星のような可愛い姿が楽しめる
新潟市最古の銘菓「ゆか里」
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2026.07.07
今日は七夕。新潟は梅雨の真っ最中ということもあって、星空の見れない年が多いですよね。そんなときは星空の代わりに、星のような姿のお菓子を楽しんでみてはいかがでしょうか。金平糖に似たあられ菓子「ゆか里(ゆかり)」は、新潟市で最も古い銘菓といわれています。そんな「ゆか里」を明治時代からつくり続けている「明治屋ゆか里店」にお邪魔して、四代目店主の川崎さんからお話を聞いてきました。
川崎 明広
Akihiro Kawasaki(明治屋ゆか里店)
1968年新潟市北区生まれ。市内の味噌工場で働き、2015年に廃業したことを受け奥さまのご実家の「明治屋ゆか里店」を手伝いはじめたのち、四代目店主として店を受け継ぐ。温泉巡りが好きで、角田のカーブドッチワイナリーにあるヴィネスパがお気に入り。
味噌づくりの経験を生かして、
老舗菓子店の四代目を受け継ぐ。
――老舗のわりには、新しくて綺麗なお店ですね。
川崎さん:じつは今年の3月に店舗をリニューアルしたばかりなんです。以前から工場見学のお問い合わせがあったんですけど、工場が古かったのでお断りすることも多かったんです。最近では新潟市のまち歩きコースに入れていただくこともあるので、ガラス張りにして、製造するところをご覧いただけるようにしました。
――オープンファクトリーにしたんですね。だいぶ歴史のあるお店のようですが、川崎さんは何代目になるのでしょうか?
川崎さん:ここは妻の実家なんですが、私が四代目を継ぎました。「明治屋ゆか里店」は明治33年の創業で、126年続いてきたんです。
――すごい老舗じゃないですか。川崎さんはいつ頃からこちらのお店に?
川崎さん:10年前から手伝いはじめました。その前はすぐ近所にあった味噌工場で工場長を務めていたんですが、残念ながら廃業してしまったんです。
――お菓子の前は味噌をつくっていたんですね。
川崎さん:若い頃はラーメンが好きで、特に味噌ラーメンにハマっていたんです。そのことから味噌に興味を持つようになって、味噌工場で働くことになりました(笑)
――味噌職人になったきっかけが、味噌ラーメンだったとは(笑)。でも味噌づくりって難しそうですね。
川崎さん:入社当時は職人気質な先輩ばかりでしたから厳しかったですね。良質なものを安定してつくり続けることにいちばん気を使っていました。その年の気候、米や大豆といった素材の出来も影響してくるんですよ。
――そうした味噌づくりの経験は、今のお菓子づくりに役立っているんですか?
川崎さん:もちろんです。同じ手作業のものづくりですから、製造過程において臨機応変に対処しなければならない場面もあるんです。そうしたときには味噌づくりの経験が役に立ちますね。


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独特の特徴であるトゲトゲをつくり、
星のような形にするための苦労。
――お店を継ぐことになったいきさつを教えてください。
川崎さん:前職の味噌工場が廃業したこともあったんですけど、合同会社アレコレさんが「ゆか里」を「浮き星」という名前で全国に売り出してくださったおかげで、製造が忙しくなったんですよ。手伝っているうちに、店を継ごうと思いはじめました。でも先代は自分の代でおしまいにしようと思っていたみたいですね。
――事業の継承に不安はありませんでした?
川崎さん:まったく無かったと言ったら嘘になりますが、全国でもここでしかつくっていないお菓子ですし、先代達が頑張って残してきた伝統を守りたいという使命感がありました。
――製造を覚えるのは大変だったでしょう。
川崎さん:そうですね。口で説明するのが難しい上に、義父も職人タイプなので教えるのが苦手なんです。ですから見て覚えて、あとは経験を積むしかなかったですね。
――具体的にはどういうところが難しいんですか?
川崎さん:火加減と鍋を回転する傾斜、それから蜜のかけ方ですね。このうち、どれかひとつでも間違えるとトゲトゲができないんです。特に最初の温度管理を間違えてしまうと、最後までトゲトゲはできません。
――職人としての経験や勘が必要になってくるわけですね。
川崎さん:熱が強過ぎれば砂糖が焦げつくし、鍋の傾斜が急過ぎればトゲトゲが折れて丸くなってしまいます。砂糖蜜もゆっくり糸状になるよう掛けなければならないので、時間がかかるんです。たくさんつくるときは7時間かかりますからね。

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こらからは「ゆか里」の魅力を
よりアピールしていきたい。
――色とりどりの商品がたくさん並んでいて綺麗ですね。
川崎さん:以前は「ゆず」「しょうが」「しそ」「抹茶」の4種類しかつくっていなかったんです。新潟県内のおみやげ屋さんに卸したり、京都の和菓子店に材料として納めたりしていました。でもこれからは「ゆか里」という商品をよりアピールしていきたいという思いがあります。そのために店舗をリニューアルして、それを機に「明治屋MIX」というシリーズもはじめたんです。
――種類を増やすにあたって、開発に苦労した商品もあったんでしょうね。
川崎さん:酸味や塩味が強いものは、ベタついてしまって鍋にくっついたまま乾かないんですよ。「いちご」も酸味が強いので苦労しましたが、なんとか商品化することができました。
――リニューアルした店舗で、やってみたいことはありますか?
川崎さん:まち歩きのお客様も立ち寄ってくれるようになったので、夏はアイスクリーム、冬はホットドリンクなんかの「ゆか里」を使ったスイーツやドリンクの提供をすることで、少しでも多くの方に「ゆか里」の魅力を知っていただきたいと思っています。
――最後に、川崎さんのおすすめする「ゆか里」の楽しみ方があったら教えてください。
川崎さん:これからの暑い季節は、冷たい炭酸水と一緒に楽しむのがおすすめです。ウイスキーやブランデーともよく合うんですよ。ぜひ、それぞれの楽しみ方を見つけていただきたいですね。

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