにびっくりしました。

 

——自然のなかにポンッとある感じですよね。佐藤さんはどうして「海辺のテーブルエッグ」で働こうと思ったんですか?

佐藤さん:ここは私が生まれ育った場所でもあるんですけど、こんな自然しかないようなところにお洒落なカフェレストランができることが嬉しくて、ぜひ働いてみたいと思ったんです。

 

放し飼い鶏の卵を使った、料理やスイーツ。

——メニューを見ると卵を使ったお料理やスイーツが多いですね。

佐藤さん:「海辺のテーブルエッグ」は、駐車場の向こうに見える養鶏場で鶏を放し飼いしている「株式会社オークリッチ」が経営しているお店なんです。

 

——なるほど、だからカルボナーラやオムライスといった卵料理が多いんですね。

高山さん:今まで卵を主役にした料理を考えた経験がなかったので、大変でした。卵そのものが持つ美味しさをダイレクトに味わってもらうために、できるだけ他の食材や調味料を使わないようにしているんです。

 

 

——例えば、どんなふうに?

高山さん:料理にバターを使わないようにしたり、プリンにつきもののカラメルソースを使わず、香料を抜いたり砂糖を控えたりして作っています。オープン1ヶ月前になっても工事が終わっていなかったので、お店のキッチンが使えなくて自宅で試作していました(笑)

 

——すごいこだわりようですね。そんなに美味しい卵なんでしょうか?

佐藤さん:自然に近い環境でのびのびと放し飼いすることで、鶏が本来持っている野生の力を引き出しています。独自に工夫した飼料を与えることで、健康でアスリートみたいな鶏が育って「本来あるべき卵」が生まれるんです。食感の良さ、コシの強さが食のプロたちから認められて、都心部の飲食店からも注文をいただいている卵なんです。

 

高山さん:料理に使うだけじゃなく、放し飼い鶏の卵を使ったマヨネーズやカステラも製造販売しているんです。それから料理に使っている野菜は地元の生産者から仕入れたものを使っています。「オークリッチ養鶏場」の卵はもちろんですけど、山北地区の生産物もこのお店を介して発信していきたいですね。

 

スタッフ不足に悩みつつも、明るく楽しく働きたい。

——オープンから4ヶ月が経ちましたけど、お店の営業は順調ですか?

高山さん:新潟市と違って住んでいる住民数が少ないので、働いてくれるスタッフが足りないんですよ。オープン時から全然増えていないので、かき入れどきの夏を迎えるのが怖かったんです(笑)

 

佐藤さん:食事にいらっしゃったお客様の高校生にまで声をかけて、アルバイトにスカウトしています(笑)

 

——じゃあ、オープン日も大変だったんじゃ……?

高山さん:飲食業未経験のスタッフばかりだったので、何からはじめたらいいのかすらわからなくて、みんなが手探りで準備をしていましたね。

 

佐藤さん:お客様が来るというプレッシャーからか、オープン日には体調が悪くなってしまうスタッフまでいたんです。

 

——そんな状況のなかで迎えた夏はどうだったんでしょうか。

高山さん:「どこにこれだけたくさんの人間がいたんだ」と思うほど、多くのお客様が来店してくださいました。おかげで忙しかったんですけど「食べには来てくれるのに、働きに来てくれる人はいないのか」と寂しくなってしまいましたね(笑)

 

 

——それほど人手がほしいんですね(笑)。でもお客さんがたくさん来てくれるのは嬉しいですよね。

佐藤さん:おかげさまで常連のお客様もできました。遠くから何度も知り合いを連れて来てくれたり、料理やスイーツを撮影してSNSで紹介してくれたりする方がいると、気に入っていただけているのかなと思えて嬉しいですね。

 

高山さん:ほとんどの料理やスイーツが手作りしたオリジナルだからこそ、評判がいいと余計に嬉しいんですよね。

 

——確かにそうでしょうね。今後はどんなふうにお店を続けていきたいですか?

佐藤さん:こんなところまで足を運んでくださったお客様には、必ず喜んで帰っていただきたいと思っています。そのためにも、常に笑顔の接客を心掛けたいですね。

 

高山さん:明るく楽しく仕事をしたいですね。自分たちが楽しければ、それはお客様にも伝わると思います。熊の出没情報に怯えて暮らしているんですけど、まずは熊に出会うことなく無事に1年を乗り切りたいですね。

 

 

 

海辺のテーブルエッグ

村上市中浜508-1

0254-60-5775

10:00-17:00

木曜他不定休

※掲載から期間が空いた店舗は移転、閉店している場合があります。ご了承ください。
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